この部屋のこの空気も、 この街のこの景色も、 すぐ目の前にあるものなのに、 ここに確かに存在するものなのに、 私だけが異次元の空間から、 捻じ曲げられた隙間より出てきたみたい。
なんでここにいるんだっけ、 と思いながら、 あの街で生活する私は、 やはり異次元の隙間から、 ぽとりと落とされた私みたい。
どこにいても、 なんでここにいるんだっけ、 が頭から離れなくて、
こういう時間ばかりが、 私を締め付けるあまりに、 あの街へ逃げさせるけど、
あの街の中には、何もなくて、 私も居ない。
消えてしまった私は、多分元から居なかった。
そんな日曜日の終わり際。
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