2005年06月26日(日)
ある人物と飲みに行く。
んで、ちょっとお酒がまわってきた頃に、彼が言う。
「○○○○、付き合って」
うん、そう来るかなってちょっと思ってた。
私はグラスを手に取り、ブランデーを嘗める。
これ、カミュかな? ウチのオヤジが好きなヘネシーに比べて、なんか口当たりが華やかな感じがする。
あぁ、私もお酒の味が分かるようになったのかしら? うふふ
「うーん。不可」
彼とは結構話が合うし、付き合いが長い分、天邪鬼な私を理解してくれている。
うん、此処まで私の思考をトレース出来るのは評価に値する。
そこには愛情が、ある気がする。
それでも、彼では駄目だ。
室内の温度が寒かったので、店を出て生暖かい空気の漂う夜の公園を散歩する。
なんかあるかな? と思ったけど、なんもなかった。
実はこの時、先程のブランデーに悪酔いしてかなり気分が悪かった。
何処かに座るか立ち止まるかしたかったけれど、生憎適当な場所はなかった。
「カラオケでも行く?」
彼が珍しい事を言った。
「あぁ、良いね」
よーし、カラオケに言ったら、彼の為に知っている限りの失恋ソングを歌おう。
ビーズのラブファントムとポルノグラフィティのアゲハ蝶は外せないトコロよね。あと、ルルティアの知恵の実も歌おう。
なんて事を考えていたら、私の不穏な空気を察したらしく、彼がやっぱりカラオケは止めて、帰ろうと言い出した。
ちぇっ。
彼と別れて電車に乗り、手すりに寄りかかる。
あぁ、そうか。あの時気持ち悪いとか言って、彼の腕に捕まれば良かった。
そうすればすこしはこの悪酔いも幾分かは治まったかもしれない。
でも、そんな事を思いつけなかったのだから、やっぱり彼は不可なのだと確信した。
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