みのるの「野球日記」
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2003年10月04日(土) 創部初の決勝進出(準決勝� _I輿漏愆曖�s東海大相模)

◇秋季神奈川大会準決勝
横浜創学館 000 000 001 2 3
東海大相模 000 010 000 1 2
            (延長10回)

 8回まで被安打1に抑えていた相模の先発堀内。数字だけを見れば、先週のY校戦と同じ。だが、中身はまったく違った。Y校戦で決め球として有効だった右打者に対するスライダーに、創学館はぴくりとも反応しなかった。正しくいえば「捨てた」。何があっても振らない、という強い意志を感じた。
「Y校があのスライダーにやられていたでしょう。ウチは絶対に振っちゃダメだと、徹底させました。見逃し三振になってもいいから、低めのスライダーには手を出すなと」
 延長10回まで、バッティングカウントでスライダーに手を出したのはわずかに2度だけ。選手は、森田監督の指示に見事に応えていた。

 堀内のスライダーにはキレがある。ただし、ほぼ全ての球がボールゾーンに落ちる。カウント不利になるのを恐れ、相模バッテリーはストレートを多投していた。それでも、8回まで、大げさにいえば「ストレートだけ」で創学館打線を封じた。見た目以上に手元で伸びているのか、ポップフライが目立った。
「キレが抜群に良かったですね。もっと打てるかとは思ったんですが」(森田監督)
 1点差で試合は9回に入った。

 9回。創学館の先頭は小池。「一番信頼している」と森田監督が話す1番バッターだ。初球内角よりのストレートを叩くと、打球は右中間へ。位置的にはライトが捕る打球だったが、センターが捕球姿勢に。少々フラフラしながら落下地点に入ったため、「危ないなぁ」と思って見ていたら、案の定落球した(記録は二塁打)。球場は何が起こったのかわからず、一瞬の静寂。その後、悲鳴のような歓声が起こった。
 2番菊池が初球を送り、1死三塁。3番は左打者の菅原。初球は内角低めへのスライダー。菅原は反応せずボール。二球目。外角へのストレート。菅原は「待ってました」とばかりに反応。ショートの左へ打球は飛んだ。ショート秋葉が無駄なく捕球し、ホームへ。しかし、三塁ランナーの小池の足が一歩早く、1−1の同点となった。「セーフ」とコールされた瞬間、堀内はがっくりと肩を落とした。
「あそこは、小池だったから『ゴー』だったんです。小池以外なら、ストップの指示でした。よく走ってくれました」
 森田監督の言葉どおり、これ以上ない抜群のスタートだった。

 延長10回、1死一塁。打席には同点機を作った小池。初球の外角高めのストレートを狙い打つと、打球は右中間を深々と破る三塁打となった。一塁ランナーの吉島が三塁を回るとき、創学館ベンチは全員が飛び出し、雄叫びを上げていた。その後、2番菊池の犠飛で1点を追加。10回裏の相模の反撃を1点に抑え、創学館が創部初の決勝進出、2年連続の秋季関東大会進出を決めた。

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 延長10回を投げぬいた、創学館のエース高橋徹。ランナーがいなければ……、「神奈川ナンバー1投手」だと思った。182cmの長身から投げ下ろされる130km中盤のストレートと、キレ味鋭いスライダー。そして、「高校に入ってから覚えた」というスプリット。要所でこのスプリットを使い、打者を仕留めていた。
 ただ、セットになると、投球が乱れる。「ランナーが気になってしまって」と話す通り、牽制を多投。リズムを乱す場面があった。

 高橋は神奈川では珍しく、中学では軟式野球クラブに所属していた。学校の部活ではなく、クラブ。シニアの軟式版といえば分かりやすいか。
 クラブチームの名門・横須賀スターズで、エースとして活躍。全日本少年軟式野球大会では、中3のときにベスト8に進んでいる。この大会で活躍したのが、二見中・江川(現宇治山田商2年)、明徳義塾中・鶴川(現明徳義塾高2年)ら。すでに甲子園の舞台を踏んでいる。

 なぜ、横須賀スターズを選んだのか。
「横須賀では名門だったし、学校の部活でやるよりは……」
「シニアとかは考えなかった?」
「まだ自分は身体ができていなかったんで、軟式の方が良いかなと」
 もちろん、周りからのアドバイスはあっただろうが、そこまで考えて、スターズを選んだのであれば、なかなかのものだ。

 横須賀スターズは、昨年ドラフトでロッテ入りした早坂圭介(今年イースタンで盗塁王!)、昨年の創学館の5番西野幸介ら、創学館に好選手を送り込んでいる。この夏、ベスト16入りした湘南学院の主力にもスターズの選手が数名いた。「中学軟式クラブ」というあまり注目されない組織だが、なかなか注目のチームである。


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