せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2006年11月09日(木) 犬づくり

 朝から富士見丘小学校へ。1、2時間目で先週の続きの犬づくり。
 前田先生が、先につくってくれた大きな「ボス」を見せてもらう。おお、すごい、かわいい! いいキャラだ。ボスってかんじがする。教室の後にぶらさげてあるのが、ほんとに、何かがいるような気配がする。
 先週の組み立ての続きで、今日はテグスをつけるのがメイン。
 アマノメくんとペアのキクチくんがお休み。僕はキクチくんのかわりに、先週よりもじっくりと犬づくり自体に参加。先週の全体を見ながらとは違う楽しさ。
 まずは、さあ、組み立てよう!と、足に針金を通して、胴体につけてみた。やった、できた!と立たせてみたら、立たない。足に開けた針金を通す穴の位置が左右でずれていた。どうする? 直そうということで、やりなおし。今度は、ちゃんと自立するようになった。
 つづく、頭をとりつける段階で、また問題発生。首のパイプの上と下の穴が並行じゃなかったようで、首がかしいでしまう。どうする、アマノメくん? これはこれで味があるという彼の意見で、このままでいくことにした。
 頭がついた犬には、糸をつけて、ホットボンドで結び目を固めていく。こんな道具が今の小学校には当たり前のようにあるんだとびっくり。
 僕らのチームもなんとか、この作業までたどりついて、今日はここまで。あとは、毛や耳や目や尻尾をつけていくだけだ。
 早くできたチームから、好きな犬を選んでいく。
 一番進んでいる、イイダくん、マツザワくんチームは、「銀二郎」を選んだ。和風の布をもらって、早くも型紙をあてて裁断している。
 アマノメくんは、11番目の謎の犬を選んだ。登場する犬は10匹なのだけれど、ボスが先にできてしまったので、10チームのうちの1つがあまってしまう。壊れたときの予備でも?ということだったのだけれど、「11匹にします」と宣言。まだ名前がなくて、一覧表に「なぞの犬」と書いてあったので、そのまま「なぞの犬」として登場してもらうことにした。今年もまた、いつのまに、こんなふうに、その場の思いつきというか、現場で生まれたアイデアを活かしていっているのが不思議だ。
 僕は、千枚通しを引き抜いて、こわしてしまったり、ラジオペンチで針をはさんで折ってしまったりと、誰よりも、壊し屋だった。反省。
 いったん、校外に出て戻った、昼休み。学習発表会の練習のため体育館に向かっていたら、図工室に入ろうとしている女子とばったり。1,2時間目の作業が遅れているので、糸とつけるところまでを休み時間に仕上がるとのこと。じゃあ、僕も手伝うよと一緒に図工室にもぐりこんで、ばたばたと糸をつける。予鈴が鳴る前に、なんとか終了。よしと、一緒に体育館へ移動する。
 5時間目、学習発表会練習。
 1時間だけなので、まずは通してみる。その後、感想というか、もっとこうしてみたらどうだろう?ということを言わせてもらう。
 「おーい、サーカスが来たぞ!」というセリフ。「おーい!」がなかなかひろがっていかない。どこにいる人を呼んでるのか、誰を呼んでるのか?と質問、いろいろやってみてもらう。
 半分空いた体育館の戸から、校庭で体育の授業をしている森江先生が見えた。「森江先生を呼んでみて」とお願いする。「気がついて、こっち向いてくれるように」と。「森江せんせー!」叫んでくれるが、森江先生は気がつかない。何人かにチャレンジしてもらう。最後まで森江先生には気づいてもらえなかったけど(授業中だものね)、いろいろな声が聞けてよかった。
 クロアチアの子供達から届いたゾウの絵を手にして、彼らの言葉を伝える場面。聞いているみんなは、話している人の方を向くのだけれど、全部で4人が順番に立ち上がるタイミングに間があって、一度、なんとなく正面を向いてしまう。なので、とぎれることなく、見続けていられるように、「前の人のセリフが終わったらすぐ話しはじめて」とお願いする。立ち上がって、絵を持つ準備も早めにしておく。
 「ゾウが来た!」「どこ?どこ?」「ほら!」というやりとりが、ラスト近くにある。このゾウが観客に見えたいなあと思った。「どこどこ?」というセリフは一人のものだけれど、全員で「ゾウが来た!」と言っている彼女に注目。「ほら!」と客席正面を指さすと、全員でその指の先にいるゾウを見る。
 実際にいないものでも、みんなが見れば、観客に見えてくるからねと話す。それが芝居の、演劇のおもしろいところなんだよと。
 授業のあと、渡り廊下を歩きながら、1月に発表する舞台のタイトルについて、先生方と話す。1組からいただいたものの他、2組さんは、まだ集計していないということで、箇条書きにしたものをFAXで送ってくださいと話す。FAX番号は阿部先生の机に上に置いておきますからと。
 帰り、校門を出たところで、阿部先生によびとめられる。今、あつめたタイトル案が書かれた用紙の束を走ってもってきてくれた。感謝。今夜中に決めて、ご連絡しますとお話する。
 夜、トランスプロジェクトの月嶋紫乃さん、冴瑪悠さんと新宿で待ち合わせ。
 トランスジェンダー、性同一性障害、GIDのみなさんの劇団のお二人。
 公演にうかがったり、フライングステージを見に来てもらったりのおつきあいはあるのだけれど、こうしてお話しするのは、初めて。
 来年の8月の次回公演「双頭の性。」のことをうかがい、フライングステージのことをいろいろお話しする。
 演劇関係のいろいろな人と話す機会はこの頃とても多いのだけれど、やはり特別な気持ちになる。ジェンダーやセクシュアリティの問題をメインにとりあげて、だから演劇をやっているという芯の部分が、とても近しい人たちとのやりとりは、僕にとても元気をくれた。「双頭の性。」、未読なので、今度読んでみようと思う。


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