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2007年01月27日(土) 関根さんのことも忘れないであげてください。

李さん描いた日韓映画完成=試写会で追悼、27日封切り−新大久保事故から6年

東京都新宿区のJR新大久保駅で2001年、韓国人留学生の李秀賢さん
=当時(26)=らが、線路に転落した男性を助けようとして
電車にひかれ死亡した事故から26日で丸6年。
秀賢さんをモデルにした日韓共同制作による映画「あなたを忘れない」
(花堂純次監督)が完成し、東京都港区で、試写会が開かれた。
 映画は日韓の懸け橋を夢見た秀賢さんが非業の死を遂げるまでの半生を
出会いや恋のエピソードを織り交ぜて描くストーリーで、27日に封切られる。
 試写会には約700人が集まり、天皇、皇后両陛下も出席された。 

(時事通信 1月26日19時31分)


天皇夫妻、5年前の約束守る…李秀賢氏追悼映画試写会に出席

(一部抜粋)

天皇夫妻が民間映画の試写会に出席したのは初めてで、
明仁天皇は李さんが死亡した翌年、故人の両親を招待して慰労し、その後、
試写会出席の要請を受けて快諾したといわれる。

東京の外交関係者らは、天皇が韓国関連の民間行事に出席したことには、
皇室が韓日関係の改善を希望しているという意志を表す意図があると分析し、
天皇の動向が靖国神社を参拝する日本政府要人や右派にとっても
無視できない圧力として作用するだろうと分析した。

(韓国中央日報 2007.01.26 19:06:15)



映画の大まかな内容はこちらに書かれています。

前田有一の超映画批評 『あなたを忘れない』55点(100点満点中)〜今週のダメダメ 〜

-----------------------------(引用終了)----------------------------

各方面で、いろんな意味を含めて話題の映画『あなたを忘れない』

6年前にJR東京新大久保駅で、酔っ払ってホームから転落した男性を助けようと、

線路内に降りた韓国人留学生のイ・スヒョンさんと日本人カメラマンの関根史郎さんが、

やってきた電車にひかれ亡くなったという痛ましい出来事を映画化した作品です。

このお二方の自分の命を顧みず、

とっさに出た勇気ある行動は称えられるべきものですし、

映画化自体には異論もありません。

ただ、ノンフィクションであれ、映像として表現するからには、

物語をさらに盛り立てるためにも少々の脚色は理解できるのですが、

イ・スヒョンさんの彼女は韓国人だったのに、日本人に変更されていたり、

イ・スヒョンさんは日本にも理解を示す人格者なのに、

関わる日本人の登場人物は極端な差別主義者ばかりという

この手の映画にありがちなステレオタイプしか出なかったり、

関根さんの遺族が、「もう触れないでほしい」と言っておられるので、

一緒に救出活動にかかわり亡くなった関根さんについては、

ほとんど触れられず「刺身のつま」程度の扱いといったように、

ノンフィクションなのに、新大久保駅のところ以外は、

「死人に口なし」とばかりに、亡くなったイ・スヒョンさんの歩んだ人生まで、

ここまで脚色を加え変えてしまっても良いのだろうかという、

ある種の違和感を感じました。

この違和感は、数年前までTBS系列で放送していた

各国の外国人が討論をする番組『ここがヘンだよ日本人』でも感じました。

この出来事があった直後に放送された『ここヘン』では、

新大久保駅の出来事を元に議論が行われていたのですが、

イ・スヒョンさんの行動のみで議論が進み、

最後に、「イ・スヒョンさんのために黙祷をしよう」と誰かが発言し、

番組出演者一同黙祷をしました。

イ・スヒョンさんのご冥福をお祈りしますのテロップも出ていたような気がします。

この時、TVを見ながら「関根さんのことは無視なの?」と、

同じ行動に出て同じように亡くなった関根さんも含めて

哀悼の意を表さない番組の姿勢に対して違和感を感じたものです。

 話が少しそれてしまいましたが、この映画の監督は、

「日韓の若者の友好の架け橋にしたいと」述べていますが、

淡々と事実のみを出来る限り忠実に再現した映画ではなく、

脚色の多いプロパガンダ的な内容になってしまっているので、

韓国人には受け入れられるかもしれませんが、

日本では、イ・スヒョンさんと関根さんの行動は今後も永続的に称えられても、

この映画自体はあまり受け入れられないのではないかと思います。

そして、韓国は、天皇皇后両陛下が試写会に出席されたことを、

今後の自国に有利なように政治利用することしか考えてないようですが、

天皇皇后両陛下の約束を守った慈悲ぶかい行動でさえ、

あさましく利用しようとするこの考えに強い不快感を感じます。



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↑先週の厄神祭に行った時の写真です。







名塚元哉 |←ホームページ