サッカー観戦日記

2019年02月16日(土) 滋賀県1部リーグ第2節 近江B−草津東 水口−比叡山 八商−守山

滋賀県1部リーグ
近江高校B−草津東高校
2月16日 10時 ビッグレイクB 人工芝 曇時々晴



近江B          草津東
−−−−−八七−−−−− −−−九五−−八三−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
二七−三六−−七十−三七 九六−六九−−九九−三八
十三五番−十番−十六二番 九二−四三−−八四−七四
−−−−−十七−−−−− −−−−−一番−−−−−

近江Bは滋賀県1部でBチームで残留のために5バックでしっかり守る選択をしてきた。10番はしっかり組み立てロングフィードも繰り出す。バックラインの連携もあっている。前線は87番が中で起点になる強さはないが動いて何とか工夫をつけて起点を作ろうとする。36番がパスの起点になりセットプレーも蹴る。草津東は95番がポストをこなしつつ引いてパスの起点にもなり、9.5番的ポジションから95番をつけているのか、と思った。引いて守る近江Bに対し、左センターバック43番の左足ロングフィードや38番の細かいタッチのドリブル、74番のフィードなど個人能力でははっきり上回る。
16分、近江B36番フリーキックは上に外れる。18分、近江Bの10番のスルーパスに98番カットインシュートは左に外れる。決定機。20分、近江B、10番のフィードを37番入れて87番シュート左隅キャッチ。決定機。31分、引いた近江Bに対し草津東がじっくり攻め92番が左クロスにニアで96番(95番かも)のニアで右足アウトで合わせ0−1。草津東99番が下がり始め1ボランチに。後方3人で回し前線をうかがう。しかし83番が裏に飛び出せず、というか近江Bが隙を見せず、逆に草津東のバックラインは連携が悪くかみ合わない、前半終了。0−1。

後半開始。4分、近江Bの右コーナーキック、36番のキックがファーに流れ折り返しを7番がダイレクトで押し込み1−1。草津東は最終ラインがボールをもてば「運べ」と声がかかる。フィードの精度が落ちる84番も運ぶ。そして74番が高い位置で起点になり、サイドを変えたり38番のドリブルを活かして、攻勢を強める。54分(後半9分)92番のフリーキックに84番ヘッドは左に外れる。58分、左70度27mフリーキック92番は上に外れる。61分草津東96番突っかけ近江B7番警告。63分、草津東、入ったばかりの右ハーフ58番のクロスにフォワードに移った38番がニアでヘッド。1−2。73分には草津東96番が左寄りから仕掛けてシュート、右を襲うがキーパーセーブ、これに38番詰めて1−3。近江Bは1トップに97番を入れ87番をシャドーに移し攻めるが決め切れず。1−3で草津東は勝利した。
組織力では近江Bだったが草津東が圧倒的な個人能力で押し切った。個人能力なら綾羽と互角だろう。現時点で組織を固めていないのか、選手権出場で組織作りが遅れているのか、とにかくこのままということはないだろう。




滋賀県1部リーグ
水口高校−比叡山高校
2月16日 ビッグレイクB 12時 人工芝 曇

水口           比叡山
−−−九一−−四三−−− −−−−−九番−−−−−
−九七−−−−−−九十− −−−−−十番−−−−−
−−−九九−−二九−−− 二十−十八−−六番−七番
九八−九五−−二二−七六 二番−四番−−五番−三番
−−−−−九三−−−−− −−−−−一番−−−−−

滋賀最古の名門・水口は懐かしいブラジル式の4−2−2−2。つまり攻撃的MFがサイドに広がらずFWのやや後方に位置する。現在では珍しいシステムである。これに対し比叡山は守備で混乱。サイドハーフが守備で機能しない。そこでシャドーの10番が途中から下がって水口のボランチをケアする。比叡山は6番が軸に中盤で耐え、カウンターを狙う。水口も長めのボールが多く、2列目3列目が拾い、サイドバックの上がりを促し、特に76番のアップダウンが光る。97番は積極的にスルーパスを狙い、90番はタメを作る。43番がエース格。水口の流れを見て取った比叡山は途中からキーパーを含めた後方でゆっくり広くパスを回し自分たちの時間を作ろうとする。そして前線をうかがうが通らない。前半は0−0。

