今大会は小学生のフットサル日本一を決める大会である。以前は正月開催で11人制サッカーの全国大会が真夏に開催だったが、今は時期が逆になった。そして今大会のタイトルが重要になるにつれて、よく言えば勝つのに効率的、悪く言えば現時点での勝利至上主義が目立ってきた。つまりフットサルのテクニックを身につけつつ、戦術的には後方であまり繋がず蹴り込むスタイルだ。以前の体育館サッカーともスタイルが違うのだが、良くも悪くも成熟した形での蹴るスタイルだ。だから基本中の基本、エイトの動きですら見られなかった。戦術的にはむしろ後退している。女子選手も出場可能でプログラムを見る限り10人強。目立つ選手もいた。
この日はグループリーグ最終戦。
例えば青森FC。雪国にもかかわらず「フットサル」ではない。7泉山周仁くんの細かいテクニックと9大沢悠真くんのキックが光る。 太田南はフットサルらしいパス回しが見られる。対するガッツ島根も悪くはないが、実戦経験の無さか、少しずつ足りない。しかし大量失点後に猛反撃を見せ、追いついた。しかも太田南は焦りか、ゴールクリアランスがハーフウェイラインを越える反則を犯すミスまでしてしまった。アンダーエイジのフットサルではゴールクリアランスに制限をかけるルールの採用が多い。 ASコーフ・フットサル・クラブ12池田桜和(おとわ)さんは少なくとも以前なら技術的に優れた選手のフットサル選抜チームであるコーフにおいて、5年生でピヴォを務め、正確な技術と動き出しの良さはこの大会で今までに見た5年生ではトップクラスだ。頭もいい。男女は関係ない。素晴らしい逸材。褒め過ぎるのも無責任だと思うが、将来を期待してしまう。しかし相手のガットのフォアチェックの前に孤立気味で、後半はスタートは大柄な6年生ピヴォになり、途中から出場。ハートもあり、闘争心のあまり警告も受けていた。 釧路コンバットも北海道の割には蹴る。しかしさすがに強い。 レ・ブルー11関口智也くん、パスセンスというか、空間認知がいい。 一身田10竹林和音くん、ソフトタッチが光る。 山形FCはピヴォ10今野聡一郎くんが軸だが、アラの7横山笑愛さんと8軽部皓太くんの攻守のバランス感覚が素晴らしく安定している。 ヴァリエンテ富山は4ピヴォ新保瑠偉くんの強靭なキープと10出村拓郎くんの決定力が噛み合っている。 ブリンカールと大阪市ジュネッスは分かりやすい強さ。 大阪市ジュネッスはガンガン仕掛ける7林大晴くんと相手を見たドリブルの30増井那月くんが切り裂きまくり。 そしてラスト、連勝の比屋根が最終戦落とし、レインボー垂井と2勝1敗で並び、得失点差ではビハインドも直接対決優先ルールにより首位通過。
本文で触れた選手のデータについて。
青森FC 7 泉山周仁 150/37 06/05/16 9 大沢悠真 150/40 06/05/03
ASコーフ・フットサル・クラブ 12 池田桜和 142/33 07/04/19
レ・ブルー(広島県) 11 関口智也 148/38 07/06/19
一身田FC 10 竹林和音 139/31 07/03/27
山形FC 10 今野聡一郎 144/37 06/05/23 7 横山笑愛 146/34 06/10/10 8 軽部皓太 131/26 06/05/26
ヴァリエンテ富山 4 新保瑠偉 163/43 06/09/10 10 出村拓郎 153/40 06/06/06
大阪市ジュネッス 7 林大晴 142/35 06/10/19 30 増井那月 145/40 06/04/15
|