木陰で遊ぶぞ〜!



2002年06月22日(土)

実はこんな話だった! 神統べ 2


彼はこんな人だった!(は?)の続きとして。
神の名を統べる者、のスタート2の、携帯用ページに載せていたときのやつをご紹介?。
これもちょっち変わってるかなぁ。
やけに久しぶりでこんなんですが、ま、どぞ。
それじゃ、れっつらごー。




神の名を統べる者

スタート2



すぐ帰ってきたメリランドに、謎の男はリーンを借りてもいいかと訊ねた。気さくなメリランドおばさんは見知らぬ青年魔法使いにきょとんとしながらも、どうぞどうぞと笑った。

「私の名はイユハルバ=ナト=セオル。イユとでも呼んでくれればいい。見てのとおり、魔法使いをしている」
謎の男はそう言った。
「はぁ」
小さく頷きながら、男の横を歩く。
二人は広場にやってきて、木陰の草の上に腰を降ろした。
イユハルバは肩から荷物をどさっと降ろし杖と一緒に横に置くと、リーンをまた見つめた。
「リーン。君には精霊の姿が見える、そうだな?」
「………」
両足をそろえて抱え込み、俯いて唇を噛みしめる。しばらくの間。宙を睨んだままリーンは、静かに頷いた。
「…はい」
「風の精霊だけじゃない。この世界に存在する万物に宿る精霊の姿をすべて、君は見ることができる」
またこくりとリーンは頷く。
「ネイホーオ神話はどんな内容か、知っているか?」
と、唐突にイユハルバは話題を変えた。
「? あ、はい」

何の関係があるのだろうと不思議に思いながら、リーンは神話の始まりの章をそらですらすらと暗誦する。
「この世界は神によって創られ、神は虚に無数の星々を散りばめた。その星々からある1つの星を選ばれた神はその星に火・水・風・地の精霊王を生み出し、命を育む光を放つ星と命を浄化する光を放つ星をそばに置いた。やがて精霊王たちは無数の精霊たちを生み、それらによって自然のすべてを作り上げた。そして命を育む光の力と結びつき、動物、そして人間をつくった。…ですよね?」
完璧に言い終わったリーンに、イユハルバは驚く。
「君……、よく言えるな」
「小さい頃から持っている本があるんです。それに書かれていたものはほとんど覚えちゃってます」
えへへと自慢そうに笑うリーンに、ふっとイユハルバの表情がやわらぐ。
「世界には様々な神話があるが、ネイホーオ神話はその中でも最古のもので、始まりの章はほとんど当初の姿のまま伝えられていると言われている。人間と精霊の冒険談が中心の後の章は後から付け加えられたものが多いとされているがね」
しかし、とイユハルバは続ける。
「その中の1つ、魔の王の伝説だけは、…違った」
彼は無意識に、左手に力を込めてぐっと握り締めていた。




うわぁ〜違う……。違いすぎる!!
スタート3までは携帯用ページ、載せたんですよ。
となり下、新スタート3を載せたら(書けたら)、その後で旧スタート3もご紹介します。
では。
明後日から約2週間……精神的に瀕死の状態になることってあるだろうか。(号泣)

   


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