復習として日本のサッカー界の仕組みを復習しておく。全国リーグは4部制で、プロのJ1、J2、J3と基本アマチュアのJFLからなる。この間の昇降格は年間を通じたリーグ戦での強さ、およびピッチ外での環境整備で決まる。基本的に強いチームが上がる合理的なものだ。しかしJFLの下はいきなり9地域リーグに分かれる。一気にJFLに9チームも上がるのは不可能だ。そこで地域リーグ優勝クラブなどで全国地域リーグ決勝大会(地決)が行われる。グループリーグ、および決勝リーグで上位がJFLに上がる。リーグ戦を採用しているが問題は短期決戦ということ。年間を通じた強さではなく、短い期間での調子が問われる厳しく不条理なものとなっている。そして地域リーグで上位に入れなかったチームに対する救済が全社だ。トーナメント方式の予選を勝ち上がり、全国大会でもトーナメントで上位に入れば特例として地決の出場できる。そこで地域リーグで地決の出場権を得られなかったチームは死にもの狂いで今大会に望む。かつて今大会はどこかのどかな大会だった。しかし今ではコアなファンを惹きつける修羅場的な大会と化している。
全社の魅力はJFL昇格に最後の望みをかけた生きるか死ぬかの大勝負にある。しかしこの日は4チーム中3チームが地域リーグを制していて、地域リーグ決勝大会の出場権を手にしている。したがって「どんな手を使っても勝つサッカー」をするわけではない。だから純粋にレベルの高いサッカーを楽しむことになる。奈良クラブは関西リーグ優勝、サウルコス福井は北信越リーグの覇者として地決の出場権は確保している。
JR・南海橋本駅からひたすら登り、25分程度で会場に。一直線だから迷うことはない。
全国社会人選手権2回戦
奈良クラブ−サウルコス福井
11時 橋本市運動公園多目的広場 ピッチ並 晴れ
奈良 福井
−−−瀬里−−鶴見−−− −−−岩崎−−阿部−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
桜井−馬場−−志水−小野 坂井−梅井−−近藤−畦地
稲森−伊澤−−三浦−野本 −原−亀井−−井筒−鈴木
−−−−−シュナ−−−− −−−−−伊藤−−−−−
奈良クラブ 監督:中村敦
GK 15 シュナイダー潤之介 185/82 77/05/22 横浜FC
DF 2 三浦修 177/65 89/06/24 ガイナーレ鳥取
3 伊澤篤 180/74 86/10/05 横河武蔵野FC
40 野本泰崇 180/60 86/04/27 アルテリーヴォ和歌山
MF 7 小野佑輔 166/62 89/02/23 横河武蔵野FC
13 馬場悠 180/72 86/10/04 レノファ山口FC
20 稲森陸 173/64 90/12/13 関西大学
27 志水克行 169/63 88/07/13 愛媛FCしまなみ
30 桜井直哉 165/60 89/01/06 横河武蔵野FC
FW 9 瀬里康和 179/78 89/07/08 FC琉球
22 鶴見聡貴 170/62 86/12/22 ガイナーレ鳥取
サウルコス福井 監督:佐野達
GK 1 伊藤聖 175/72 89/12/25 環太平洋大
DF 2 亀井拓哉 174/68 90/04/23 阪南大クラブ
6 井筒庄吾 177/70 88/07/03 アンソメット岩手八幡平
17 原泰央 169/61 88/07/22 アミティエSC
MF 3 梅井大輝 194/88 89/10/05 ツエーゲン金沢
7 鈴木亮平 178/70 83/07/30 丸岡フェニックスSC
16 近藤将人 170/63 92/03/05 産業能率大
29 岩崎大輔 168/60 88/10/25 ヴァンラーレ八戸
