2月7日の夜から旅に出る。 行方?目的?特にねぇ。
一人でどっかに行くってのもアジなもんだから。
とりあえず、行き先をジャージの家にする。 ジャージは後輩。 3月で仕事をやめる。
1ヶ月に1日未満の休み。 職場でのいじめ。 給料で生活できないほどの毎日。
こいつに限っては、早くやめろって思った。
「『お前、本当にこの職場でいいんか?』 そう、俺に言ってくれたskさんの言葉、 今でも時間・場所・声まで全部覚えてますよ。」
彼が今の就職先を決めるに当たって、 俺は何度も止めようとしたが、彼は従わなかった。 そこに夢を見た。そして、限界が来たのだろう。
部屋に入ると、机の上には就職雑誌。 そして、水道・電気料金滞納のハガキ。
生きていくことが限界にさえ感じている。
4月から新しい就職先を探すそうだ。 だけど、まだやりたいことも見つかっていない。 彼女は松阪に住んでいる。 彼の実家は静岡。 静岡に帰ることも考えているらしい。
彼女も色々と考えている。 別れを切り出さないにしろ、やはり不安だろうと思う。 一人で生きていけないヤツが二人で生きていけるはずがない。
彼の心境と自分の思いを夜中まで語った。
人のせいにしたり、環境やタイミングのせいにするのは もうやめよう。 良かったのも悪かったのも全部自分だと考えてはどうだろうか。 できることなら人の役にたてることをしよう。 誰かを陥れたり、誰かの不幸で生計を立てるようなことは したくないだろう。
仕事にやりがいなんか求めるな。 お前は、そして、俺も、 そんな位置にまだ達してない。
与えられたことを謙虚に受け止めて、 確実にこなせるよう努力しよう。 それを目標とすればいい。 なんだって結果的に誰かの役にはたっていると俺は思う。 ただ、目標や身近な結果が見えないだけで。 だけど、そこにやりがいを感じることは必ずできる。 心は強いものだと思う。
毎日毎日反省しよう。 自分の何が悪くて何がよかったのか。 相手のことを憎むような言葉を発しないようにしよう。 心でぎゅっと抱きしめてあげよう。 誰かを傷つける言葉を、 言わなくて後悔することなどないのだから。
愚痴をこぼさずに飲み込もう。
俺の代わりは、お前の代わりはいくらでもいる。 体力があるヤツなら、男前なら、話し上手なヤツなら、 世界のどこかに必ず俺よりできるやつがいる。
そんなどうでもいい俺たちなんだ。
謙虚に生きなければ、感謝して生きなければ。
「俺が例えば小学生のサッカーの試合のニュースに行くよな。 ある子どもの蹴ったボールがゴールして、 例えばそれをその子どもが録画して何度も見て、 それを自信に変えて、中学高校とサッカーを続けて、 プロになって、ワールドカップで日本を優勝に導いて。 彼に、アナウンサーが聞く。
『あなたがサッカーが好きになった理由はなんですか?」 そんなことがありえないと思うか? 夢物語だと思うか。 金八を見て、ナースのお仕事を見て、先生、看護士、 ドラマを見て、漫画を見て、小説を読んで、 いろんなことで人の心はゆすぶられて、 今があるんだと俺は思う。
どんな仕事にだって、最終的に誰かに夢をかなえられる為の、 きっかけをつくれるって俺は信じてる。 お前は信じられないか。 それをやりがいにはできないか。 俺を笑うか?
だから俺は日本の為に仕事をしていると堂々と言いたい。 お前はどうなんだ」
きっと彼もいつか夢を叶える男になる。 俺はそう信じているし、彼の目はまだ死んでいない。 輝いている。
雨に打たれても、華はうつむいたりしないぜ。
雨を栄養にして、いつか光る太陽を目指して、
なんつうの、こうがんばろうぜ!日本のためによぉ!
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