アイデンティティー

2009年04月15日(水) 静かな夜



夏の足音が聞こえる。

じわじわと近づく夏の気配。

何度となく迎える季節を、

私は少し焦りながら

待ち遠しく感じている。




立ち止まることが怖いくせに。

縛られるなんて

大嫌いなのに。



どれだけ自由に振舞っても、

たとえ

本当に自由なんだとしても。




彼に捕らわれたい。



きっと私は

満腹のライオンの目の前で

身を縮めながら

赤い瞳で見つめ続けるウサギ。



ちらりと寄せる視線に

私の心は喚起に咽ぶ。



早く食べて



必死に叫んでる。







私は今でも

彼のもの。



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桜木 舞 [MAIL]