日々あんだら
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 22歳の晩冬。午後7時。 神戸市。国道2号線。 助手席で突然泣き出した友達。
その時僕は、彼女になにもしてあげられなかった。 なにもしてあげられないまま一言も口をきかず、まっすぐ前だけを見て車を走らせ続けた。
大人の男なら、こういう時になにをすべきかわかるんだろうか。だとすれば、1秒でも早く大人になりたい。 強く、そう思った。
6年後。 ほんの少しだけ大人になった僕は、時々あの時のことを思い出す。 そして22歳の僕に話しかける。
大丈夫。 そういう時はなにもしてあげなくていいんだよ。
また6年後。 34歳の僕は今の僕に、なんてアドバイスを贈ってくれるんだろう?
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