ぶつぶつ日記
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恩師から勧められていた本が、ようやくネット古本屋で見つかり、 ここ数日読んでいた。
エドガー・デール博士が日本に来日したのは、1956年7月5日。 2ヶ月におよぶ日本滞在中に行った講演の集であるこの本の内容は、 ラジオ、テレビと言った言葉をコンピュータと置き換えて読んでも、 全く違和感なく、全く古くない。 教育で、どのように視聴覚を使うか。 日本の教職員たちに、自分の持てる限りの知識と考えを 伝えようとした2ヶ月、 その言葉は、今も色あせることなく、真理として読むことができる。
最後の講演で、離陸を前にしたデール博士は、 日本の松竹梅を引き合いに出して、 参加者を鼓舞する。
「なお、日本では、松竹梅というのは、よろこびや勇気や 忍耐をあらわすシンボルとして、 人びとの間で広く重宝がられているときいています。 どうか皆さんは寒さに耐えて咲く梅の勇気をもって進んでいただきたい。 さらに竹のもっている強靭性を忘れないでいただきたい。 さらにまた、松のもっている緑の美しさとその強さを 持ちつづけられることを切に希望し、わたしくの日本における最後の言葉といたします。」
その意思を、私は引き継いでいきたい。 引き継ぐための道は、始まったばかり。
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