サッカー観戦日記

2014年11月15日(土) 高校選手権奈良大会決勝 郡山ー五條

奈良は奈良育英は常連となり、次いで一条が頭角を現した。そして現在に渡り2強体制が続く。しかしこの両校は似ている点が多く、奈良県のサッカーの多様性・豊かさを保つという意味ではいい状態ではないと思っていた。奈良育英はサイド攻撃主体。一条も4バックを押し上げショートカウンターからサイドを突き放り込み。別にそのサッカーが悪いわけではないが、奈良の中学生はもっと多様なサッカーをしているだろうと。たとえば奈良最強のディアブロッサ高田はドリブルとショートパス主体のサッカーをしている。そのせっかくの育成方針を活かせる高校がなく、やがて自前のユースチームを作った。滋賀のセゾンが野洲という方向性の同じサッカーの恵まれたのとは大きな違いである。やがて奈良からは大阪や京都へ選手が流出し始め
てしまった。2強に入れば全国を経験できる可能性が高いにも関わらずである。そして2強が伸び悩む中、第2集団が力をつけた。その筆頭が香芝である。出てきた当初は勝つ為か、超守備的サッカーだったが、やがてメッセージを込めた自分たちのスタイルを打ち出してきた。そして他の第2集団も力をつけた。今年の奈良県U−18リーグは優勝が一条、2位郡山、3位香芝、4位奈良育英、5位ディアブロッサ高田、6位生駒、7位奈良、8位五條、以下略、という状況である。郡山と五條はスコア上郡山は2戦2完勝である。しかし常々思うのは選手権は別物ということ。リーグ戦で強い、つまり真に強いはずの高校がトーナメントでコロッと負けるところは何度も目にしてきた。全国に行くには壁がある。勢いに乗ってあっさり壁を超える高校もあるが、力がありながらなかなか壁を超えられない高校の方が圧倒的に多い。そして全国経験によってチームの勝負強さがガラッと変わる。そして同じ全国でも上位まで勝ち進むと一段上のステージに立つ。近年の例だと、パスをよくつなぐものの勝負弱かった京都橘がここ2年間で全国準優勝(PK負け)、ベスト4を経験して無類の勝負強さを身につけて真に強くなったようなものである。その対照的な例が、リーグに強くトーナメントに弱い大阪桐蔭と言っていい。確認できていないが、昭和50年度以降では郡山も五條も全国高校選手権を経験していない。どちらが壁を超えるのか注目の一戦である。



高校選手権奈良大会決勝
郡山−五條
橿原公苑陸 ピッチ並 晴れ 14時08分

郡山           五條
−−−椿本� 殘霓瓠檗檗檗 檗檗檗檗歉綫勝檗檗檗檗�
−−−−−−−−−−−− −−−−−棚田�◆檗檗檗�
松江−野原−−坂本−鉄羅 中川原−小西−本井−谷口��
北条−藁田�◆櫺蝋隋櫺弾� 森山��梅本−ナガノ−辻��
−−−−−大谷−−−−− −−−−サカモト−−−−


郡山 部長:古田泰士 監督:浦野和久
GK 43 大谷啓悟  3年 183・68 生駒スポーツクラブ
DF 50 北条涼   3年 170・50 富雄中
   55 藁田知輝  2年 170・55 SOLESTRELLA NARA 2002
   47 河合佑樹  3年 170・50 富雄中
   44 加藤諭   3年 174・58 天理南中
MF 31 坂本瑞貴  3年 185・72 奈良YMCAサッカークラブジュニアユース
30 野原敦也  3年 173・63 ディアブロッサ高田FC U−15
   37 松江暢也  3年 165・53 SOLESTRELLA NARA 2002
   32 矢吹遼平  3年 177・63 SOLESTRELLA NARA 2002
   38 鉄羅周太  3年 163・50 SOLESTRELLA NARA 2002
FW 10 椿本雄陽  1年 180・68 桜フットボールセンター

五條 監督:吉岡一也
GK 91 サカモトケイイチロウ
DF 22 森山僚紀  2年 171・60 八木中
    4 梅本宏征  3年 176・60 大淀中
   66 ナガノ
   29 辻雄也   2年 170・60 片塩中
MF 25 中川原敦  3年 174・58 高田西中
   68 本井翼   3年 167・58 法隆寺フットボールクラブ
   14 小西祐希  3年 165・57 吉野中
   44 谷口功汰  2年 174・60 五條フットボールクラブ
   69 棚田有哉  2年 160・55 ディアブロッサ高田FC大和U−15
FW 77 上西慎也  3年 177・66 大淀中

