地徊営業日誌
目次|書きすてたもの|未定なもの
弟の教育がなっていないと怒られました・・・母に・・・ 小此木「確かにあれは私の弟だけど貴方の息子でしょうが」 母「うん、それは反省してます。でもアンタの弟でしょう?ちゃんと注意してよ」 お母さん・・・貴方って人は・・・
ナルトが分身の術が苦手だったという設定が忘れられてなくってびっくりしました(失礼)最後に飛び立った鳥が非常に気になります。
今日はえらく寒かったですね↓
***手袋**
はあ、と息を吐けば白く空気が凍る。長時間冷気に曝された手は赤くなっていた。 「・・・まいったてば」 鼻をすすり、ナルトはため息をついた。手と同じく鼻の頭も真っ赤だ。もっと厚着をしてくればよかったと思うが、後の祭りである。 (先生、早く来ないかなあ) ため息をついて空を見上げる。冬の空は薄く張りつめていて雲一つない。 寒いし指先はかじかむしで寒くてもあまり良いことはない。だがナルトは冬が好きだった。キンと張りつめた空気が肌をさすがその感覚も嫌いではない。 冬の空気を満喫していると呆れたようなため息が聞こえた。 「何してんの、お前」 見上げれば、呆れ顔でカカシが立っていた。待ち人の登場にナルトがにい、と笑って手を差し伸べる。その手には無骨な白い袋があった。 「はい、センセー。あげるってば」 シシシ、とナルトが笑う。その鼻も耳も真っ赤で、カカシは呆気にとられた。 「あげるって・・・何?」 訝しげにカカシが袋を受け取ると、ナルトは満足したように笑う。開けて、と無言でせかせれてカカシは袋を開けた。 (何なんだ) がさがさと音を立てて出てきた物は、黒い革の手袋。 カカシが驚きに目を丸くする。 「あのさ、あのさ、先生いっつも指先が冷たいっていうからさ。プレゼントだってば!」 どう?とナルトが期待と不安に瞳を輝かせてカカシを見つめる。カカシはふっと微笑むと手甲をはずして手袋をはめた。 にっこりとカカシが微笑む。 「ちょうど良いよ。ありがと、ナルト」 「ほんと!?」 カカシの答えにナルトの顔が喜びに輝いた。 「ナルト、手出して」 続けて言われた言葉に、ナルトが小首を傾げる。それでも素直に差し出された手をカカシは見つめた。小さな手は真っ赤だ。いったいいつからこの寒空の下カカシを待っていたというのだろう。 「せんせ!?」 ナルトが悲鳴を上げる。カカシの唇がナルトの指先に触れた。熱い息がかかってナルトの指先にしびれが走る。 「うれしいよ」 うっとりと呟かれた言葉に、ナルトの頬が赤く染まった。それは寒さの所為ではない。 「・・・うん・・・」 返す言葉が見つからなくて、小さくナルトは頷いた。うれしそうに。
「さてと、それじゃ帰ろうか」 カカシが手を差し出す。ナルトの贈った手袋に包まれた手を。 「うん!!」 うれしそうに笑ってナルトが手を重ねる。真っ赤になった指先に、カカシは先ほどまで己が身につけていた手甲を取り出した。 「はい、これつけて」 そう言って重ねられた小さな手に手甲をかぶせる。カカシの手甲はナルトには大きすぎて指先まで覆ってしまった。 「センセー、これ大きいってば」 「いいの、それで」 両手に手甲をつけさせるとカカシは再びナルトの手を握った。 「さ、帰ろう」 カカシが笑顔で言う。ナルトはちょっとカカシの手を見つめた後、へにゃと口を緩めた。 冷たくなった指先はカカシの手甲に包まれて熱を取り戻しつつある。手甲に残ったカカシの熱が伝わって来るようだった。 「へへ」 何だかひどくうれしくなって、ナルトは自分からの贈り物に包まれたカカシの手にそっと頬を寄せた。
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何だ、これ・・・。やばい、瞼が下がってきてます・・・。
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