われ想う
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ご縁があって、落語を聞きに行った。 花緑師匠の高座がやっと現実のものに。
噺家さんは、一度高座に上がると、 あのお座布の上から外れちゃいけないんだよね、確か。 あの、小さくて四角い上で、太夫にもなれば岡引、隣町の権兵衛さんにもなるわけです。 手ぬぐいと扇子だけを味方にして、いろんな物語を見せていかねばならん。
以前、古典落語を得意とする花緑師匠が…… 古典と言っても、時間の流れが結果的に「古典」にしただけ。 イメージとして、古典と聞くと「聞かせていただく」ような気になる。 そんな気構えで高座にお客さんが来るようでは、娯楽の域を外れています。 古典だろうが新作だろうが、ワハハと笑ってもらえないと「落語」じゃない ……というようなことを話されたっけ。
見たい見たいとは思っていたけど、あと少しの勇気がなかったのです。 でも、この言葉で肩の力がすとんと抜けた私。 そしたら、その花緑師匠の高座が、人生において始めての落語体験になったわけです。
楽しかったなぁ。 こういう、日本古来の文化に触れると、 「あぁ、やはり日本語って美しい」と思えるから幸せ。 また、折を見て拝聴しに行こうと思います。
終演後、ロビーでサイン本の販売をしていた。その席に花緑師匠。 ついさっきまで萌黄色の着物を着て会場を沸かせていた人が、 今は鮮やかなレンガ色のソフトジャケットを羽織って、笑顔で対応してる。 こうやって見ると、ほんと普通の33歳のおにーちゃんなのにな(笑)。 やっぱりあのお座布の上には果てしない宇宙があるんかも。 「座布団の上の小宇宙」とは、よく言ったもんだ。
♪オセロ/DUSTAR-3
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