今回の米国西海岸旅行のブリーフレポートです。

・ バブル
今米国はバブルの只中にある。旅行者にとって一番判りやすいのが「車」。
数年前に比べて圧倒的に新車の割合が多くなった。少し前までは車検の無いお国柄の為、特に低所得層と思われる人々が乗る車は「動けば良い」レベルの状態のものがかなりあったが、今回はハイウェーを走ってもキレイな車ばかり。さらにレクサス、インフィニティ、アキュラと言った日本のプレミアム･ブランド･カーを良く見たし、ベガスでは5000万円級の超高価格車マイバッハが二台連ねて止まっていたのはたまげた。不動産の値上がりも凄まじく、米国内でトップ人気のシスコの郊外では数年前まで3000万円台の住宅が最低5000〜6000万円するそうだ。国内飛行機運賃も値上がりしており（石油の影響もありか？）、成田・ロスが5万円台なのにロス・NYは9万円台する。（JTB料金。ネットではもっと安いチケットが手に入る。）ホテル代も同様だ。その一方、タクシー、地下鉄・バス等の公共交通、食費一般は安くてよろしい。

・ 台風
滞在中、彼の地のテレビで一番の話題は戦後最大級かつ大変な被害をもたらした台風「カトリーナ」。未だ上陸前であったが雨合羽を着て強風雨の中、テレビ中継するのは日米一緒なんだね。数日、TV見て動きが遅いなぁと思ったらアメリカが「でかかった」んだ･･･。その後の被害には心痛むが、西海岸では幸いに影響無く始終好天に恵まれた。

・ 寒いサンフランシスコ
到着早々ビックリしたのがシスコの寒さ。マジ寒かった！昼間は夏の日差しなのに、夜の街を歩くヒトは襟巻きとコートだよ！！以前、秋ごろ訪れた時はこんなに寒かった覚えはないのだが･･･。寒流が原因と言われるこの寒さがシスコ名物の霧を招き、あっと言う間に街を覆っていく。市内観光の際、シスコの街を市内の小高い丘ツインピークスから見物する為走っている時、ドライバーが快晴の空の一角に現れた霧を見つけた途端、猛烈なスピードで頂上に向けて上り始めた。登り切って納得した。あと5分でシャッターチャンスは無くなっていただろう。不思議と再び市内に下りると空に霧はなくなっていた･･･。

・ 米国人
「自己主張」「マイペース」「孤独に強い」「戦いが好き」「単純化が好き」。以上、ガイドの説明から。「沈黙が金」なのは日本だけ。「他人や周りと違う事を言い、かつその違いを単なる変人でなくチャンと説明し納得させればヒトは貴方を認めるよ」と。「明るくてハッピー」なインターフェイスは、こうした彼らの性格の裏打ちなのだろう。更に言えば目の前にいるヒトに無言でいること自体が「オマエとは話したくない」と言うネガティブメッセージと捉えられてしまうのかも知れない。

・ 外国人向け放送
ベガスではＡクラス以上のホテルに泊まったが、部屋では40チャンネル以上の有線放送を見ることが出来る。その中、なんと中国人向けが6チャンネル（！）も。続いてスパニッシュが2チャンネル、韓国・日本各1チャンネル。旅行中に日本人と思ったらチャイニーズである事も一度ならずあった。世界のパワーバランスの変化がこんな所にも現れているのかな。（ロスのホテルではガイド本にあったＪＴＢ事務所が撤退していたし･･･。）

・ グランドキャニオン
今回一番のハイライトが「グランドキャニオン一泊ツアー」。写真では絶対伝わらないと言われるグランドキャニオンの大きさを体験したかった。しかも今回は公園内にあるロッジで一泊して日没を見る。まず、ベガスから双発プロペラ飛行機に乗るのだがこれが怖い！揺れる！足元の鉄板一枚が下界との唯一の遮断物である事は取り敢えず考えない事にした。余りの迫力に、帰り道に寄ろうと思っていたストラトスフィアホテルにある屋上ジェットコースターがどうでも良くなった。（ホントに乗りませんでした･･･笑。）
グランドキャニオン空港から簡単な観光ツアーを経て公園内にあるマスウィックロッジにチェックイン後、いよいよ夕方からサンセット･ツアーの始まりだ。沈む夕日を追う様にバスで幾つかのビューポイントを訪れる。そして最もホテルから離れたピマポイント（だったと思います･･･。汗）から日没を見る事が出来た。写真では記録は出来ても伝える事の出来ない感動の現場を目前に、その瞬間を皆が見守った。向こう岸まで16Ｋｍ、谷底まで1.3Ｋｍと言う広大な岩肌を夕日が赤く照らしながら刻一刻とその影を伸ばしていく。空は青から紺へ、そして群青色へと変化する。「来て良かった」と心から思った瞬間だ。
夕日を見届けた後はロッジに戻り夕飯。ビュッフェスタイルだが料理毎に料金を払うスタイル。2000ｍを超えた高地の為かビール一杯で直ぐに酔う。帰り道に空を見上げると満天の星空！天の川が手に取るように見えたよ。