FW 9 阿部優 190/85 89/09/16 FC刈谷
10 坂井優介 165/60 85/09/14 カマタマーレ讃岐
11 畦地健太 178/78 91/05/26 駒澤大
4分、奈良、㉒鶴見、裏を取りスピードに乗るが潰される。11分、奈良クラブ、左CK��馬場のキックはやや高い。奈良はスペースを突く狙いでペースをつかむ。㊵野本はアーリークロスが素晴らしい。伊澤が左足フィードを狙っている。福井も右サイドバック��鈴木のキック精度、そしてCB亀井は上半身が強くロングスローが素晴らしい。15分、奈良㉚桜井の左フリークロスはミスキックでゴールラインを割る。決定的なクロスだった。23分、奈良、㉒鶴見、またも裏を取る、�Ь�野に出すがトラップは大きい。決定機。GKキャッチ。27分、福井㉙岩崎右クロスに��阿部フリーでヘッドも上に外れる。超決定機。29分、奈良��馬場のショートコーナーから�完霓杭献�ロス、�0盆轡悒奪匹肋紊乏阿譴襦7萃蟲 �この試合は絶対勝たねばならない試合ではないが、両者気迫が凄い。そして荒れている。38分、福井��鈴木がアーリークロス、㉙岩崎スライディングシュート、外れる。決定機。39分、福井��亀井のロングスローを�G澎罎�ニアでヘッド、上に外れる。決定機。40分ハーフの前半は0−0で終了。
前半のシュート数は2対4、CK数2対1、GK数6対4、クロス数13対4、ファウル数8対8。奈良クラブは入れまくっていた。そしてファウル数の多さが白熱ぶりを示す。両者地決の前哨戦としてとらえているのだな、と。
後半に入る。41分、奈良�完霓垢離�ロスを�Ь�野大外で合わせるが角度がなくGKキャッチ。6分、福井�G澎罅▲薀佞之拗陝C戮譴篤�った。奈良、DFがパスミス、奪った福井㉙岩崎がループ、GK正面。あまりGKは前に出ていなかったし決定機というほどでもないでしょう。福井��阿部から㉙岩崎、��畦地につないで㉙岩崎へ、右クロスはミスキック。52分、奈良㊵野本が2人のマークをかわし右クロス、��馬場ファーで合わせるが正面。決定機。56分、奈良㉗志水→㉓堤隆裕。58分、福井��阿部がカット、シュートはブロック。決定機。これは��坂井が左足で蹴る。奈良クラブが大きな展開が出てきた。60分、サイドチェンジから㊵野本がフリーで右クロス、届かず。66分、奈良㉓堤入れて㉚桜井右シュート、右に外れる。福井も��坂井の右CKがGKの上を超え��阿部ヘッドも上に外れる。76分、福井、右から左に繋ぎ、��坂井が左シュート、正面を突く。決定機。奈良も��瀬里が切れ込みシュートも弾く。決定機。瀬里はスペースに流れるタイミングが良くなく、いい体勢で受けられず、シュートも撃ててない。パワーに頼りすぎ。阿部や畦地がチャンスによく絡むのとは好対照。79分、福井��鈴木のシュートは左に外れる。80分福井、��阿部から㉙岩崎切れ込みシュート、右上に外れる。決定機。結局80分間では決着つかず。
この大会は5連戦のも関わらず、高校総体などと違って延長戦がある。10分ハーフ。勝ち上がっても次戦では著しく不利になるが、大人の大会だし仕方がないのかもしれない。
延長前半に入る。84分、福井、左CK��鈴木が合わせるが、ファウルがあった。86分、奈良、右クロス、ファーで�完霓垢�ら㉓堤に繋ぎ��瀬里がペナ内に突っ込み倒れるが、明らかにPKではない。90分、福井のバックパスを㉓堤がカット、GKもかわし右シュートが決まり、1−0。91分には福井��亀井の左ロングスローが�G澎罎瞭�に合うが、右ポストとバーの交差点直撃。決定機。延長前半終了。
後半、奈良㉚桜井→�つ曜樔栃拭∧^罩斡疇�→㉗宮下。3分。福井、右CK、��坂井からニアで�G澎罐悒奪匹皀汽ぅ疋優奪函7萃蟲 F猯匹皀�ウンターから��稲森が決定機を決め切れず。97分、福井、�姥侠���内久保亮。しかしここまで。奈良が準々決勝進出を決めた。
