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2008年08月13日(水) 拉致被害者は見捨てられようとしているのか・・・。

拉致再調査、秋までに終了 一部制裁解除で合意 日朝実務者協議

日本と北朝鮮による公式実務者協議は13日未明、
北朝鮮が拉致被害者に関する再調査を実施して、
今年秋までに最終的な調査結果を連絡することで合意した。
この見返りとして、日本側は北朝鮮に対して実施している
経済制裁措置の一部を解除する。

 11日に引き続き、12日午前から、中国・瀋陽市内のホテル始まった協議は、
中断をはさんで13日未明に再開。日朝両国は再調査に関する合意に達した。

 協議では、日本側が要求していた、
(1)被害者に関する全面的な調査を行う
(2)北朝鮮は権限を与えられた調査委員会が迅速に調査し、
   可能なかぎり今年の秋までに調査を終了する
(3)調査の進捗の過程において、北朝鮮は日本側に随時、通報し協議を行う
(4)関係者との面会、関係資料の共有、関係の場所への訪問などを通じて、
調査の結果を直接確認できるよう協力する−ことについて、
北朝鮮側が受け入れた。

 日本側は、北朝鮮側が調査委員会を立ち上げた時点で、経済制裁のうち、
人的往来とチャーター航空便の乗り入れ禁止を解除することで合意した。

 また、協議では、「万景峰92」など北朝鮮籍の船舶への人道支援物資の
積み込みやよど号事件関係者の帰国などに関しても協議したが、結論は出なかった。

 協議には、日本側から外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長、
北朝鮮側から宋日昊・国交正常化交渉担当大使が出席した。

(産経新聞 2008.8.13 02:31)


日本の制裁解除、重ねて要望=不履行なら「必要な措置」−北朝鮮代表

中国・瀋陽で開かれた日朝実務者協議で北朝鮮代表を務めた
宋日昊日朝国交正常化担当大使は13日、今回の実務者協議での合意に従い、
拉致問題の再調査着手に合わせ日本側が制裁を一部解除するよう重ねて求めた。
 宋氏は「今回の合意を約束通り(履行)しないなら、
われわれも仕方なく必要な措置を取ることになる」と述べ、日本をけん制した。 

(時事通信 8月13日16時10分)


<拉致再調査>実効性「権限」カギに 日本も検証能力試され

拉致問題の再調査の具体的な方法が焦点となっていた日朝実務者協議の合意は、
調査方法に関する日本側の提案を北朝鮮側がおおむね受け入れ、
今秋までに調査結果をまとめることで合意した。
ただ02年と04年に行われた過去2回の「再調査」は、
北朝鮮が横田めぐみさんのものとした遺骨が別人のものと判明するなど
成果は上がっていない。今回の合意では、北朝鮮が権限を与えられた
調査委員会を設置し、調査の進展状況をチェックする協議の場も
設けられたが実効性が担保された訳ではない。

 協議後、日本側代表の斎木昭隆アジア大洋州局長は記者団に
「今回は(両国の)協議という形で調査の進行をチェックする仕組みが
確保されている」と述べ、過去2回の再調査との違いを強調した。
調査委について合意では「権限を与えられた委員会」と位置付けた。
これは北朝鮮の国家機密に直結する拉致問題で、
金正日総書記に直接つながる権限を持つ機関でなければ実質的な成果は
得られないという日本側の要求で盛り込まれた。協議ではより具体的に、
北朝鮮で権限を持つ情報機関や捜査機関の参加を求めたと見られる。

 ただ、北朝鮮側は「行動対行動」の原則に固執しており、制裁一部解除など
日本側の行動を見極める構えを崩していない。
日本側の対応いかんによっては、北朝鮮が再調査に前向きに応じない展開もあり得る。
斎木局長が「一歩前進」との表現にとどめたのは、こうした背景があるからだ。

 ◇中山担当相「白紙に戻すなら良い方向に転換」

 中山恭子拉致問題担当相は13日午前、日朝実務者協議の結果を踏まえ、
「これまでは(拉致被害者の)死亡を前提にした調査だったが、
白紙に戻して調べ直すなら、生存者が見つかる可能性は十分ある。
北朝鮮がその方向で動くなら、良い方向に転換したといえる」と述べ、
一定の評価を示した。対北朝鮮制裁の一部を解除する時期については
「実際に具体的行動が取られるかを見極めて対応するのが当然だ」と指摘した。
東京都内で記者団の質問に答えた。

(毎日新聞 8月13日12時25分)


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>>日本側は、北朝鮮側が調査委員会を立ち上げた時点で、経済制裁のうち、
>人的往来とチャーター航空便の乗り入れ禁止を解除することで合意した。


調査結果も見ずに一部制裁解除だなんて、

エサを見せなきゃ事態が一向に動かないという理由も分かりますが、

先に制裁解除ありきでは、

北朝鮮側が立ち上げると言っている調査委員会なるものさえ、

調査方法に関して日本側の要求を受け入れたとはいえ、

これまでにも行われたような、

何ら信憑性も具体性もない調査結果の内容に副ったものにさらに導くための、

都合のよいメンバーを集める可能性のほうが高いのではないでしょうか。

そして、これまでと同じように横田めぐみさんをはじめとする

政府認定の拉致被害者については「やっぱり死んでました。」となり、

再調査の結果、他の拉致被害者が居ましたと、

北朝鮮にとっては日本へ返してしまっても痛手ではない

すなわち、なんらかの工作活動に関わっておらず、

政府が拉致被害者認定もしていない拉致被害者数名を引き渡し、

北朝鮮は日本に譲歩して丁寧に再調査した今回の結果が全てである、

これ以上は何度、再調査しても出てこないものは出てこない!と、

秋までに行われるであろう再調査をもって、

強引に拉致問題を幕引きにされる恐れもあります。

これまでの北朝鮮の対応に加え、

日本においては福田康夫氏が首相を勤めているだけに、

これで終ってしまうのではないかという、

ネガティブな発想しか頭に湧いてきません。








名塚元哉 |←ホームページ