加藤のメモ的日記
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2022年04月28日(木) 味覚の劣化が死を招く

年齢を重ねるとともに味覚を感じる力、すなわち「味覚力」も衰えていく。味覚や食べ合わせの研究をしているAISSY社長の鈴木隆一郎氏が説明する。「人は舌にある味蕾で味を感じますが、都市とともに味覚が減少し、感度が落ちてしまいます。嗅覚は味覚以上に急速に衰えることが知られており、食べ物の風味も感じづらくまります。また歳を取ると嗜好が変化し、脂っぽいものを避けるようになる。一見良いことのように思われるが、落とし穴がある。「食べ物に脂を足すと、味わいが格段に増強されます。逆に脂を使わない場合には、味を濃くしないと、満足感が得られないのです」(鈴木氏)

その結果、中高年は濃い味を好みがちになる。注意が必要なのが、塩分と糖分の過剰摂取だ。塩分を必要以上に取ると、総卒中や心不全のリスクが高まる。糖分を取りすぎると血糖値が上昇して、糖尿病につながる。

亜鉛の摂取で味覚が維持できる

味覚の劣化が進むと、何を食べても味がしない「味覚障害」になる。老化以外の原因の一つとなるのが、亜鉛不足だ。舌の味覚障害は「下の味覚細胞は、約10日という非常に短いサイクルで生まれ変わります。この生まれ変わりに亜鉛は亜鉛は必須の栄養素で、不足すると味蕾が新生できなくなってしまうため、味覚にダメージを与えてしまうのです」(鈴木氏)

牡蠣やレバーなどの食品には亜鉛が多く含まれているため、意識して食卓に取り入れたいせっかく亜鉛を摂取しても、体内できちんと働いてくれないと意味がない。

食品の酸化防止に使われるフィチン酸や、ハムやかまぼこの弾力材に使われるポリリン酸などの食品添加物は、亜鉛の働きを阻害します。保存の利く食べ物には添加物が多く含まれているため、避けたほうがいいでしょう」(鈴木氏)



『週刊現代』7.10





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