サッカー観戦日記

2018年03月18日(日) 京都学生選手権準々決勝 京大−龍谷大

京都学生選手権準々決勝
京都大学−龍谷大学
3月18日 15時45分 立命大原谷グラウンド 人工芝 晴

京大           龍谷大
−−−−−十四−−−−− −−−九番−−八番−−−
−−−−−九番−−−−− −−−−−−−−−−−−
七八−十三−−五九−十九 十八−十番−−七番−十七
十八−二一−−三六−二五 十五−十四−−三番−五番
−−−−−三一−−−−− −−−−−二五−−−−−

立ち上がり、バックラインを押し上げる京大に対し、龍谷大は後方から裏に出し、京大バックラインにスピードがないこと、逆に龍谷大アタッカーがスピード豊かなことで、どんどん走られる。京大のスカウティング不足、あるいは作戦ミスだろう。龍谷大はキャプテン10番の左足のロングキックが正確で、展開力も裏へのボールも脅威。京大は明確に9番がエースで正確な左足と技術・判断・スピード・動き出しと抜群である。パワーがつけば実力的にはJ3ならやれるのでは?と思った。14番は必死に体を張るが、龍谷大の屈強なセンターバック陣がパワーで上回る。高さでも負け、ポスト役としては機能しないが、そういうタイプでもなさそう。京大はラインを下げて京大は後ろを4−4のブロックを作って守るが、19番と59番は飛び出す判断がいい。こういう言い方は陳腐だが、全体にクレバーである。78番はドリブラー。しかし13分、龍谷大5番が右でタメて中に入れ8番がニアに入れて18番が右シュートを決める。0−1。京大は「1失点は想定内だから」、と声を掛け合う。龍谷大は屈強なセンターフォワード9番が高さでもパワーでも勝ち続け、起点になる。22分には京大右サイドバック25番のフィードを14番バックヘッドで逸らし59番難しい後方からのダイレクトボレーは惜しくも上に外れる。27分には龍谷大の10番がミドルを叩き込み0−2。しかし京大は焦らない。34分、京大、プレッシングで前で奪い、9番から14番へ、GKを右にかわし、叩き込む。1−2。36分、京大、またもプレッシングでパスコースを制限しカット、左寄りで受けた9番が身体をひねって左足スルーパス、14番が抜けて流し込む。2−2。14番はアンドウユウタ(安藤)と呼ばれている。9番はショウタ(吉田翔)と呼ばれている。41分、京大、またもプレッシングで前で奪い、龍谷大がビルドアップの途中だったため、中途半端に前に出ているGKを見て、78番が右寄りでGKの脇を抜くグラウンダーロングが決まり3−2。前半はそのまま。

ハーフタイムに龍谷大は20番が右ハーフに。46分、左CKに8番の正確なキックが低く鋭くファーへ、15番?蹴り込み3−3に。龍谷大は10番の左足といい、セットプレーが大きな武器だ。一方京大は左足フリーキッカーは9番がいるが、精度の高い右足はいない。京大は依然として引き気味からのプレッシングを続ける。そして59分、カットから14番スルーパス、9番が右隅に流し込み4−3。直後にも正面27mFK、しかし9番が上に外れる。この時龍谷大に警告。龍谷大はボランチに16番を入れてエース10番をトップに上げたり、身体を張り続けた9番を下げて23番を入れるなど変化をつけるが、23番は9番ほどパワーがないので、引いた京大相手には相性悪い気がする。京大も距離不足で警告。必要な時間稼ぎだ。72分、京大9番のスルーパスに78番左カットイン、しかし倒される。龍谷大に警告。78分、京大14番→88番。そのままFW。83分、京大、GKがキープして、裏取ることだけを考えていた9番にフィードが通り抜け出す。これを決めて5−3。結局京大が5−3で勝利してベスト4に進出した。

力そのものでは龍谷大……とは言い切れない。2点リードからハーフカウンターを食らい続けたからだ。中盤で素早く回す技術と判断が足りなかった。9番が強いのだが、サイドからクロスも入れられず、完全に京大の罠にはまった。京大はサッカーを解っていた。コスモス(秩序)を保ちつつ、状況に応じて崩し、カオス(混沌)を作っていた。そして9番という絶対的なエースがいた。なかなか楽しみだ。


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T.K. [MAIL]