女房様とお呼びっ!
ナツミと出会ったのは、やはりSMのツーショット番組だったと思う。昔の話だ。 女名前を名乗ってるけど、男性回線からかけてたよ。それで繋がったんだけどね。 端っから女みたいな裏声で喘いでて、そん時は何だかソソラレて電話プレイした。 見知らぬ者同士だから、相当滅茶苦茶な会話をしたっけ。凄く面白かったねぇ。
M魚には、女として苛められたいって願望を抱く奴がいて、ナツミはこのタイプ。 ベタな話だけど、尻穴をまんこに見立てて「アタシを犯して・・・」とか言うわけさ。 電話の最中にケチャップ持ってこいとか言ったな、私。これはよく憶えてる(笑) 「ナツミは女の子のくせに、生理も来ないの?」なんて展開で。酷い思いつきだワ。
んまぁ、つまりは「ナツミの尻穴にケチャップ塗れ」ってなエゲツナイ命令をして、 「おねーさま、ナツミ、とうとう生理になっちゃたぁ・・・嬉しいぃ」なんてノリで、 「生理なのに犯されたがるなんて、ナツミのまんこは淫乱ねっ」てな言葉嬲りで。 ま、実際電話の向こうで彼がどうしてるかに関係なく、変態な対話を楽しんだの。
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結局、その後、何度か電話をやり取りするうちに、直に対面することになった。 まぁ、初回が変態じみてただけで、あとは割と普通の会話をしてたのね。だから。 自己申告通りにヒョロヒョロと背が高く痩せっぽちの、暗い印象の男の子だった。 あ、そん時は男の恰好で現れたんだよ。街中で女装する勇気はないんだって(笑)
家の近所なら時々女装して歩くそうだ。ただ、露出趣味とはちょっと違うみたい。 どうも、ずっと男でいるのが辛いらしいのよ。それで、一時女に変身すると言う。 だから、私とも女同士の友達付き合いみたいになって、それを嬉しがってたわね。 婦人服を一緒に買いに行ったり、お裁縫の相談をしたり、コンサート行ったりさ。
っても、ナツミはゲイじゃなかったの。当時も極普通に女の子と恋愛してたしね。 もちろん、出会いのきっかけだった「女として苛められたい」って性癖はあるのよ。 彼の場合、性欲に無関係のTG傾向と欲情しちゃう女装M願望を併せ持ってるの。 ややこしいけど、こうした傾向の男性は、それ程珍しくない。M魚の中ではね。
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そのうちに、ナツミの部屋に遊びに行くようになったの。小さなアパートでね。 そこで、秘密のコレクションを見せてもらった。可愛らしい下着やストッキング。 通販でコツコツと買い集めた、その宝物達が、綺麗な箱にぎっしり並べられてた。 お洋服もあったナ。どれも少女趣味なの。女装の子の特徴だわね。笑っちゃった。
コンナノモアルヨと手渡されたのが、革製の手枷や足枷。やっぱ買っちゃうのね。 驚いたことに、どれも裏地にフェルトが張り込んである。自分で加工したってサ。 「だって、ストッキング破けちゃうじゃん」と真面目な顔で言う。あはは、そだね。 「枷してヤってんの?」と訊くと、照れ臭そうに笑って、部屋の鴨居を指さすのよ。
促されるままに目をやると、あちこちに枷を括りつける為の金具が打ってあるの。 あぁ、この部屋でナツミは夢を見てるんだなって思ったら、急に胸が詰まってさ、 彼の細い手首を取って、枷かけて、鴨居から吊しちゃったんだ。足首も同様にね。 ナツミも少なからず期待してたのかな、なすがままで、息を荒げて、声を上げて。
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でもね、私達の行為は、程なく終わったの。どっちが悪いってんでなくて。多分。 凄くシャイなナツミ。途中でうっすらと笑って「アリガトウ」と言った。それでね。 ゴメンとは言わなかった筈よ。だから、また私達は、ただの友達同士に戻ったの。 ねぇ、服の取り替えっこ、楽しかったね、ナツミ。・・・も一度、会いたいね。
#TG=トランスジェンダー。 性同一性障害ほど深刻ではないが、性別違和を感じて、反対の性を望む
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