天使のながばなし
maki



 ただ意志の上にしっかり立って

こうなることはどこかでわかっていたような。
でも有り得ないことだと信じたかったような。

私には特別なことがあった。
とてもとても特別で、
この世に2つとない素晴らしいことに出逢えたと思ってた。

衝撃的で、人生がひっくり返ったような気持ち。
生まれてからずっと求めていたことに出逢えた。

でもどうやら、
耐えて耐えて耐え続ける部分で、それを保っていられたみたい。
とても特別なんだ!って証明したくて、やり遂げたくて、
私は頑張ってしまったんだろう。
そのへんにあるものとは違うんだ!って、叫ぶ代わりに。
どんな形がそうなのかはわからなくても、叶えたかったんだなぁ。

限界を感じても戦って戦って、
どんだけでも超えて行こうとしてしまったよ。
肯定する心とはウラハラに、体はどんどんしんどくなってしまったよ。
一生やろうなんて、無理だよね。
このまま気づかなかったら、きゅ〜っと縮んで、
死んじゃってたかもしれない。

特別なことなんて何もなかった。
全部が特別なことなんだもん。
これだけが特別なんてことないんだよね。
ずいぶんかかった。4年も。

でもね、早く気づけばよかったってことでもないよ。
今だったんだと思う。
すごくいろんなことに気づけたし、
私の人生は、本当の私の人生が始まる方向へとシフトしたし、
病気もなければよかったとは思わないんだ。
全部が私には必要なことだった。

持っているものを放り投げるのは難しいもんだな。
変化を受け入れて、別の道を歩き出すのは難しいもんだな。
今はまだそこにいるから。

それを大切にしてしまえばしてしまうほど。
特別だと思えば思うほど。
今はまだそれを抱えていたいと思ってしまうから。

私はただ意志の上にしっかり立って、
どの風も、どの雨も、どの照りつける陽射しも、こだまも、
砂煙も、緑のにおいも、川の音も、
通り過ぎる人も、握手してハグしても、
しばらくしばらく同じ夢を見ていたとしても、
受け入れ、見送り、受け入れ、見送り、
それでもただ意志の上にしっかり立っていられますように。

2006年08月04日(金)
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