2017年10月07日(土) |
プリンス関西参入戦 東山−綾羽 大阪学院−滝二 近大和歌山−一条 |
プリンス関西参入戦 東山高校−綾羽高校 10月7日 9時45分 堺S8 曇 人工芝
東山 綾羽 −−−十番−−八番−−− −−−七番−−十一−−− −−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−− 十三−七番−−五番−十一 九番−三番−−五番−十番 六番−三番−−四番−二番 二番−六番−−四番−十三 −−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−
東山が支配し綾羽がカウンターを狙う形。断っておくが滋賀県リーグを独走優勝した綾羽は十分に強い。そして京都府リーグを最終節で優勝した東山を十分スカウティングする時間はあっただろう。その東山相手にドイスボランチ3番と5番が二人とも走り回って潰すタイプになっている。これは力の差があるとみて謙虚な姿勢で守備から入ったということだろう。東山は10番が引いて受けて組み立てに加わりフィニッシュにも顔を出す大活躍。一目でタレントだと分かる。しかし彼の日ではなかったようで、前半3回あった超決定機を外す。技術にも得点センスにも秀でているだけに、決めるところを決めれば大化けしそうなのだが。11番は快速で右クロスの判断も的確だがやや精度を欠く。一つには抜き切らなくてもどんどん上げていけ、という判断があるかもしれない。8番は高さがあり起点になれる。これは10番にも言えるが、綾羽センターバック陣が高くないので空中戦で競り勝てる。7番はボランチの位置から組み立て、前線ではキレある突破を見せ、10番に次ぐタレントだと思った。東山13番、綾羽9番の両左サイドハーフは信じられないほど良く走る頑張り屋。前半は0−0で終了。東山はサイドが突破できて中も高いのでクロスが合えばゴールの雰囲気はプンプンしている。一方の綾羽はギリギリの抵抗だが、カウンターに行けず極めて苦しい。中盤がファイター揃いで抵抗しているがバックラインが耐えきれず、前線も孤立している。
後半、一層東山のパススピードが上がる。そして48分(後半3分)、東山10番の右CKの流れから10番右クロス、ニアで誰か?スライディングシュートで1−0。60分には7番のスルーパスに東山10番抜け出し、GKと1対1を流し込み2−0。綾羽は左ハーフをテクニカルな20番に交代し、両サイドの突破を図るが、いい形でボールを受けられない為、囲まれて奪われる。そして一向にFW陣は東山センターバック陣に潰され続ける。力の差があって力量は図りかねるが、東山の両センターバックはなかなか鍛えられている。そして落ち着いて時計を進め、東山が2−0で勝利。来季のプリンス関西参入を決めた。
とにかく東山が強かった。このことに尽きる。綾羽は今年観た滋賀のチームの中では最強だ。そして滋賀のレベルは決して低くない。高校選手権予選でも本命だろう。その滋賀で独走優勝した強い綾羽を寄せ付けなかった東山の強さ。打倒京都橘の1番手ではなかろうか?いや近年は少し前までの滋賀と入れ違いにすっかり京都のレベルが上がって読めないのだが。両校は確実に全国で通用する。特に東山は楽しみだ。
プリンス関西参入戦 大阪学院高校−滝川第二高校 10月7日 12時 堺S8 人工芝 曇
大阪学院 滝二 −−−九番−−七番−−− −−−十番−−七番−−− −−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−− 六番−十番−−八番−四番 九番−八番−−十三−二三 十三−三番−−五番−十一 十九−五番−−四番−十七 −−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−
立ち上がりからカウンターの大阪学院とポゼッションの滝二と対照的なチーム対決となる。チーム力自体は全くの互角。こういう勝負ではレベルの高い大阪でもまれている大阪学院有利な場合もあれば、経験豊富な名門・滝二有利な場合もある。大阪学院は7番がカウンターの軸で素晴らしいドリブラー。10番は華麗な切り返しがあり、9番はセットプレーも担当する正確なキックがある。両サイドはスペースを埋めつついい上がりを見せる。センターバックも堅い。そしてGKは長身で身体能力も前に出る判断もいい。対する滝二は7番が頑張り屋でフォアチェックをこなしつつ動き回って受ける。8番はいいキープで起点になる。19番はいい左足を持っている。