この日は全女。この大会は毎年観ている。今年は日テレ・メニーナ目当てで西京極へ。代表に数多くの選手を送り込んでいる育成の名門だし、サッカー自体が楽しい。選手名も見たことが多い。もちろん私が代表選手のリストを一通り目を通しているからで、選手名をググッてみたら、代表などにゴロゴロ選出されている。一般クラブや大学も参加している関東女子リーグでも早大に次ぐ2位。対する狭山はなでしこ2部で優勝し、来期の1部昇格を決めている。この試合はなぜか40分ハーフ。連戦でもないのに。ユース年代のサッカーを好む者として、このゲームはメニーナ目線で観ている。なお、プログラムがスタンドで販売されておらず、関係者以外立ち入り禁止の本部席に行かなければならなかった。私は慣れているからいいが、不慣れで買えない人たちはどうなるのだろう?
全日本女子選手権2回戦
日テレ・メニーナ−ASエルフェン狭山FC
11時 西京極 ピッチ良 晴れ
メニーナ 狭山
−−−籾木−−田中−−− −−−−−齋藤−−−−−
−−−−−高橋−−−−− −−−−−岩澤−−−−−
−−中里−木下−隅田−− −葪−佐藤−−増田−櫻田
長澤−小林−−吉林−村松 安奈−関根−−笠嶋−田中
−−−−−望月−−−−− −−−−−大谷−−−−−
メニーナ 監督:寺谷真弓
GK 16 望月ありさ 170/64 スーパー少女プロジェクト
DF 3 村松智子 159/46 09年U−16代表
4 吉林千景 161/55 09年国体成年女子東京都選抜
7 小林海青 155/50
2 長澤優芽 161/46 09年U−16代表
MF 8 木下栞 164/52
15 隅田凛 150/40 08年U−13日本選抜
14 中里優 145/37 09年U−16女子強化合宿
11 高橋彩織 161/53 08年U−17W杯代表
FW 9 田中美南 160/50 09年U−16代表
19 籾木結花 148/38
狭山 監督:増田明子
GK 1 大谷明香 166/58
DF 4 田中桜 169/57
5 笠嶋由恵 170/59
10 関根めぐみ 160/53
9 安奈希沙 164/53
MF 6 櫻田有幾子 161/55
8 増田明子 162/50
7 佐藤舞 160/50
17 葪理絵 160/48
FW 11 岩澤和 168/58
18 齋藤有里 160/53
立ち上がり、狭山が押し込む。シュート2本。5分、狭山、サイドチェンジから安奈が強烈な左足ミドル、バー。決定機。狭山は体格がよく、パワフル。細かい技術はないが、確実なコントロールでグラウンダーの強いパスをビシバシ決める。中盤の競り合いでもほとんど勝っている。11分、狭山、ペナ中へのボールがこぼれ、岩澤シュート、セーブ。決定機。12分、狭山、左FK、岩澤が上げて櫻田が飛び込むも届かず。笠嶋は素晴らしい出足で相手を潰し、空中戦ではほぼ全勝。安奈は左利きでクロスがいい。櫻田は速い。増田は戦術眼に優れた選手。岩澤はFKを担当するなど正確なキック。齋藤は裏に飛び出す。14分、狭山、佐藤が相手ゴール前でDFをかわそうとするが、かわしきれず、シュートはブロックされる。その左CKで岩澤のボールに中でヘッド、GK正面。決定機。狭山は守備意識が抜群で、やや飛び込みすぎる感もあるが、スライディングで奪えている。日テレでは木下はでかくで守備がいい、とメモに書いており、プログラムを見れば、164cmと確かに大柄だが、それ以上に存在感は抜群だ。本当に代表経験がないのだろうか。主将の高橋は巧いし相手をかわせる。狭山レベルの相手でもなければ、普段は面白いように相手を抜いているのだろう。中里は引き球で相手を間合いに誘っては抜くプレーが得意。24分、狭山、正面35mFK、岩澤が狙うも上に外れる。メニーナも左FKで籾木が入れて中にこぼれ、田中が狙うもブロック。左CKへ。岩澤が入れたボールはこぼれて、誰かがシュートも弱い。27分、メニーナ・小林のロングフィード、スペースに走る田中に届くがDFカット。直後にも田中が中の籾木へスルーパス、左から中里が走って受け切り返したところにGKと激突。オフェンスファウル。29分、狭山・櫻田ミドル、左上隅。惜しい。メニーナ・村松は上がる判断が早く正確。この時間帯、メニーナペース。高橋のスルーパスが籾木へ、GK飛び出してカット。40分、メニーナ・村松の右クロスがニアポスト際へ、誰もおらずGKキャッチ。前半終了。
非常に面白い前半だった。シュート数は3対6。やや狭山ペースだった。力量的には狭山のほうが上だが、メニーナは細かい技術を駆使して対抗。メニーナは2部上位3強以外なら、五分以上にやれるだろう。かつては高槻の下部組織もメニーナに近い力を持っていたが、今は高槻のトップチームがメニーナと互角とは言わないまでも、差をつけているとは言いがたい。
