みのるの「野球日記」
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2003年03月20日(木) 中学野球(4) 甲子園でリベンジ【1】

 22日から開幕する第75回選抜高校野球大会には、全国中学校軟式野球大会(全中)で活躍した選手が多数出場する。

 夏春連覇を狙う明徳義塾(高知)のエース鶴川(2年)、セカンドで2番を打つ松原(2年 ※選抜では1番ショートらしい)は付属の明徳義塾中(高知)で、01年に岡山で行われた第23回全中で優勝を飾っている。鶴川は4試合すべてで先発し、2回戦の豊橋中部中(愛知)との試合ではノーヒットノーランを達成するなど、優勝に大きく貢献した。鶴川はその前年に大分で開催された第22回大会でも、2年生ながら主戦投手として優勝を遂げた。過去24回の歴史のある全中で大会2連覇を成し遂げたのは、この明徳義塾中が史上初めてのことだった。また、控えの外野手としてベンチ入りする伊藤(3年)も、第22回の優勝メンバーである。
 
 2連覇目を遂げた明徳義塾中の投の柱が鶴川なら、打の柱は4番を務めた主将の渡邊。渡邊は桐蔭学園の5番一塁手(兼投手)として甲子園に出場する。鶴川は甲子園で一番対戦したい相手として、「渡邊のいる桐蔭学園」と答えている。両校の対戦は決勝まで進まなければ実現しないが、元チームメイトの再戦はあるか。

 明徳義塾中が優勝した第23回大会には、藤代(茨城)の小さなエース美馬(2年)も藤代中(茨城)のエースとして活躍した。初戦の立命館中(京都)戦で、延長9回をひとりで投げぬき、3−0の完封勝利を挙げた。
 また、東北地区代表として出場した村田第一中(宮城)のエース真壁(2年)は、東北高校の控え投手としてベンチ入りをしている。初戦で江津中(島根)に敗れたものの、毎回の11三振を奪う好投を見せた。


 00年に大分で開催された第22回大会の決勝戦は、鶴川のいる明徳義塾中と、星稜中(石川)だった。このときの星稜中の監督が、現在遊学館を率いている山本監督。そして副主将を務めていたのが、遊学館の主将・門前(3年)。三塁手として甲子園に出場する藤原(3年)も、門前と同じく星稜中のメンバーだった。
 ちなみに決勝戦は、延長9回(※中学野球は7回まで)を終わって1ー1の同点。延長10回から、特別ルールを適用し(無死満塁から攻撃を始める)、1−0で明徳義塾中が競り勝った。

 星稜中が準決勝で戦った相手は、関東代表の桑中(栃木)。エースは当時「全国No.1サウスポー」と呼ばれた成瀬。横浜高校のエース成瀬(3年)である。
 成瀬率いる桑中は、初戦で相浦中(長崎)を1−0、2回戦でも中田中(宮城)を1−0。ともに、成瀬が完封勝ちを収め、ベスト4にコマを進めた。特に2回戦の中田中では、毎回の16奪三振で完封勝利。21個のアウトの3分の2以上を三振で占めた。いかに、成瀬のピッチングがすごかったかが分かる。この奪三振の数は、全中の大会記録として残っている。
 しかし、迎えた準決勝。星稜中との一戦で、成瀬はめった打ちを食らった。3連投目となったこの試合で、成瀬の左ヒジは悲鳴をあげ、試合序盤で降板。あとを継いだ投手も打ち込まれ、星稜中に11−0で完敗した。
 
 神宮大会で、遊学館の門前に話を訊くと、
「成瀬のことはよく覚えています。ぼくらとやる前の試合で、三振の大会記録を作ったんですよ。すごいピッチャーだと思いました。でも、ぼくらとの試合ではヒジを悪くして、すぐに降板しました。自分はヒットを2本打った記憶あります」
 一方の成瀬は、関東大会で優勝を決めたあと、
「神宮大会では遊学館とやってみたいですね」と話していた。横浜が初戦で敗退したため、その言葉は叶わなかった。
 遊学館と横浜が、甲子園で当るとなると決勝戦……。

 もうひとり、遊学館に闘志を燃やす選手がいる。国士舘のエース新垣(3年)だ。新垣は上溝中(神奈川)のエースで4番として、全中に出場。初戦で星稜中とあたり、1−0で惜敗した。
 新垣は神宮大会で延岡学園に敗れたあと、
「甲子園では遊学館とやりたい。全中での借りを返したい」と力強く語っていた。組み合わせをみると、ともに2つ勝てば準々決勝で対戦する。

 ちなみに、成瀬と新垣は関東大会の準決勝で投げ合っている。成瀬が好投を見せながら、挟殺プレーのミスで失った1点が決勝点となり、1−0で上溝中が勝利を収めた。
「いま、国士舘で頑張っているんですよね。神宮大会でできればいいですね。お互いに成長してますし、もう一度投げ合ってみたいです」
 とは、関東大会後の成瀬の言葉である。


 それぞれが雪辱に燃える選抜甲子園。
 個人的には横浜vs遊学館、明徳義塾vs遊学館の決勝戦になれば、面白いと思うのだが……。


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