とうとうさっぴーの帽子が完成した。

減らし目でずいぶんてこずっていたが
あたしの完全なる指導のもと、できあがった。

最後にきゅっときんちゃくのように締め
糸の始末をしてやり、完成。


しかし・・・
これ・・・帽子か？

あたしやさっぴーがかぶると
かろうじて、眉毛の上くらいまでくるが
ひっぴーがかぶると
頭の上にのっているだけ。

あえて言うなら
でかくのびきった、変な形のベレー帽。

初めてだからしゃあないよ。
とさっぴーを励ましたが

さっぴーは出来上がった姿を見て、
少し脱力していた。
あたしからしてみると、編んでる時点で
こういう形になることは予想されてただろ、オイ。
という感じなのだが、

さっぴーのことをあたしは溺愛しているので

なんとか帽子として通用する。と言っておいた。

しかし、本当にあの帽子を誰かにプレゼントするのだろうか？
あたしだったら、やめておくな・・・。

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