日記のようなもの
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夜勤から帰ったのが5時すぎ… ビールを飲みながら、かるくネットをする… トーチュウや掲示板やらで昨日の大治郎の通夜の様子が報告されていた
今日は告別式… すごく行きたいけど、こういう場にファンとして参列するのはマナー的に好きじゃないし、よろしくないと思う 報道でもファンはご遠慮くださいと書いてあるしね http://www.yomiuri.co.jp/hochi/sports/apr/o20030420_10.htm まぁ、スポーツ報知だけでホンダなどの公式発表では触れられてなかったけど… やっぱ、参列するのはマズイでしょう… ファンに対しては5月に「お別れの会」をやります 青山のホンダウェルカムプラザに大治郎メモリアルコーナーを設けて、献花・記帳を受け付けていますってのはそういうことなのだろうと… でも、遠くから出棺を見守るぐらいはいいんじゃないのか?って、思いはじめてしまう自分… 甘えというか、わがままというか、そんな考えが出てきました… しかし、自分は夜勤明けで寝てないし、今日も夕方から半日勤務の仕事が入ってる 行くヒマがない… あきらめて寝ることに…
で、起きたら12時… 最近はどうしても3時間で起きてしまって熟睡できない習慣がついちゃってるんです もう、決めました! さくっと準備をして家を出ました 京成に乗ってさくっと上野へ… 上野公園の脇を歩いて寛永寺輪王殿へ 輪王殿って微妙に意味深だ… ある意味、あっているのかもしれないけど… 2輪の王になるべきだったのにね… 入り口には 故 加藤大治郎葬儀と書いてある あらためて、ため息がでてしまう… 輪王殿に面した道路では3.40人の人が遠巻きに眺めている やはり、同じことを考えている人が多いみたい… バイクで来てる人もいるし、ひきっりなしにその手のバイクが前を通過していく… みんな思いはひとつなのかもしれない… ただ、うるさいバイクってみんな静かに通過しないで、ローでひっぱって、フカシながら通過していく その人の見送り方なのかもしれないけど、オレはひきました… はためから見てどうなんだろう・・・? カッコいいと思ってやっても微妙っすよ… 上野公園の近くという場所柄もあって、修学旅行生がひっきりなしに通る 「あれなーに?カトウってダレ?」とか、「バイクのレーサーだよね?ニュースで見たよ」とかみんな口々に言ってました
とりあえず、自分は出棺を見送りに来たんですけど、係員の人が来て「ぜひファンの方々も、記帳焼香のほうお願いします。どうぞ」と2度ほど来てくれた 一応、通夜の時もそうだったって知ってはいたのですけど… せっかく来てくれたのだからという、家族の方とホンダの配慮らしいですが、社交辞令的な意味を持つんじゃないかって考えから、マナー的には遠慮するべきじゃないか?と思いまして… だから、そんな誘惑に負けないように平服で行ったんですけどね… スーツ着ていったら『じゃ、いいかな?』って思うかもしれない でも、平服だったら絶対思いませんから でも、その配慮で多くのファンの人が会場の中に入って行きました オレも焼香はあげたかったといえばあげたかった… でも、それはやっちゃいけないことだと思いますから… オレは外から見送るって決めてましたし でも正直、ジーンズでメット片手に会場の中に入ってく人を見て苦々しくも思いました メット持って焼香あげるのに意味があるのかよ! お前のバイクにはメットホルダーもないのか? もしかして、それがカッコいいと思ってんの?自分の見送り方だって思ってんの? だから、バイク乗りって頭おかしいよね、マナー悪いよねって言われるんだよ! 自分の欲求しか考えてなくて、遺族の気持ち考えているのかよ! なんか、すごくカンジ悪かったです… 結局オレもね、ご遠慮くださいってなかでここまで来ちゃったから同じ穴のムジナなんですけどね まぁ、人それぞれで違いますからねそういうの 最近、それを痛感してます ま、あれでズカズカ入っていった人ってパドックとかで予選前のナーバスな時とか打ち合わせしているライダーに「サインくれっ!」って平気で言える人なんだろうな…
で、いよいよ出棺 中から人がゾロゾロとでてくる いよいよと思うと、やるせない気持ちになる… 「ファーン!」とクラクションがなる 何度聞いても切なくなる音だ… 車が出てきて目の前を通過していく、もう手を合わせるしかなかった… あの中にはまだ生身の大治郎がいて、それが数時間後には消滅してしまう… そう思ったら、頭の中が真っ白になって思考が止まった なんか、TVドラマ見てるカンジでワケわかんなくなった… 車の後を追うマイクロバスの中に大治郎の同い年の従兄弟であって同じレーサーの亀谷選手が子供を抱いて乗っている姿が見えた すごくうつろに見えたのは気のせいだろうか? 同い年の従兄弟で同じ職業、パドックで仲良く話しをしている2人を見たことがある、兄弟以上の関係… 半身をもぎ取られた気分なのかもしれない…
車が遠くに消えたあとはしばらくボーゼンとしてしまった ふと、顔をあげると道路のむこう、寺の入り口にnambaさんがいた 失礼な言い方をすればすごく見つけやすい人なんでw 走って道路を渡ってnambaさんのトコへ行く 2回ほど車とバイクにひかれかけました 周りが見えない状況の時は気をつけないとダメですね…w お互い顔を見合すと緊張が取れたように涙が出る 一緒に鳥幸で『大丈夫だよね、希望を持とうよ!』と話しをしてから数日しかたっていない… すごくやるせない… その時に一緒に話しをした原田選手のご両親はどう思っているのだろうか? 考えるだけでもツライ… まぁ、こっちもツライんで挨拶もそこそこにnambaさんと別れて上野駅から銀座線に乗って青山へ
で、青山にあるホンダのショールーム・ウェルカムプラザのメモリアルコーナーに行きました 自分が記帳すべきはこっちだと思ったから… コーナーは奥のスミのほうにチョコンとあった… あつかいが小さいようでイヤだけど用意してくれるだけいいと考えましょう 去年のフォーチュナホンダ'02NSR500 8耐で優勝したキャビンホンダ'02VTR1000SPW 一昨年、チャンピオンをとったテレフォニカモビスターホンダ'01NSR250 の3台が展示されて、献花・記帳スペースがあって たくさんのパネルがある。献花スペースにはチャンピオンTシャツやシャンパンもあった もう、見てもナニも感じなくなっていた 自己防衛本能が働いてるカンジで、オレの中の人がもうこれ以上考えちゃいけないって言ってるカンジだった まぁ、仕事の問題もあって記帳してさっと見て、写真撮って、電車に乗った 帰りの車中は放心状態でまったく覚えていない…
結局、寝る時間を削ってムリヤリいったわけだけど、全然実感がない もう、大治郎の肉体は荼毘にふされて消滅しているんだろう… あまりにもの喪失感というか、自分の中のリミッターが効いたらしくて、全然実感がない 今回、告別式の会場に行ったことが良かったのか悪かったのかも考えられない… 無責任な行動をしたとは思っているけど…
あまりにも現実味がないんで、次のGPのグリッドにすました顔して、#74のRCVがいそうな気がするよ それがないと気づいた時、もう加藤大治郎という男が存在しないとわかった時にまた喪失感がくるんだと思う
出棺を見送ってまでなんだけど、いまだに信じられないし、認めたくない しばらく、この葛藤と戦うんでしょうね…
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