朝。
巣鴨の駅に着いた私は いつものように会社まで歩こうと駅舎の外に出たのです。 ぽつぽつと傘を差すか差さないか迷うほどの雨。 長い傘を持ってきていた私は迷わず傘を開いたのです。
そのとき、私の隣を歩いていた兄ちゃんは 歩きながらカバンから折り畳み傘を取り出そうとしていたので 前屈み気味に歩いていました。 傘を見つけた兄ちゃんが頭を上げたそのとき。
ガツ!
兄ちゃんの脳天に 私の傘の骨の先端が突き刺さったのです。
そりゃもう、思い切りよく。
兄ちゃん、思わず頭押さえてうめいてしまうくらい(痛)
私は慌てて「ゴメンなさい」と謝りました。
で、謝った後はそのまま会社への道を歩いていったのですが。
が。
会社に着いてエレベーターを待っていると。
アレ、頭刺さった兄ちゃん(……)がイルヨ?
そうです、その兄ちゃんは同じ職場の人間だったのです。 しかも同じフロアだよ……(汗)
どうりでマジマジと顔見るなぁと思ったんだ!!
同じ会社の人間くらい覚えなさい?
だってうち、2000人も従業員いるのよ? 同じフロアの人間だけでも150〜200人いるのよ? 所属本部の人間を覚えるだけで精一杯だっつーの。
でも兄ちゃんの反応を見るに、彼は私の顔を知っていたっポイ。
妹「姉貴、会社で有名人なんじゃねーの?」
否、断じて否! だってオレ、会社の友達少ねーもん!!
(友達がいないからって有名じゃない理由にはならんけどな)
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