互角の勝負だったが、ミスが勝敗を分けた。両者CBが高さでは負けていたがクレバーに守り安定していた。福井の失点はアレだったが。両者有力なJFL昇格候補ではないだろうか。ともに地元にJクラブはなし。福井の梅井は高校時代から有名選手だったが、デカいだけでなく周囲が見えている。そして近藤が仕掛けるというコンビが素晴らしい。出来ればもう少し実戦経験を積みたかっただろうが……。
奈良クラブが梅井を避けるように大きく展開し、クロスの山を放り込むサッカーだったがmなKで勝てず。岡山一成や橋垣戸光一がいるから何とかなるだろう、というわけにはいかないのだ。もう少し工夫がほしかった。とは言えこのレベルの相手に隙はなかなか無いし、勝ったことを良しとすべきだろう。
奈良は大勢サポーターが駆けつけていた。福井は恐竜の着ぐるみのサポーターが太鼓叩き声を出していた。
第2試合の和歌山は開催地枠での出場。関西リーグでは優勝を逃し、地決の為には今大会でベスト4に入らなければならない。以前見たときは関西の大学に0−6だか0−7で惨敗し、到底Jを狙えるレベルではないと思ったが、どこまで力をつけているか?対する高知は高知大と提携したクラブで、OBと現役生からなり、ずらっと並ぶ、「前所属・高知大」は壮観だ。すでに四国リーグを制し、地決出場を決めている。
全国社会人選手権2回戦
アルテリーヴォ和歌山−高知UトラスターFC
14時 橋本市運動公園多目的広場 ピッチ並 晴れ
和歌山 高知
−−−大西−−芝崎−−− −−−渡部−−植木−−−
−−−−−山道−−−−− −−−−−−−−−−−−
−保井−−高瀬−−白方− 元田−石川−−後藤−中田
中山−赤木−三本菅−角南 宮川−岩崎−−山中−山岡
−−−−−原−−−−−− −−−−−那谷−−−−−
アルテリーヴォ和歌山 監督:辻本茂輝
GK 1 原裕晃 183/76 78/06/04 栃木ウーヴァFC
DF 2 角南裕太 184/70 87/06/22 大阪商業大
13 三本菅崇 183/73 78/06/05 奈良クラブ
15 赤木俊秀 177/70 89/08/07 高知大
MF 6 中山喜裕 169/65 90/05/20 FC大阪
8 白方淳也 174/70 89/06/18 FC大阪
9 高瀬龍舞 166/72 93/04/27 FC大阪
18 山道雅大 174/68 86/04/21 MIOびわこ滋賀
23 保井隆志 169/63 90/05/09 関西大学
FW 10 芝崎純平 173/68 86/12/21 浜松大学FC
20 大西佑亮 190/82 91/03/27 専修大
高知UトラスターFC 監督:石川雄太
GK 1 那谷侑平 185/76 92/01/09 高知大
DF 2 岩崎将斗 178/70 89/06/04 黒潮FC
3 宮川晃至 176/68 91/11/23 高知大
5 山中誠晃 175/72 89/01/22 南国高知FC
MF 6 山岡正和 173/63 88/05/30 貝塚FC
7 中田龍吾 172/62 90/02/01 高知大
18 元田龍矢 175/65 94/09/02 高知大
19 渡部亮武 173/61 91/11/08 高知大
20 植木二朗 188/83 92/01/04 高知大
26 後藤彰太 172/66 92/06/07 高知大
FW 15 石川雄太 173/68 86/07/10 高知大
