2003年10月19日(日)  【ユース】 Jユース杯予選リーグ ジェフ市原戦(H)

Jユースカップ予選リーグCグループ 鹿島アントラーズユースvsジェフユナイテッド市原ユース
 2003年10月19日(日) 14:00〜 鹿島アントラーズクラブハウスG

鹿島
    11湯本   9関野

  10山本c      7槇峰

    5吉澤   8田嶋

 6郡司 4磯山 3野本 2滝川

       1杉原

控え:16木之内・19畑中・17八木・12吉田・13染谷・14大道・15黒澤

市原

    10川淵   9菊池

  7米澤       8半田

    6八角c   14小西

 16石井 3秋葉 4阿達 15竹田

       12塚原

控え:18中山・19尾野・20岩山・21金子・22伊藤・11首藤・23矢代

<交代>
鹿 66分 7槇峰→15黒澤(湯本が槇峰の位置に下がり黒澤が湯本の位置へ)
市 73分 7米澤→11首藤
市 83分 16石井→22伊藤
鹿 89分 4磯山→12吉田(吉澤が磯山の位置に下がり吉田が吉澤の位置へ)
鹿 89分 8田嶋→14大道

<警告・退場>
市 23分 4阿達 イエロー ラフプレイ 
市 39分 6八角 イエロー ラフプレイ
市 87分 22伊藤 イエロー ラフプレイ

<得点>
市 04分 6八角
鹿 33分 9関野
鹿 76分 11湯本
鹿 83分 10山本(PK)


ほぼ1ヶ月ぶりのJユース杯。1ヶ月見ていないといつの間にか怪我している選手などがいるのは常ですが、この時期だと3年生が引退してしまっていたりもするのでチームがどういう状況なのかさっぱりという場合も少なくありません。本当は行くつもりだったお昼前からのチャリティーバザー(トップチームの選手会が主催している選手全員参加のイベント)を寝坊したために断念し(…)、ユースの試合には間に合うように乗った高速バスでご一緒したジェフサポの某さんと色々な話をしつつ鹿島へ向かったのですが、その時もそういう引退とか怪我とかの話をしていました。

そして鹿ガーデンに着いてソフトクリームでも食べようかなと思っていると「あれ?今ご飯食べてるということは君は試合に出ないの?!」という選手がちらほら。私服で見に来ている引退組なんかもいて、配られたメンバー表を見てみるとチームが若い、若すぎる・・・。スタメンで出ている3年生は湯本君のみ。控えに至っては半分が1年生、GKとDFの3人の木之内・畑中・八木はJrユースの選手です。一昨年GKが怪我人と引退でJrユースの子が控えに入ったことはありますが、ここまで大量にJrユースの子がいたのは私の記憶にはありません。先発の平均年齢が16.73歳で控えも入れた平均が16.22歳ってすごいですね・・・。

そんな事情もあって今日のキャプテンはまだ2年生の山本君。なぜかいきなり坊主で現れた山本君の腕には燦然と黄色いマークが輝いていました。元来キャプテン気質なこともあり、見ていても違和感はありませんでしたが。FWの2人も本職はMFですし(ユースのメンバー表を作成した時に「改めて見るとこんなにうちのチームはFWがいないのか…」と愕然としたことを思い出しました)、最終ラインに入る滝川君は長い療養明け。磯山・郡司の1年生コンビがいるなど不安要素がなかなかたくさん。対するジェフは夏に見たメンバーとそこまでは変化がないかな?という感じ。ここまで仙台・横浜FCを寄せ付けず圧勝してきているだけにこの1戦は山と見ていたのですが、このメンバーを見るとホームではあるものの厳しい試合になるかと予想しました。

もう1つ試合前に気になったのはピッチコンディションの悪さ。Bグラウンド(鹿ガーデンから遠い方)だったんですが、芝の状態が悪く中央の辺りは選手が走ると砂が舞うという。Aグランドはまだ養生中なのですかね。遠目から見ると状態がよい感じがしたんですが。

<試合経過>

[前半]