後半開始。再び水口の流れに。53分(後半8分)水口91番→94番。長身フォワード。押し気味ながら崩しきれない水口にとっては高さが必要なのは良く分かる。同時に比叡山20番→14番。典型的なサイドアタッカーから中を突破できるインサイドプレーヤー・タイプを入れる。比叡山は5番のフィードなどで形を作り、2列目の10番14番が仕掛けてフリーキックを得るが、形にならない。水口も攻撃的MFを交代し、攻撃力の高い29番を2列目に上げ、カウンターからスルーパスを狙う。しかし双方実らず、0−0で試合終了した。

さて、試合中比叡山ベンチは主審に対し終始文句を言っていた。判断が分かれる判定はあったが、誤審はなかったし、中立に徹したジャッジだったと思う。そもそも県一部リーグで完璧に近い主審など無理だ。主審はベンチを注意しなかったが、注意されて当然の態度だったと思う。それくらいマナーが悪かった。更に選手たちもフェアプレーとは言い難い行いを見せた。反則ではないが、到底感心できない。審判への異議はゲーム運びに有利に働くならするのもゲームズマンシップだが、フェアプレーに反する行為は容認しがたい。早崎先生のころなら比叡山は決してこんなプレーをするチームじゃなかった。残念だ。
 


滋賀県1部リーグ
八幡商業高校−守山高校
2月16日 14時 ビッグレイクB 人工芝 曇




八幡商          守山
−−−四四−−三三−−− −−−三二−−四十−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
四五−四九−−五一−五十 五五−二七−−七十−六三
三七−四三−−三四−五八 三三−三五−−四七−二八
−−−−−三九−−−−− −−−−−十七−−−−−

立ち上がりから守山が細身の32番にボールを集め流れをつかむ。33番のフィードやセットプレー、47番の高さなど守備陣も堅く、35番の的確な指示でラインを保つ。対する八幡商は万能型の44番を軸にカウンターを狙う。やはり43番を中心にセンターバックが堅く、やや高さはないもののラインの押上げで守山32番の高さを打ち消す。しかし21分、一瞬のスキを突かれ、守山32番が裏を取り、浮き球パスで抜け出し、GKと1対1、ループで頭上を抜いて0−1と先制。以降も守山ペースが続く。

後半は流れが一変し、八幡商が繋ぎながら分厚い攻めを見せる。後半半ばには立て続けに決定機を作り、44番のシュートが守山GK17番の右足一本で防がれるシーンも。しかし直後についに決めて1−1に追いつく。以降も八幡商の攻勢が続くが攻め切れず。全体的に質の高いチームだが、これといった武器がなかったのが惜しまれる。守山はクレバーなチームだったが、32番への依存度が高いか。




滋賀県1部リーグの10チーム中9チームを観て、個人能力では綾羽と草津東が双璧だと思った。現時点での連携では綾羽に分があるが、草津東も牛場先生二年目でこれから仕上げてくるだろう。リーグ戦に関しては序盤のうちに綾羽がいかに走るかだと思った。比叡山は守備がいいので勝ち点を落としにくいタイプだ。野洲は噛み合えば強い。この4チームが軸か。水口と守山北は粒ぞろいだし、運を味方に付ければ十分全国を狙えるが、パンチには欠ける印象。近江B、守山、八幡商についてはリーグ戦で残留を狙いつつ、と言っても近江Bについては自力だけでは残留できないのだが、守山と八幡商は全国へのチャンスをうかがうといったところか?滋賀県は1部リーグ勢等の先頭集団の差が縮まっている。トップはタレント流出でかつてほどの力はないが、10番手くらいの層は厚くなっている。あとは自信と自覚の問題か。勝った経験のない高校は自分を信じきれないものだから……。逆に勢いに乗ってポンと全国への壁を越えてそのまま強豪になる高校もあるが。


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