指輪SSですにょろ。 ネタバレは無いと思います。 時系列は映画「二つの塔」と「王の帰還」の間くらい。
アラゴルン設定 美人さん。 だけど外見に興味なし。だからいつもコ汚い格好してたり。 レゴラスにちょっと弱い。 フロドLOVE。
アラゴルンがふと目を覚ますと、ロヒアリムの王セオデンが間近で顔を覗き込んでいた。 「……何か?」 驚いて少し身を引き、そう口にすると、セオデンは口元を緩めた。 「お疲れですかな、アラゴルン殿」 確かに疲れは澱のように体に沈んでいた。だが、気分は悪くなかった。なぜならサルマンの擁したオークどもの大軍と闘い、勝利を治めた後だからだ。 「……少し眠ってしまったようですな」 アラゴルンは椅子に掛けたまま転寝したために、凝り固まった筋肉を解しつつ、目の前の王を見る。一時気弱さも見せたセオデンは、既にもとの偉丈夫の姿を取り戻していた。 セオデンはその目で、アラゴルンの顔やらをとっくりと眺め回す。 「……貴殿は儂の知った誰かに似ておると思っていたのだが……」 瞬時ぎくりと身を強張らせたアラゴルンにセオデンは気付かない。 「あの方に似ておるのだな」 1人納得するように何度も頷く。 「……あの方とは?」 「英雄、ソロンギル殿だよ」 やはり。セオデンの答えにアラゴルンは、聞こえないように嘆息した。 「儂の若い頃、このローハンに仕えていた方でな。顔や雰囲気もそうだが、鬼神のような戦い振りといい、素材は良いのに見た目を気にしないところといい……本当に似ておる」 セオデンがそう思うのも当然、何を隠そうセオデンの言うソロンギルとはアラゴルン本人のことに他ならない。ドゥネダインの長として生を受けたアラゴルンは、他の人より遥かに長い寿命を持っている。そのため、経た年の数がその面に表れるのも至極ゆっくりなのだ。間違いなく、セオデンはアラゴルンを自分より年下だと思っているのだろうが、実は年上なのである。 「こう見えても儂はあの方に憧れておってな。ゴンドールに仕官された後は二度とローハンに見えることはなかったが、ゴンドールでの彼の武勇を聞き及んでは誇りに思ったものよ」 アラゴルンの正体を知らぬこととはいえ、そう手放しに言われるとこそばゆい思いがして、アラゴルンはセオデンから視線を逸らす。 「おや、やはりお疲れのようですな。休まれた方がよろしい」 それをセオデンが都合よく解釈してくれたので、アラゴルンはありがたくその好意を受取ることにした。 「ではしばし休ませて頂きます」 「うむ、ごゆるりと」 疲れているにしては軽い足取りで、上手く逃げおおせたとばかりに王の眼前を辞すると、扉の影にレゴラスが立っていた。 「立ち聞きか?」 「まさか」 とはいえ、セオデンの話を聞いていたのには間違いないのだろう。レゴラスはそういったところには抜け目ない。 「話して差し上げたらよろしいのに」 「何を」 「英雄の正体は私ですよ、って」 アラゴルンは、今度はあからさまに嘆息した。 「……あのな」 「はいはい、わかってますよ」 レゴラスはそのまま興味を失ったとばかりに振り返る。すると視線の先にギムリが現れたものだから、足音もさせず、アラゴルンに何も言わずに駆け寄っていってしまった。 「やぁギムリ! 元気かい?」 「元気だよ! さっきも同じことを聞かれたな」 「おや、そうだったかなギムリ」 「そうだよ」 遠く、驚くべき速さで和解し親交を深めた旅の仲間を眺めながら、この先旅が終わるまでレゴラスには注意しなくてはならないと思う。このままではきっとゴンドールでも同じことを言われるに違いないのだから。 フロド、私はちょっと挫けそうだよ。やっぱり君を追いかければよかったかな、なんて、アラゴルンはこっそり弱音を吐いてみたりしたのだった。
ソロンギルってのは「星の鷲」という意味なのですよ。 けどローハン士官時代からソロンギルと呼ばれていたのかどうかはうろ覚え。 なので多分に捏造込みです。 真実だと思わないように!!
そういえばゴンドールの執政デネソール殿は 勝手にソロンギルをライバル視してたというマイ設定があるんですけど! つーか子供だったボロミアとファラミアがソロンギルに懐いてたので パパなデネソールとしては面白くなかったーみたいな(笑)
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