| 徒 然 散 歩 道 |
| 2002年04月16日(火) 「何処に還るの?」尋ねてみたら 何も言わずに 僕の胸の方を指差した |
| 今日更新した小説を改めて読んで、思い出してしまったこと。 いや、決して忘れていたわけではなくて、 あの時の胸騒ぎが甦ってきた、ということ。 高校の時の同級生が、卒業して間もない頃、自ら命を絶った。 横浜で一人暮らしをしていたあたしの元に、夜遅く電話が入る。 『ノブが死んだ』と。 同級生ではあったけれど、特別仲が良かったわけじゃなかった。 でも、名簿番号が同じだったってこともあって、席が隣同士になることが多かった。 物理の授業終了後、一緒に黒板の文字を消したのが思い出深い。 目立つ存在ではなかったけど、暗いわけではないし、 自分の存在はちゃんとアピールしてたノブ君。 自らの命を投げ出さなければならなかった理由なんてわからない。 わかりたくもなかった。 けど、なんで?どうして?という疑問符と共に、悔しさがこみ上げる。 ただ、悔しかったことを思い出す。 誰かに相談しなかったのだろうか? 絶対解決しないってわかってる悩みでも、誰かに話すことで少しは楽になれたかもしれないのに。 もしかしたら、そこから解決の糸口が見えたかもしれないのに。 誰にも何も言わなかったのだとしたら・・・。 それは、残された人間にとっても辛いこと。 これからずっと、そのことを悔やんで生きていかなくちゃいけないかもしれないんだから。 ノブ君は今、どんな気持ちであたし達を見ているんだろう。 また友達を誘って、お墓参りに行こうと思う。 |
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