テレビ報道、強まる同調圧力 金平キャスターが語るいま(朝日新聞 3月30日)NHK、TBS、テレビ朝日の看板キャスターがこの春、相次いで交代する。そんななか、高市早苗総務相による放送法違反を理由とした「停波」発言も飛び出した。テレビ局の報道現場でいま、何が起きているのか。TBS「報道特集」キャスターの金平茂紀さんに話を聞いた。 ――テレビの報道ニュース番組が偏向している、という声が出ています。安保法制の報道を巡り、昨年11月読売新聞と産経新聞に掲載された「放送法遵守(じゅんしゅ)を求める視聴者の会」の意見広告では、TBSの番組「NEWS23」が名指しで批判されました。 「だれが偏向だと判断するんですか。お上ですか、政治家ですか。日々の報道が公正中立かどうかを彼らが判断できるとは思わないし、正解もない。歴史という時間軸も考慮しながら、社会全体で考えていくしかないでしょう。議論があまりにも粗雑過ぎます」 ――偏向を指摘された番組アンカーの岸井成格さんが「NEWS23」から降板しました。 「NHKの国谷裕子さん、テレビ朝日の古舘伊知郎さんもこの春、降板します。僕も記者ですから取材しました。3人とも事情は違うし、納得の度合いも違う。一緒くたに論じるのは乱暴すぎます。安倍政権の圧力に屈したという単純な構図ではない。しかし、報道番組の顔が同時にこれほど代わるというのは単なる偶然では片づけられません」 ――本当に圧力とは関係ないのですか。 「会社は『関係ない』と説明しています。岸井さんも『圧力はなかった』と記者会見で発言しました。しかし、もし、視聴者のみなさんが納得していないとすれば、反省しなければなりません」 ――金平さん自身、3月31日付で執行役員を退任されます。何かあったのでしょうか。 「会社の人事ですから、その質問をする相手は、僕ではなく、会社でしょう。事実として残るのは、TBSで最も長く記者をしてきた人間の肩書が変わったということです。いずれにせよ僕は、どのような肩書であろうが、なかろうが、くたばるまで現場で取材を続けるだけですが」 ――政治、とりわけ自民党による放送番組に対する圧力は歴史的に繰り返されてきました。 「1967年7月、TBSの報道番組『ニュースコープ』のキャスターだった田英夫さん(故人)が、北ベトナムに日本のテレビとして初めて入りました。ベトナム戦争で、米国に爆撃されている側からリポートするためです」 「その取材をもとに特別番組を放送したのですが、放送行政に影響力を持つ、いわゆる『電波族』の橋本登美三郎・自民党総務会長が、当時のTBS社長に『なぜ、田君にあんな放送をさせたのか』とクレームをつけた。さまざまな経緯の末、田さんは実質的に解任され、社を去りました。田さんの報道は、当時は反米・偏向だと政権ににらまれたのかもしれません。が、ベトナム戦争がたどった経過を考えれば、事実を伝えたとして評価されこそすれ、偏向だと批判されるいわれはありません」 ――当時、TBS社内は、田さん降ろしに抵抗したと聞いています。岸井さんの件でいま、社内はどうなのでしょうか。 「おおっぴらに議論するという空気がなくなってしまったと正直思いますね。痛感するのは、組織の中の過剰な同調圧力です。萎縮したり、忖度(そんたく)したり、自主規制したり、面倒なことを起こしたくないという、事なかれ主義が広がっている。若い人たちはそういう空気の変化に敏感です」金平氏は同調圧力なんて言って今の世間の空気を批判していますけど、これまでなら報道で煽り世論の同調圧力を作ることによって政治家でさえも潰せてきた正義という名のジャーナリズム原理主義を振りかざしてきた第4の権力である自分たちが、逆にネットの発達によって一般人から報道の検証がされたりと逐一監視されるようになったことで、明らかに世論を誘導したい結論あり気の報道のやり方が通用しにくくなり、同調圧力を作ることさえ難しくなってきたことに対して負け惜しみや泣き言を言っているだけにしか思えません。先日も金平氏らが「高市氏の停波発言に抗議する」として、外国人特派員向けに会見を行っておりましたが、政府からの圧力に抗議するとしながら、会見に出たジャーナリストが揃いも揃って「安倍政権も含めて政府からの圧力は今までになかった」ときっぱり否定し、その代わりに出てきたのは新聞社や局へのグチと記者クラブ批判だけ。有名なジャーナリストたちが揃って政府への抗議会見をするということで、どんな話が聞けるのだろうと期待して集まった外国人記者が呆れてしまうということがありました。