03分 山本左CKからGK塚原がパンチング。こぼれたボールをPA外で田嶋が枠内にミドルを放つも塚原が弾く。

04分 中盤でのパスミスを右の半田が奪いドリブル。これを前がかりになっていた郡司が追いきれず、それを見た杉原が前に出ようとするも判断が少し遅く出きれず慌てて戻ろうとするところを半田が左にスルーパス。上がっていた鹿島DFラインの裏に後ろから走りこんでいた八角が左足で無人のゴールに流し込む。0−1。

07分 左から上がった郡司のグラウンダーのクロスを湯本(?)がスルーしゴール前でフリーになった関野へ。関野がボールを持って反転しきれず。

16分 鹿島陣内PA外少し右からの八角のFKが曲がってゴール左隅に向かうも杉原が横っ飛びで弾く。ファインセーブ。

21分 市原のカウンターから米澤がドリブル。滝川が止めに行くもかわされ、杉原が飛び出して止めに行くもクロスをゴール前に上げられる。フリーで待っていた川淵のヘッドはゴールポスト上に飛ぶ。

23分 阿達が湯本を手でつかんで倒してイエロー。

24分 関野が小西と競り合って小西をつぶしてしまい小西がピッチの外へ。しばらくして戻る。

33分 郡司のクロスからゴール前の混戦でGK塚原がつかみきれず関野がヘッドでシュート。これが1回バーに当たるも跳ね返りがもう1度関野のところに来て、これを落ち着いて押し込んで動転。1−1。

39分 半田が田嶋を倒してイエロー。


前半開始直後は鹿島が市原陣内に攻め込むもそのまま前がかりになっていたところを突かれてカウンターから早い時間に失点してしまいます。ここらへんは若さというかDFラインが急造だったということなのか。ともかく前述のように厳しい試合になるだろうと予想していただけにこの失点は痛いなというのが正直な感想でした。この後も左の郡司・山本辺りを中心に攻め込むもジェフの選手は守備から攻撃に移る時のダッシュがすごい。GKやDFにボールが渡るやいなや必ず3人くらいが猛然と鹿島陣内に向けてダッシュを開始します。こちらのCB2人は俊足というほどではない(磯山は前はそう思わなかったんですが、身長が伸びて少し足が遅く見えるようになった気がします)のでどうしても後手に回ってしまうことが多くて見ている方は冷や冷やします。
そう思っていた矢先にこの試合何度も攻め上がりかなり疲労がきているように見えながらも何度も出る鬼パスに必死に反応(昔SBで出始めたばかりの大根君を彷彿とさせるという意見多数)していた郡司からのクロスを関野が決めて同点へ。本当に大きい1点を取り同点で前半を終わることができました。

[後半]

06分 野本の最終ラインからのフィードを槇峰がいいミドルを放つもGK塚原横っ飛びでセーブ。

12分 微妙に乱れた最終ラインを突かれて菊池がヘッドでシュートも杉原が弾き、ジェフ選手がそれに詰めようとするもどうにか杉原がキャッチ。

16分 小西からのスルーパスを川淵が2列目から飛び出してシュート。入ったかと思うも微妙に逸れる。

21分 山本のPA少し外左からのFKは直接狙うもバーの上。

22分 今日あまり効果的に絡むことができていなかった槇峰に代えて黒澤を投入。

26分 左の郡司から右を猛然とダッシュしていた黒澤へ大きくサイドチェンジ。この黒澤が全くついてこれなかった市原DFを置き去りにしてドリブルで市原陣内に突っ込みつつ中で走りこみつつフリーになっていた田嶋へ絶妙なパス。これを田嶋が受けるもシュートの瞬間にダフってしまう。

28分 八角が中央でボールを奪って左の川淵へ。川淵からファーの菊池へ。菊池がヘッドを叩きつけるもこれがワンバウンドしてゴールラインを割る。

28分 足を引きずっていた米澤から首藤へ交代。

31分 中央の湯本からまた右を走っていた黒澤へ。湯本はパスを出したらそのままPA内へ。黒澤はボールを受けてドリブルで一気にPA側まで切れ込んでから湯本へパス。湯本がドリブルからシュートし、1度は混戦のPA内でジェフDFにクリアされるも近くで再びボールを受けてまた突進そのまま飛び出してきたGK塚原にキャッチされそうになるもどうにかそのまま突破して右足シュートがゴールへ。2−1。

