2007年04月21日(土)→→→黄色い目の魚

最近話題の佐藤多佳子を読んでみるかなあと「黄色い目の魚」(新潮文庫)を読んだ.書き出しから3章くらいはあんまり面白いとも思わず説明ぽいなーと思っていたが,よく言うととにかく「丁寧」なのです.主人公2人が最初は別々に語っていたのがついに出会い,そこからは本当に2人のchemistryにはまってしまう.そのchemistryも唐突ではなくて2人の気持ちがだんだん変わっていくことがとっても自然に丁寧に描かれていて,最後は本当に感動させられた.本当にピュアに色々なものを追いかけて行く姿に,汚れた大人は心を打たれるのでしょう.これを読んでいると過去の恋愛とかって本当に恋愛なのかとかも思う.単なる情欲なんじゃないかと.ここまで純粋にしかも真剣に相手のことを知ろうとして理解しようとしている姿はすごいものがありました.でもやっぱり相手の描く絵がすごく好き,とかそういう恋愛じゃないところから「好き」であることが大恋愛につながるのでしょう.うまく言えないけど,好きな絵を描く人が好きな人になる,というのはとても必然であり,そこから発展する恋愛ってのは大きく発展すると思うのです.「BAD KIDS−海を抱く」と同じくらい,すごいなあと感心.後者はまた違った角度からの係わりだけど,これも,高校生くらいでここまで相手と深く係わろうとすることができるのだなあと感心したものだ.高校生っていかに「真剣」を笑い飛ばしたりすかしたりするかに心を砕くものだと思っていたから.でもそれって高校生だけじゃなくてむしろ大人の方がそうなのかも…と色々考えさせられました.本当にうまく言えなくて悔しいなあ.そして常体と敬体を混合しないとこういう感想は恥ずかしくて書けなくてそれもなんだか悔しいかも.


     
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