両サイドハーフは高めのポジションを取り、大阪学院を押し下げつつ、中にも現れ、サイドバックの上がりを促す。23分、大阪学院が右寄りからの攻めのこぼれを6番正面から27mミドルを左サイドネットに叩き込む。以降大阪学院がカウンターを見せるも、ドリブルで奪ったFKのキッカーがいない。7番の左70度22mFKは弱くGK正面。滝二も35分、9番の左クロスにファーからたぶん23番が飛び込み、ヘッドで1−1に追いつく。 後半も展開は同じ。カウンターから大阪学院は正面20mFKを得て、今度は8番が左足で狙うも壁に当たる。滝二のキッカー10番は精度があるが、いい位置ではFKをもらえない。双方警告をもらう激しい攻防の末にゴールシーンは生まれず延長なしで即PK戦へ。この直前に滝二は控えGKがアップしていてPK戦用の交代か?と思ったが結局交代せず。 PK戦もどっちともいえない。つまり一般的には百戦錬磨の滝二が有利だが、大阪学院のGKは能力が高いからだ。滝二は控えGKがアップしていたということは、生GKはPK戦に自信がないのかもしれないし。
大阪学院:7番、失敗。コース甘い。セーブ。 滝二:10番、成功。逆を突いて右。 大阪学院:10番、成功。逆を突いて右。 滝二:8番、成功。逆を突いて左。 大阪学院:3番、成功。逆を突いて右。 滝二:14番、成功。左足で右上。 大阪学院:11番、成功。右上。 滝二:13番、失敗。左ポストを叩く。 大阪学院:9番、成功。左隅。 滝二:17番、成功。逆を突いて左。
ここからサドンデス。
大阪学院:8番、成功。逆を突いて左。 滝二:3番、成功。逆を突いて右。 大阪学院:6番、成功。逆を突いて左。 滝二:19番、成功。左。 大阪学院:15番、失敗。コース甘くセーブ。 滝二:4番、成功。左隅。
PK戦の結果、滝二が来季のプリンス昇格を決めた。大阪学院のPK失敗はいずれもプレッシャーに負けたかのようにコースが甘かった。逆に滝二は全員いいキックだった。GKもなかなか止められまい。失敗したキックも良かった。結局経験の差が出たのかな?と。
プリンス関西参入戦 近大和歌山高校−一条高校 10月7日 14時30分 堺S8 人工芝 曇
近大和歌山 一条 −−−十一−−九番−−− −−−十番−−十一−−− −−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−− 八番−十番−−六番−十七 十七−七番−−八番−九番 五番−三番−−四番−七番 二番−三番−−四番−五番 −−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−− 双方背番号から言って真っ向勝負のベストメンバーというか、奇策はなしかな?奈良県リーグを独走優勝した一条はスカウティングした結果、特に奇策は必要なしと踏んだのかも。ただしここのところ試していた4−3−3のポゼッションを捨て、以前の4−4−2のプレッシングスタイルに戻したのは原点回帰か、後退か。
さてゲームは双方プレッシングからのカウンター狙い。しかし技術というかパス回しに優る一条が徐々に支配する。しかし近大和歌山の作戦通り、持たされているという言い方もできる。近大和歌山はドリブルでは一条を上回り、特にエース11番のドリブルが冴える。またアーリークロスから2列目の飛び出しも大胆だ。中心選手は10番で、守備で奮闘しつつ散らして状況を見てフィニッシュにも関わる。しかし一条は4番を中心にセンターバック陣が堅実でロングフィードもある。しかし早々に17番が負傷交代。13番へ。一条はフォアチェックで押し込むも、近大和歌山もノーリスクでミスが少ない。前半は0−0で終了。
後半、今度は一条のセンターバック4番が負傷交代。12番へ。57分(後半12分)、近大和歌山、右クロスに6番ニアに飛び込んでシュート、やや当たり損ねも左サイドネットに転がり先制。交代したセンターバックの隙を突いた。と同時にキャプテンが下がり、連携が落ちていた。25分、一条のコーナーから一気にカウンター、近大和歌山が攻め切り2点目。さらに右アーリークロスのファーポスト際スライディングシュートで3点目。結局3−0で近大和歌山が勝利した。
チーム力は互角だったと思うが、一条の負傷交代と近大和歌山のゲームプランと流れで大差がついた。基本的にこのカードはボールを持った方が苦しくなると思う。近年の一条はポゼッションも高めてきたが、押し込むほどの精度はなかった。
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