地徊営業日誌
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サイ→サクホワイトデーネタでござる。前書いたバレンタインものの続き。
*** ぷれぜんとふぉーゆー ***
「はい、これ」 そう言って差し出された箱に、サクラは目を丸くした。ついつい受け取ってから、これは何だろうと考える。大きさは5センチメートル×15センチメートルほど。重くはない。変哲のない包装紙で包まれている。 しげしげと箱を眺めるサクラに、サイが小さく笑った。 「お返しと誕生日プレゼント」 「ああ」 サイの言葉に、ぽんとサクラが手を打つ。日が過ぎてしまっていてわからなかったが、今月はサクラの誕生日とホワイトデーがあったのだ。 「ありがと。あけてよい?」 何かわかれば、遠慮することはない。嬉々として問うサクラに、サイが頷く。 「どうぞ」 わくわくしながら、サクラが包装紙を外す。中から出てきた白い箱を開ければ、そこには万年筆が鎮座していた。落ち着いた薄紅色のボディが日差しを弾く。 「これ…」 見たことのある万年筆であった。先日、文房具屋に行った時に、ショーケースの中に飾られていた品だ。欲しいと思ってもサクラの小遣いでは手が出ず、諦めたのだが。 ごう、とサクラの周囲に怒気が渦巻いた。 「…サイ」 「なに?」 サクラの怒りに、サイが少し後ずさる。サクラの目がきらりと光った。ぐわ、とすごい勢いでサクラがサイの胸ぐらを掴む。 「どこから盗ってきたの!?言いなさい!」 「ちょ…っ違う違う。盗ってないよ」 サイの言葉に、サクラの目が底光りした。サイが首をすくめる。 「知り合いの文房具屋が、ポスター描いたらくれたんだ。サクラ、万年筆欲しい、って言っていただろう?」 慌てているのか慌てていないのか、相変わらずよくわからない口調でサイが事情を説明する。すう、とサクラの眼光が消えた。 「本当でしょうね?」 「本当。何なら電話して確かめる?」 にこ、とサイが笑う。サクラの肩から力が抜けた。 「いいわよ。そこまでしなくても」 胸ぐらを離され、サイがほっとため息をつく。いささかむっとした様子で、サイはサクラを見た。 「ひどいな。ボクが盗みをはたらくと思ったんだ」 「あら。中学生がこんな高い物、買えるわけないじゃない」 悪びれずにサクラが言い返す。サイが肩をすくめた。 「いいけどね」 素っ気ない言葉の中に悲しみを感じて、サクラは少し後悔した。慌てて笑顔を作ると、サイの頭を撫でる。 「ごめんごめん。ありがとう、うれしかったわ」 少し力をこめて撫でれば、サイが目を細めた。呆れたようにサイがため息をつく。 「サクラってさぁ…」 「なに?」 何か言いたげなサイに、小首を傾げてサクラが問い返した。サイが再び、大きく嘆息した。 「いいや。今のうちだし」 言葉を濁したサイに、サクラが首を傾げる。なんでもない、とサイは笑ってみせた。
頭を撫でる手が心地よいうちは
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サイが普通の男の子っぽいですな…サイよくわからない…ふぬぅ。もっとサイサクが増えれば良いと思います。そんでサスケが悶々とすればいい(前も言っていませんでしたか小此木さん)サクラもそのうちサイが男だと気づいてあわあわするといい。
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