34分 中盤でボールを受けた湯本が詰めてきた相手DFをかわし綺麗な空中ヒールキックで右に走りこんでいた黒澤へ。黒澤ドリブルも相手DFに阻まれる。

38分 もう何度目からわからない黒澤の右からの突破。ハーフライン付近からドリブルを開始し、そのままぐんぐん突き進み徐々にジェフPA付近へ。ゴールライン付近でPA内に進入し、たまらず石井が黒澤を倒してしまいPK。山本がきっちりこれを決めて3−1。

39分 石井から伊藤へ交代。

42分 伊藤が磯山を倒してイエロー。

44分 直前のイエローが出たプレーで少し痛んだ磯山に代えて吉田を投入。吉澤が最終ラインに下がる。

47分 小西のシュートを野本がゴール前で体を張ってクリア。

46分 途中何度か痛んだ田嶋に代えて大道を投入。

後半に入ってお互い選手交代は無し。ただ鹿島側普段中盤の守備の要である吉澤に普段ほどのキレと運動量が見られずなかなか中盤でボールを持てず押し込まれます。何度かジェフの2トップにフリーでのチャンスを作られたりして思わず目をつぶりたくなってしまうシーンも。この状況をどうするのかと思っていた矢先に先に動いたのは鹿島ベンチ。今日あまり効果的にボールに絡めていなかった槇峰に代えて黒澤を投入。これによって本来MFの湯本を右MFにし、右FWに黒澤という配置になるのですがこれがどんぴしゃで大当たり。夏辺りに怪我から復帰した湯本は全クラでもFWで使われること多く復帰直後なこともあって精細を欠いていましたし、黒澤も夏以降どうも調子を崩していると思われうことが多く心配していたのですがこの日は2人ともMVP級の大活躍。湯本がボールをためて黒澤が走るという構図が大当たりし、市原DF陣は負傷と疲労で全く黒澤についてこれず右を独走しまくります。立て続けに入った追加点はこの黒澤の突破からでした。正直黒澤が入って突破が始まり、勝ち越し点を決めてジェフベンチが何か対策を立ててくるかと思ったんですがそのまま何も無しというのが一番以外でした。ここを抑えられて1点差のままだったら試合終了までの時間がかなり長く感じるかと思ったのですが、再び黒澤が突破し2点差となって相当楽になりました。このまま試合は終了となり試合前の予想を裏切ってスコア上は快勝。

後から指摘されて気づいたのですが、今年のJユース杯は各グループの2位が全て抜けられるのではなく、グループが7グループになったことを受けて2位だと7グループ中5位までしか抜けられないというレギュレーションに。星をつぶしあうであろうグループがいくつかあるので、2位でも多分大丈夫とは思うのですがそれでもやっぱり万全を期すためには1位で抜けたい。そういう条件の中でのこの勝利は本当に大きいものでした。若いチームなだけに逆転勝利というのは何よりも選手の自信になるでしょうし。

ただ勝ったものの審判には不満が残りました。結局鹿島には1枚もカードは出なかったのですが「その判定?」と思うことが数多く、お互いのチームにとって納得のいかない判定が多数だったかと。判定が一貫しているのならかまわないのですが、プレーによってファールを取る・取らない、カードを出す・出さないとなると選手も観客もイライラしてしまいます。ただあまり観客が審判にクレームをつけ過ぎるというのもプロと違う2種年代の試合ではよくないんじゃないかと個人的には思うのですが・・・。プロの試合と違ってピッチが近いだけにダイレクトにブーイングや文句が届いてしまうし、今まで不安定だった審判がそれを聞いて安定するとはあまり思えずむしろ余計に不安定になるように見えます。確かに「おい、それはどうなの?」と審判に伝えて今後の参考にしてもらうことは必要だと思うのですが、試合中にというのはどうなのかなと前から思っています。個人的な意見なのであれなんですけど。

とにかく今日の1勝は本当に大きかったです。ここからは比較的詰まった日程で試合が入ってくるだけに選手の皆さんどうか中間テストをうまく切り抜けて((^^;)コンディションには気をつけて。怪我の選手は早く戻ってきてください。若いチームなだけにここからどうチームが仕上がってくるのか楽しみにしています。




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