sakuraの日記
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昔、私が生まれる前、家で商売をしていた名残で、何人かの出入り職人さんがいた。
ふとん屋さん、お茶屋さん、酒屋さん、植木屋さん、瓦屋さん。
私は知っている限りでは、こんなものかな。
ふとんは生地を選んで、作ってもらう。
学校の座席用の座布団まで、ふとん屋さんのおじさんに作ってもらっていた。
私の兄や姉の新婚用のふとんも、生まれてきた子ども達のふとんも
みな、おじさんの手作りのふとん。
私が使っているのももちろんそう。
私にも「sakuraちゃんのお嫁入りようのふとんもおっちゃんが作ったるからな。」
と言ってくれていたっけ。
そうなるものとばかり思っていたけど、私が結婚しないうちに、おじさんは
逝ってしまった。
後継者はいない。
息子さんはいるけど、いつも綿にまみれて仕事をするおじさんを見ていて、
ふとん屋さんの仕事を嫌がって、就職をしてしまったから。
うちにあるおふとんはみんなおじさんが作ったものばかりだ。
でも、もう、だんだん、ふとんが痛んできたけど、
これをいったいどうしようか?
もう、だれに直してもらったって、おじさんの作ってくれた
あのふかふかのおふとんの感触は戻ってこないんだなぁ。
私は、子どもの頃、早く大人になりたかったけど、
大人になるって、別れをたくさん経験する事なんだと・・・わかった。
つづく
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