甘えた関係

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2003年05月02日(金)
THE SLEEPERS AND ONE THAT WATCHETH

具体的に何の問題が自分をとりまいているの?と聞かれたら、かくかくしかじかで、と答えることはできないのだけれど、けれど、漠然と思っていることがある。
ベッドに横になって、枕の背に手をはわして得られる安定は、結局お繋ぎでしかないっていうこと。
新しい枕を買うときに、この幅は少し狭いわ、とか、弾力が少し硬すぎる気がする、もう少し長いほうがいいのに、とか、具合を考えながら選ぶのは、もう真っ平だっていうこと。
誰かに抱きしめてもらえば、全てが解決する気がするのに。
あたしが誰かのぼんのくぼに左手を、まるでそこが定位置のように、置いて、誰かがあたしの頭をやさしくなでて、あたしが深呼吸ではない呼吸をするのを、今はまだ生きているのを、ただ受け入れて、否定しないで。
その相手が男の人だといい、と思うのは、抱きついたとき相手に胸があったらその下に隙間ができそうでいやだから、性別が男の人だと胸がないから、それだけのこと。
誰かをいちいち定義して注文をつけてしまうから、枕を抱きしめておくしかない。
寂しい。
そう思って、パソコンの稼動音を前に、涙流すのは、奔放になれないぶんの代金。
肌触りのとてもいい相手がほしい。
押しつけた耳に、心臓の稼動音が聞こえればいいのに。
ほかの人からみたら、問題なんてたいしたことなくてたくさんは少しなのかもしれないのだけれど、もぐらたたきみたいに生えてくる物事と、こうやって、この先も、毎日やり過ごしていかなくちゃいけないのだとしたら、あたしにとってそれはあまりにも永遠すぎて、容量いっぱいになって涙ながすこともできなくなったときに、何をしたらいいのか見当もつかなくて、そのことを涙がでているときに思い出しては片隅考えてはいるのだけれど、それはどれもアタリではなくて、あたしはとてもこわい。
たぶん、一人のくせに、一人だと認識することに、馴れていなさすぎる。

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