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2016年04月11日(月) 核保有の米英仏外相が原爆慰霊碑に初の献花

G7外相会合 原爆慰霊碑に初の献花 核保有の米英仏外相(毎日新聞 4月11日)

主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の最初の事前会合となる
主要7カ国(G7)外相会合が10日、広島市で始まった。
これに合わせ、ケリー米国務長官ら核保有国の米英仏を含む外相らは
11日午前、平和記念公園を訪れ、原爆資料館を見学し、原爆慰霊碑に献花した。
核保有5大国(米英仏露中)の現職外相の被爆地訪問は1945年の原爆投下後初めて。
訪問を「核なき世界」への機運につなげることが課題となる。

会合場所の同市内のホテルから平和記念公園に移動したケリー氏や
ハモンド英外相、エロー仏外相らは先に原爆資料館を視察。
地元選出の岸田文雄外相や志賀賢治館長らの案内で、黒こげの弁当箱や
被爆死した男児が遊んだ三輪車、黒い雨の跡が残る壁が並ぶ展示に見入った。
ケリー氏は視察後、同席者に「この施設を一般の人も指導者も見るべきだ」と語った。

 外相らはその後、約800人の地元小学生が見守る通路を原爆慰霊碑まで歩き、
「安らかに眠って下さい 過ちは繰(くり)返しませぬから」と刻まれた石碑に向かい、
そろって花輪を手向けた。予定にはなかったが、
外相らはケリー氏の提案で約200メートル北の原爆ドームまで歩き、視察した。

 平和記念公園がある場所は被爆前、広島を代表する繁華街だった。
45年8月6日午前8時15分、庶民が暮らす街の真上に原爆は落とされた。
爆心直下のこの一帯は戦後、公園とすることが決まり、
設計した建築家の故丹下健三氏は原爆資料館、慰霊碑、原爆ドームを南北の一直線に配置した。
ケリー氏らは核兵器廃絶を願うヒロシマの基軸を歩いたことになる。

 これに先立ち、岸田氏は同市内のホテルでケリー氏と会談し、
「ぜひ広島から世界に平和のメッセージを出したい」と強調。
ケリー氏は「広島訪問は特別な意味を持つ」と述べたうえで、
平和記念公園に足を踏み入れることについて
「将来の重要性を強調し、日米の同盟、友情の絆を強化する機会になる」と語り、
核軍縮の必要性に言及した。

 平和記念公園にはこれまで、84年にカーター元米大統領
、95年にワイツゼッカー元独大統領が訪問したが、
原爆を投下した米国の現職閣僚としてはケリー氏が最高位となる。
核保有5大国の元首の被爆地訪問は91年に長崎を訪れた
ソ連のゴルバチョフ大統領(当時)が唯一の例だ。

 日本政府は、ケリー氏訪問を5月の伊勢志摩サミットに合わせた
オバマ米大統領の訪問の布石としたい考え。
外相会合は11日午後、核軍縮・不拡散に特化した「広島宣言」を採択する。

 一方、要人の訪問を求めてきた被爆者団体などからは注文の声も出た。
広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(71)はG7外相の資料館視察を評価した上で
「世界が核兵器の非人道性に向き合うよう、議長国の日本は参加国をしっかりと指導してほしい」と述べた。
原水禁運動の精神的支柱だった故森滝市郎氏の次女で、
市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」共同代表の森滝春子さん(77)は
「少しでも原爆の実相に触れた以上、人間的な視点でその痛みを受け止め、
政治に反映させてほしい」と語った。

広島・平和記念公園を訪れたG7外相

(○は核保有国)

 日本   岸田文雄外相

○米国   ケリー国務長官

○英国   ハモンド外相

○フランス エロー外相

 ドイツ  シュタインマイヤー外相

 イタリア ジェンティローニ外相

 カナダ  ディオン外相

 欧州連合(EU)

      モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)


G7外相が広島宣言 原爆の苦難「非人間的」(共同通信 4月11日)

広島市で開かれた先進7カ国(G7)外相会合は11日、原爆投下で広島や長崎は
「極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難」を経験したとして、
各国指導者の被爆地訪問を希望する「広島宣言」を発表し閉幕した。
「核兵器のない世界」の実現を提唱するオバマ米大統領の被爆地初訪問に期待をつなげる。
日本政府が訴えてきた「核兵器の非人道的結末」には核保有国が反対した。
中国が進める南シナ海での軍事拠点化に「強い反対」を表明した
海洋安全保障に関する声明もまとめた。

 安倍政権は今回の成果を、5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)での
首脳宣言の柱に据える意向だ。


アメリカ以外の核保有している戦勝国の1国ぐらいは、

いつか広島の被爆地を訪問して慰霊碑に献花することがあるかもしれないと思っていましたが、

G7のアメリカを含む核保有国3ヶ国の現職外相も揃って

広島の平和記念公園を訪れ原爆慰霊碑に献花したことは、

これは歴史的に見ても大きな前進であり、

また広島宣言には広島と長崎の原爆投下に関して

「極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難」というこの文言が入ったことにより、

より踏み込んだものとなり、

これでやっと戦後が終わったような気がします。

我が国はどこかの国のように謝罪させることを

外交の道具としていることもないですから、

この献花や広島宣言がついに実現できたことだとも思いますし、

安倍首相はリベラルの首相として着々と成果をあげていますね。

それにしても、今回のことは外交で信頼を得てきた長期政権だったからこそ

実現したことの画期的な成果でもあるのですが、

なぜか普段は平和や反核などにご熱心な日本の左翼は文句を言っています。

それはそれ、これはこれとして今回ばかりは安倍首相や岸田外相の

外交成果を褒めることが出来ないのが日本の左翼のダメなところだなぁと思うわけです。

あのショッカーでも、たまには宿敵の仮面ライダー1号(本郷猛)を

「今回ばかりは褒めてやろう」と褒めることがあるというのに。

たぶん、自分たちが口ばっかりで平和に関しても具体的に何も出来ないし、

何も寄与していないことを自覚しているからでしょう。







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