金色の夢を、ずっと見てる

2006年11月22日(水) 『14才の母』を見てて思う。

ドラマ『14才の母』にはまってます。

と言っても、大体9時から11時の間はお風呂に入ったり洗い物をしたりユウを寝かしつけたりでばたばたして、リアルタイムでドラマを見れないので、毎日その時間帯の見たいものは録画して翌日見てるんですが。(だから今日放送の分はまだ見てない)


なんというか、毎週のように泣いてしまうのです。授かった子供を産みたいと願う未希ちゃん(志田未来)も、それを止めようとしたりフォローしようとするお母さん(田中美佐子)も、息子のためにと反対するお母さん(室井滋)も、いろんな人の気持ちがわかってしまって。


ただ、肝心の『2人が結ばれた状況』にイマイチ共感できなかったんだよなぁ。だって、あの2人、初めてのSEXに至ったあの時点では付き合ってなかったんですよね?確かにお互いに意識はしてたし、気持ちも通じ合ってたとは思うけど、付き合ってるわけでもない中学2年生の女の子と3年生の男の子が、あんな廃屋みたいな所でいきなり初体験しちゃう?

いかにもイマドキな子供達だったらともかく、2人ともすごくマジメそうで純朴そうな子達だからこそ、そのいきなり過ぎる展開に違和感がありました。

2話か3話か忘れたけど、妊娠した未希ちゃんがそれを彼に告げる場面で
「いきなりだけど、私、桐ちゃんの事が好き」
って言った時、テレビの前で思わずひっくり返りそうになりました。好きという事さえちゃんと告げないまま行為をしてしまったの?と。


未希ちゃんが子供を産みたいと思う気持ち、それはまさに母性本能なんじゃないかと思います。新しい命を授かった女性が本能的に抱く気持ち。でも、14才ではもちろん結婚も出来ないし、出産に至るまでの費用や産後の生活費も結局親を頼るしかない。産んだ後には当然そこから何十年と続く『育児』が待ってるし、将来その子が『自分はお母さんが14才の時に産まれてきた』と知った時にはやはり何らかの衝撃は受けるだろう。いわゆる“世間の目”というものもあるし、家族だって周囲の心無い中傷を受けずにはいられない・・・・・

産みたいと願った未希ちゃんが、その辺りをどこまでリアルに考えて出産を望んだのか・・・・・いや、14才だからこそ、自分を取り巻く状況や金銭的な問題など通り越して、本能のままに望んでしまったのかもしれない、と思います。


産婦人科の先生(高畑淳子)が良い事を言ってました。
「14才で子供を産んだら罪になりますか?」
と尋ねた未希ちゃんに
「子供を産むのは、いくつであっても罪にはなりません。ただし、産んで、育てられなかったら、それは罪になります」
その『罪』を犯す人が後を絶たない世の中への警鐘とも言える台詞ではないでしょうか。


人それぞれ事情はあれど、基本的に中絶というのは望ましくない事だと私は思っています。産めないのであれば作るべきではない。『産める状況ではないけど、授かったからには産む』のではなく、命の重さを理解しているなら尚の事、産めないのなら避妊をきちんとするべきだと思います。

その事をきちんと描いて欲しいなぁと思いながら見ています。

子供を授かる仕組みや、避妊に関する正しい知識もないままその場の衝動で抱き合って、その結果望まない妊娠をしてしまった。

そこがまず間違っていたのだと、今後の話の中で未希ちゃんが気付いてくれるといいなぁ、と。




まだまだ母親としては新米ですが、娘を持つ身として、自分の娘が10代半ばで望まない妊娠をしてしまったらどう対応するかなぁとも考えます。次郎君ともそういう話もしました。次郎君は、
「それは、ユウに生理がきた時点でお前が話してやらなきゃいけない事だと思うよ。それはやっぱり母親の役目だろ。その代わり、今後2人目か3人目で息子ができて、そいつが性に興味を持つ頃になったら、その時は俺が話してやらなきゃと思ってるよ。SEXをするのは簡単だけど、そこには男として逃げちゃいけない責任が伴うんだって事を、それは父親の役目としてちゃんと教えてやらなきゃって思ってる」
と真剣な顔で言いました。


私の友人の中にも、中絶を経験した子が何人かいます。

きちんと聞いた事はないけど、きっと彼女達は忘れてはいないと思います。自分が産んであげられなかった命の事を。


ドラマは産む方向で進んでますが、ただのお涙頂戴ものというか綺麗事にしないでほしいですね。14才で子供を産むのは命に関わるという事、産んだ後も、むしろ産む前よりも様々な苦労が続くという事、そういう事実もちゃんと描いてほしいです。


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咲良 [MAIL]

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