加藤のメモ的日記
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2012年08月22日(水) 野田よ国民のために政治をせよ

かねてから「巧言令色」と警戒してきた野田首相だが、いよいよその危険な本性を現してきた。去る7月22日、母校早大の大隈講堂で講演し、「増税先行」の批判に対し強気に出た。「借金だけ残していけば、いずれ大増税国家になる。先送りできない政治のテーマだ」とその意義を強調したそうだ。更に「増税先行などと言ってきたことが問題を先送りしてきた最大の要因だ」と反論したつもりのようである。

増税や原発再稼働について、「意見が真っ二つに割れたり、やらなければならないことが少数派だったりする中で、常に怒りや批判の対象となるのが私の役割だ」と言い、「国民のためとの確信を持ちながら、やらなければならないことは貫きたい」と胸を張ったと報道されている。ちょっと待ってくれ野田君。日本はこれでも民主主義国家である。真っ二つに割れたり、少数意見を通すなら、まず選挙をして国民に信を問うのがルールだ。ましてや増税に関しては、先の‘09年の選挙では「向こう4年間はやらない」とマニュフェストで宣言して勝ったのではないか。

それを陳謝、訂正もせずに、野党と組んでまで強行し、「実際税率が変わるのは‘14年だから選挙時の5年先だ」と、詐欺師のような論理までふりかざした。これではヒットラーも真っ青の独裁政治ではないか。ボクは実はヒトラーより怖いと考えている。ヒトラーは狂信的な野心家だったが、ドイツのことだけを考えていたと思う。野田は「国民のため」といいながら、日本のために動いていない。彼の顔は「財務省」「財界」そして「アメリカ合衆国」の方を向いているのだ。そういう意味では、彼は「売国奴」になる可能性を持った、実に危険な政治家といえる。

野田君、国民は新聞を読んでいるから知っているよ。6月の末に、経団連の米倉会長が、TPPへの参加が進捗していないことに苦言を呈したことを。早く参加しないと、日本に不利なルールができてしまうことへの不安からであろう。つまり財務省の言うなりに「増税」を強行し、今度は財界の後押しでTPPに参加しようというのだ。原発再稼働についても、財界や大企業の言いなりで、「国民」の安全や危惧など無視なのである。

野田君、真相を見つめて、日本のために行動してくれ。アメリカの狙いはアジア太平洋地域の主導権を握って、中国を牽制することだ。そして自由貿易が大国アメリカに有利なのを承知で参加するアジアの国には、米国が誕生するはるか昔からの伝統的な中国への警戒心がある。ただ日本が加わらないと、あくまでアメリカのゴリ押しに見えてしまうので、日本を引き入れたいのだ。こちらカナダの新聞には”オバマに腕をねじ上げられて、野田は不承不承OKした”と出ている。

TPPには、農漁業だけでなく、特許や知的財産権の問題など、簡単に片付かない障害がある。食の安全も重大だ。しかもアメリカの態度も微妙なのだ。オバマは前向きである。しかしかなり互角に近くなってきた共和党のロムニー候補は、ハッキリ「日本のTPP参加には反対」と言っている。野田君、巧言令色はもういい。どの道君の党は、次の選挙で惨敗し、国政には関与できなくなる。それだけは明白だ。ただ首相になった以上、たった一つでも国民のために、事を成し遂げて欲しい。財務省のためでも、財界のためでも、ましてや「外国」のためでもなく「国民のため」にだよ。



『週刊現代』8/11


加藤  |MAIL