2分、高知、左50度FK、上に外す。立ち上がり、両者長身CFに集める。14分、和歌山��角南が右深くを抉り、クロス、��白方ヘッド、1−0。22分、和歌山、細かくつないでミドル。高知大のサッカーといえばフラットな4−4−2からの組織的プレスからショートカウンターと、細かい局面を打開する高速パスワークだが、高知にはそのどちらもない。まずバックラインは押し上げるのに中盤が引きすぎてバランスを失い、和歌山に回されている。カウンターも低い位置からで、スピード感もなく、パスミスも多い。つまり高知大よりはっきり落ちる。よくこれで四国リーグを優勝できたものだ、と唖然とする。33分、高知、�5楡遒�ら�恩掬帖↓澗臉召箸弔覆�突破、倒れるが明らかにPKではない。和歌山も�音各擦虜献�ロスにファーで誰かが折り返し、シュート、外れる。決定機。36分、高知��中田、右突破からマイナスクロス、ラインを割っていた。37分、和歌山、右CKストレートボールを高知大GK、ナイスパンチ。39分、和歌山、左クロスを�γ羯垣泙衒屬鍬�白方ヘッドも上に外れる。決定機。結局前半は1−0で終了。シュート数2対3、CK数2対0.GK数7対4.クロス数5対5
、ファウル数7対6。和歌山ペースだが押し切れていない。非常に危ない展開ではある。
後半開始。41分、和歌山�音各察∈犬�ら切れ込み左足シュート、右隅に飛ぶ。セーブ。決定機。42分、和歌山、右CKファー�澗臉哨悒奪鼻▲察璽屬靴謄弌次D況萃蟲 �45分、和歌山、右クロスを�澗臉召�落とし�γ羯該限�ミドルも上に外れる。決定機。押しながら決め切れない嫌な展開。しかし47分。和歌山�γ羯海虜献�ロスに高知がニアでDF触り、まさかのオウンゴール。中に詰めていたとはいえ、これは大きい。2−0。正直これで勝負あったと思った。50分、和歌山��白方→�粟昌害孫А9眞劉Ц掬帳���大西徹。高知、スルーパス�嚇鷲瑤料阿韮韮妨響農欧蕕靴と瑤喀个掘∈牽達砲貌┐欧襦7萃蟲 �56分、高知�恩掬帖∈献�ロス㉖後藤、トラップが乱れる。59分、高知、左80度35mFK、�嚇鷲瑤離轡紂璽箸麓紊ぁO族了貝�芝崎高速突破、しかし高知��山岡も俊足で止める。64分、高知サイドチェンジ、�恩掬弔悄▲�ットインから左上へ強烈なシュート、決まって2−1。このプレーで高知が息を吹き返す。67分高知、右フリー�歓¬撻轡紂璽肇屮蹈奪�、右CKへ。高知�歓¬擒���小山辰吾。和歌山��赤木→��宮本宗弥。70分、高知、ロングボールに��小山(183�僉砲�競り勝ち��大西が流し込む。2−2。71分、和歌山正面27mFK��高瀬シュートはわずかに外れる。決定機。73分、和歌山カットインシュート左上に外れる。決定機。78分、和歌山、正面22mFK、その前に高知、誰かに警告。��高瀬のシュートは上を襲うがセーブ。決定機。右CKで�澗臉哨轡紂璽函▲屮蹈奪�。決定機、結局2−2でフルタイム終了、10分ハーフの延長へ。
延長は簡潔に。82分、和歌山、右クロスをファー大外で�澗臉召�右足アウトで流し込む。3−2。85分、高知、左シュート、こぼれを��大西が押し込む。3−3。その後得点は入らず。100分の試合終了。PK戦へ。なお和歌山は直前にGKを大森圭吾に変えている。W杯以来のトレンド、PK戦用キーパーまたは、はったりである。
高知、��石川、成功。逆をついて左へ。
和歌山、��角南、逆をついて左上へ。
高知、�嚇鷲堯∈犬坊茲瓩襦�
和歌山、�粟昌魁∈犬坊茲瓩襦�
高知��山岡失敗。上に外す。
和歌山、誰か成功。正面。
高知、�澗臉勝∪�功。バーに当たりイン。
和歌山、��高瀬、成功。真ん中。
高知、��小山、失敗。左に飛ぶがセーブ。
結局和歌山が3回戦進出を決めた。地決のかかったこの大会にかける執念を感じた。まあ体力を消耗したのは痛いが。この影響か。次の3回戦で敗れ、地決への道は完全に断たれた。