田原、岸井、鳥越らが「電波停止発言に抗議」会見で大自爆 -Togetterまとめ(けっきょく、この会見は使い物にならないとして国内でも海外でもほとんど紹介されませんでした。)それにジャーナリストらが「最近の報道は萎縮している。物言えぬ空気が」とか言っていても、お隣の中国では習近平氏を批判した香港のニュースサイト編集長やジャーナリスト数人が中国共産党に長期間拘束されていたことに比べれば、日本でジャーナリストが「萎縮する」とか「圧力が」と言いながらも好きなだけ政権批判できていますし報道のやり方が以前と変わらないので、どこが?としか思えませんし、中国に比べれば言論の自由も報道の自由もちゃんと保障されていることがハッキリと分かってしまい滑稽なんですよね。好きにさせてくれないと萎縮するとか甘えたこと言ってないで、ジャーナリストとしての覚悟や使命感があれば空気なんて気にせず信念の報道を貫き通せばいいだけ。中国共産党に拘束されると分かっていても政権批判をする香港や中国のジャーナリストのほうが根性があります。◆【安保法施行】野党幹部集結、SEALDsと共演 「安倍はやめろ」の呼び捨てコール復活 奥田氏、首相を「あんた」と呼び「最高責任者じゃない」と独自の見解も(産経新聞 3月29日)29日に安全保障関連法が施行されたことを受け、国会の正門前で同日夜、同法に反対する学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」らによる抗議集会が開かれ、安倍晋三首相を呼び捨てにして「安倍はやめろ」と叫んだ。民進、共産、社民、生活の野党4党の幹部も集結し、夏の参院選に向けて「背中を押して」と支援を依頼した。 集会は、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」やシールズが主催した。首相が平成28年度予算成立を受けて行った記者会見とほぼ同じ時間帯にスタート。だが、集会場所は首相が会見をしていた官邸前ではなく、国会正門前だった。主催者は約3万7千人が参加したと発表したが、約300メートル離れた官邸前は静寂に包まれていた。 国会正門前に駆け付けた民進党の枝野幸男幹事長は「領土、領海を守ることは集団的自衛権とは関係ない」と主張。27日に民進党として始動したことを紹介し、「一番大事な立憲主義と民主主義を守る。その最後の1点で結果を出せばいい。この1点でできる限りのことをやる」と述べ、安倍政権に対抗するため野党の連携に意欲を示した。共産党の山下芳生書記局長は「今日は歴史的な日だ」と切り出し、「立憲主義が倒されたまま暴走が続いたら、独裁政治ではないか」と訴えた。定期的に会合を開いている枝野氏ら野党4党の幹事長・書記局長の関係について「随分仲良くなった」とアピールした。共産党との衆院選の協力に否定的な枝野氏とは異なり、「衆院選でも野党の選挙協力を進めたい」と強調した。 社民党の吉田忠智党首は、参院選や衆院選の野党協力について「皆さんがどう背中を押してくれるかにかかっている」と述べ、「調整は難しいが、やらなければ安倍の暴走は止められない」と訴えた。生活の党と山本太郎となかまたちの玉城デニー幹事長は「どうして国民を再び多大な犠牲に、取り返しのつかない悔恨の渦に巻き込んでしまおうとするのか。絶対にさせてはいけない」と訴え、安倍政権の退陣を求めた。 民進党の結党大会で来賓として呼ばれたシールズの奥田愛基氏は「憲法を守りますか、日本の総理大臣を守りますか。憲法を守るでしょ。この国の歴史をバカにしないでください。この国に生きる人々をバカにしないでください」と絶叫した。首相に対し「国民ていうのは、あんたのおもちゃじゃないし、あんたのものでもない」と訴えた後、「この国の最高責任者はあなたじゃない」と、意味不明な独自の見解を披露した。>「この国の最高責任者はあなたじゃない」国民主権と議会制民主主義が理解できてないんですね。それに「憲法を守ろう」なのに首相の地位を定めた現行の日本国憲法を無視するという不思議。国会前などでドンチャンしている野党やSEALDsなどは安保法案に反対で戦争したくなくて震えるんなら、「挑発行為で日本を煽って安保法案の口実を与え正当化に繋がるようなことはするな」と中国大使館や朝鮮総連前でも抗議デモを行うべきなんですよね。それをしないで日本政府ばかり批判して、戦争を本気で止めるとか言われても説得力が感じられません。ところで、奥田さんって誰かに似てるなぁとずっと思っていたんですが、ようやく気がつきました。『ウルトラセブン』に登場した自称宇宙の帝王バド星人です。※あくまでも個人の感想です。