郡山のユニフォームは白地に蛍光色の背番号で判別しにくい。先週の金光もそうだったが、協会はしっかりチェックしてほしい。五條はエンジに白の背番号なので判りやすいが。

立ち上がり、両者超慎重である。蹴り合いになり、ハーフ付近のFKを全く繋がずゴール前に放り込む。長身FWに当てるサッカー。ただ五條はドリブルもある。��小西は中央で突破力があり、㊹谷口や㉕中川原はサイドを破る力がある。13分、㉕中川原が横パスを狙いカット、持ち上がり左クロス、ファーの㊹谷口の前でカット。14分、郡山、左からシュート、正面。直後に郡山、繋いで右の㊹谷口右クロス、ニアでカット、クリア。21分、郡山、FKに五條GKパンチミス。クリア。22分、五條69棚田が右に展開、㉙辻がミドル、上に外れる。28分、��小西中を切れ込みシュートは右上へ外れる。決定機。ここまで五條の形を多く書いているから五條ペースに見えるかもしれないが、郡山がロングボールと、競り合いの上手さでペースを握っている。五分の競り合いは必ず郡山に出る。守備でも一人一人が自分のところで奪う気迫にあふれ、局面での戦いに勝っている。五條は上手くて守備でもバランスを保っているのだが、人数足りていても奪いきれない。31分、郡山㊲松江が左突破、クロスを㉜矢吹右へ外れる。決定機。32分、郡山の左クロス、㉜矢吹に届かず。郡山押せ押せである。34分、五條㉒森本から㊳鉄羅カット、スルーパスに��椿本、へGK飛び出してキャッチ。右CKは㉜矢吹の左足、ニアにキックミス。35分、五條��小西から69棚田へ、1対1はカット。38分、郡山��椿本、右シュート、右隅を襲うが、GKセーブ。決定機。右CK。��椿本が粗削りながらポストプレーが効いている。

前半シュート数5(3)対2(0)、CK数2対1、GK数3対4、クロス数4対2、ファウル数5対4。

後半開始。一転、五條のパスが回り始める。46分(40分ハーフ)、㉕中川原→78西川祐一朗50分、スルーパスに㊲松江へ、GK抑える。五條も裏へ77上西、DFカット。郡山��椿本→��西川拳四郎(1年)。フィフティ・フィフティのボールが全部郡山に出る。五條は球離れの早さでかわしているが、執念の差がしばしば出る。52分、郡山㉜矢吹放り込みを五條カット。56分、五條、細かくつなぎ��西川シュートは正面。そのカウンターから五條シュート、これも正面。68分、郡山、左クロスに��西川ヘッド、外れる。決定機。五條も中でカット、右の��小西へ、右クロスはGKキャッチ。五條77上西→��三谷。五條は4−2−3−1に組み替え。↓の通り。

五條
−−−−−棚田−−−−−
−谷口−−三谷−−西川−
−−−−小西−本井−−−
森山��梅本−ナガノ−辻��
−−−−サカモト−−−−

64分、五條、左FK、右に流れて逸機。66分、五條66ナガノ→�ケ�村優河(3年)67分、サイドチェンジ78西川右突破、FKゲット。��小西のキックに㉙辻が中でヘッド、左下隅も郡山GK大谷スーパーセーブ。超決定機。その左CK、78西川が切れ込み左クロス、クリア。決定機なりかけ。71分、郡山、ペナ内で倒れるがPKなし。㉜矢吹左突破からのクロスはカット。その後大きな動きはなく0−0で10分ハーフの延長へ。後半は五條ペースだった。

シュート数3(1)対2(2)、CK数0対1、GK数1対2、クロス数2対3、ファウル数8対3、FK数0対3。しかし五條はパスを回しつつもシュートは撃てず。超決定機をセーブされたのは大きなポイントだった。

延長前半、81分、郡山、右CKに㊹加藤が入れて、クリアを加藤右クロス、誰かヘッドは上に外れる。決定機。86分、郡山㊳鉄羅が右フリーシュート、スーパーセーブ。超決定機。結局0−0で後半へ。

延長後半すぐ、郡山��西川→62水口稜也。97分。右60度30mFK、㉜矢吹の左足は右ポストを叩く。こぼれを2本シュート、いずれもGK坂本好セーブ。99分、五條GK91坂本→67森田大斗。ワールドカップのオランダのファンハール監督の采配以来のPK用GK投入のトレンドですね。日本的には昨年度富山第一のトレンドかもしれない。結局決着つかず、試合は引き分け。全国大会行きの切符は残酷極まりないPK戦に委ねられることになった。延長は郡山の流れだったから五條としてはGKを代えることで流れを変えたかったのかもしれない。

PK戦は五條が先攻。例によって郡山は双眼鏡を使っても背番号判別は困難である。

五條�で瀚棔∪�功。左足で逆をついて左上。
郡山、成功。逆をついて左。
五條68本井、成功。逆をついて左。
郡山㊳鉄羅、成功。左隅。
五條78西川、成功。逆をついて左。
郡山㉝、成功。逆をついて左上。ただし㉝が入った記憶がないので見間違いの可能性高い。
五條��小西、成功。左隅。
郡山、成功、左隅。
五條�ケ�村、成功。左上。
郡山㊳鉄羅、成功。左上。鉄羅は2人目なので、どちらかは見間違え。
五條㉙辻、成功。左上。緊張しているかに見えたが、上手くタイミング外した。
郡山㊹加藤、成功。逆をついて左。
五條��三谷、失敗。真ん中に蹴り、セーブされる。
郡山50北条、成功。逆をついて左に決める。

結局PK戦は6−7で郡山が勝ち、全国行きを決めた。

試合は総じて郡山ペースだったし順当な結果だったと思う。局面で責任をもって戦うというハートの部分で優っていた。高さも体重もないのに、ハードコンタクトは見事。守備でも自分の責任で奪うという意識が強かった。一方で攻め手が少なかった。全国レベルでこの攻撃力では厳しい。タレントもGK大谷と㉜矢吹が目立つ程度。この二人は全国レベルだが、他の選手が1か月半でどこまでレベルを上げられるか。バックラインも小柄なので押し込まれたら厳しい。局面での頑張りだけでなく秩序だったプレスで、ゴール前勝負に持ち込ませないことが重要だ。

五條は奈良に新風を起こせるチーム。��小西はなかなかのタレント。パスサッカーでドリブルで仕掛けられる選手も多かった。今後の成長が楽しみ。


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T.K. [MAIL]