思いつき日記
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2003年03月31日(月) dear father

今日というよき日、父親が41年という長きに渡って勤めてきた会社を
定年退職した。子供として何も気の利いたことが全く出来なかったので、
手紙でも書いて送ろうかと思っている。その草案である。

……

お父さんへ。

長い間、自分の為に、私たちを養う為に一つの仕事を勤め上げたのですね。
お疲れ様でした。41年という1日1日色々な事が有ったのでしょうね。
仕事人生においての成功談、失敗談、色々時につれ話して聞かせてもらえるの
かなと思ったり。これからちょっと楽しみだったりします。

教育は親の義務と言えど、俺は大学に行かせてもらったり、ホントお世話に
なりました。それは辛い思いやら、大変な思いをして自分の仕事を責任もって
やり遂げたのは、一つの人間の生き方としての鏡だと思ってます。

三人の子供を育て、家まで建てて、自分達の事は自分達でやっていけるように
なった…その事実、動かさざる真実を尊敬して止みません。その生き様は
家族皆の心に俺の心に焼き付いていると思います。

さて第二の人生がこれから始まるのですが、言わせて欲しいことがあります。

空威張りでも元気なお父さんを見ていたい。何時までも元気でいて欲しい。
それには畑仕事とか、体を使って体が利くような状態であるのが望ましい。
そして色々な人と会っておしゃべりをしたり、楽しく過ごして欲しい。

いつだったか、こんなことを言ってたのを覚えてますか。

「もう60年生きてきたし、あとは何も遣り残す事が無くなった…」

などと、気の弱い事を言い出したよね。

「そんな自分勝手なこと言わないでくれ!残される人の身にもなってくれ!!
自分は死んでもいいかもしれないけど、そんなに早く逝かれたらみんな
どうなるんだ!!」なんて怒ったっけ。

俺は死んでも良いんだ…
そんな寂しい事を言われると、とても悲しくなってしまいます。

だからそんなつまらない事は言わないでパワフルにいろいろな事に興味を持って
新しい事にドンドン挑戦するような第二の人生を送ってください。
本当にお願いします。

41年間お疲れ様でした。

追伸、このお金はお母さんと旅行に行くのに使ってください。
   今まで十分与えてもらったし、これはお父さんの41年の汗と涙の
   結晶なので、二人で楽しんで使ってください。その使い方が一番
   このお金の使い方に似合っていると思うんだよね。


ドン |MAILBBS

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