吉之助のへろへろ日記

2004年12月20日(月) イタリアで読んだ本

旅行に行くときは本を持っていきます。飛行機で読んだりホテルで読んだり。で生意気に読んだ本の批評www

「森のなかの海」宮本輝
阪神大震災に被災した主人公が、さまざまな人のつながりにより人生を再生していくというような内容。
物語がどんどんと新しく展開していく。ストーリーの面白さはもちろん、扱うテーマも大きい。「日本の再生」には「個人の再生」っていう感じはいつもあるんだけど、毎回読ませるし考えさせられる。あらためて宮本輝はすごいと思った。
★★★★★

「ウランバーナの森」奥田英郎
ジョンレノンが活動停止していた空白の四年間とを作者が想像して書いた小説。宮本輝を読んだあとだと、文章の稚拙さが気になってしまった。素人が書いた文体というところ。まぁそれはしょうがないけど。
極度の便秘に悩むという設定はジョン・アーヴィングの「ウォーターメソッドマン」(排尿時に痛みがある男の話)を思い出させる。ぱくりじゃないよね。
抗生物質で腸をとめるとか、薬で10日間も腸をとめるとかありえない。作家ならもっと調べようよ。腸を止めるのは抗コリン剤。
ジョンレノン好きな人は面白いのかもね。


「稲盛和夫のガキの自叙伝」稲盛和夫
私の履歴書シリーズ。京セラ、DDIなどを創業した人。
すごいっす。努力と信念と志の人。すべての行動が利他に徹している。クロネコヤマトの小倉さんも同様に利他に徹している。優れた経営者の視点は大きい。感動する。
★★★★★

「パレード」吉田 修一
ひょんなことから共同生活をしている男女5人のそれぞれの視点で語られる物語。読みやすい。読み終わったあと、もう一回読みなおしてしまう。
人間の日常に潜む狂気が、まぁいいかんじw
★★★

「ウエハースの椅子」江國 香織
書き出しの「かつて、私は子供で、子供と言うものがおそらくみんなそうであるように、絶望していた・・・・」から、あぁ江國ワールドだぁ。。。となぜだかうんざりw
大学生のころは結構好きだったんだけど、もう受け付けないっすw
最初の10ページとラストの10ページを読んでみた。あぁもううけつけないっすw
なんで昔好きだったんだろ?
まぁお洒落な文体だよね。
★★



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