ハーフタイムで狭山・岩澤→22高橋優子(157/55)。2分、メニーナ・村松が右でキープ、落として高橋シュート、左に外れる。4分、狭山・佐藤が鋭いカットから高橋へ、シュートは弱い。10分、狭山・中でこぼれたボールを拾った佐藤から左の葪へ、前が空いている。落ち着いて右に決める。0−1。13分、狭山、スルーパスが葪へ、右シュートが左上へ外れる。決定機。13分、メニーナ・隅田→22清水梨紗(148/33)。メニーナはプレス下でボールを受けるのに、直線的に引いて受けようとするが、動きを全て読んでいる狭山がマークを離さず、厳しくチェックする。そこからの素早い攻めでペースをガッチリ握っている。20分までシュート数1対7。21分、狭山、スルーパスに櫻田飛び込むがGKキャッチ。23分、メニーナ・籾木の左CK、はね返される。24分、メニーナ・籾木→�ヅ菘沈藹�(165/58)。ボランチに入り、ドイスボランチに変更。高橋がFWへ。28分、狭山・櫻田→��櫛笥葵(154/48)。狭山は直線的な攻め主体でクロス数が攻めている割には少ない。36分、メニーナ・嶋田がドリブルシュート、わずかに上。決定機。38分、メニーナ、右CK、木下のキックに田中ヘッドも弱い。結局そのままタイムアップ。
後半のシュート数は6対8、60分以降は狭山は守備的に戦い、被決定機1回に迎えた。順当勝ちと言えるだろう。メニーナは個々の能力に光るものがあったが、フィジカルの差を埋め切れなかった。
神大が頭角を現し始めた頃試合を観て、スケールの大きな、理想の高いサッカーだと思った。しかし今は勝利史上主義だと聞く。私は大学生になれば、勝つサッカーで構わないと思う。育成面では勝つために欠かせない部分にはこだわるが、基礎の出来ている選手を集め、勝つために最短距離を追求していいと思う。関東女子リーグでは早大・メニーナ・浦和ジュニアユースに次ぐ4位。インカレでもベスト4に進出している。期待感は大きい。対する常葉橘は王国・静岡のチームで高校女子選手権ベスト8。しかし準々決勝で神村学園に敗れている。神大の優位は動かないだろうが、どう対抗するか注目したい。
全日本女子選手権2回戦
神奈川大学−常葉学園橘高校
13時20分 西京極 ピッチ良 晴れ
神大 常葉橘
−−−−−長田−−−−− −−−−−岩崎−−−−−
−笹野−−水島−−永田− −石田−−小田巻−後藤−
−−−小山−−金子−−− −−−杉山−−高木−−−
山川−伊藤−−市原−桑原 馬渡−金澤−−沖山−増田
−−−−−川口−−−−− −−−−−志村−−−−−
神大 監督:鎌田俊司
GK 1 川口真奈 163/56
DF 14 桑原由恵 157/52
3 市原伶香 158/54
2 伊藤美香 168/60
4 山川莉々加 153/46
MF 6 金子かおり 154/52
8 小山真央 153/46
10 永田真耶 156/47 主将
15 水島久美 162/55
9 笹野茜 162/53
FW 11 長田いづみ 168/62 ユニバー代表
常葉橘 監督:吉田弘
GK 1 志村茜音 162/60 07年U−16代表
DF 6 増田恵理 164/54
4 沖山千洋 164/53
24 金澤真美 167/56 09年U−16代表
2 馬渡由香 154/52
MF 22 高木ひかり 161/59 09年U−16代表
10 杉山貴子 158/53 09年U−19代表、08年U−17W杯日本代表
26 後藤亜弥 150/46 09年U−16代表
9 小田巻遥 150/51 06年U−15ナショナルトレセン
11 石田みなみ 162/51 08年U−17W杯日本代表
FW 7 岩崎円香 164/56
ともに4−2−3−1の布陣。神大は小山が右足FK担当。3分、橘・石田の左クロスが岩崎の足元に、シュートの前にGKが抑える。神大はロングボールを相手DFの裏に入れたり、長身CF長田に入れたり、とゴールに最短のプレーを心がける。ロングシュートを次々放つがゴールの可能性はない。9分、橘、右クロスを受けた高木が一旦GKを外すがキャッチされる。高木はボランチの位置からタイミングよく前線に飛び出し、技術もいい選手。14分時点でシュート数6対0。7分3分で神大ペース。しかし枠内には飛ばない。橘・馬渡はスピード豊かな突破が脅威。石田もなかなか。20分、神大、右CKが中にこぼれるが、GKブロック。橘・岩崎のポストプレーがなかなか安定している。体が強い。25分、神大・長田のポストプレーから笹野が中に持ち込みシュート、セーブ。続く右CKで小山のボールをGKパンチ、そのボールをシュートもブロック。29分、橘、サイドチェンジ、石田がDFと1対1、持ち込み左シュート、右隅を襲うがGK川口キャッチ。初シュート。決定機。32分、神大、長田に当ててこぼれを笹野左からシュート、上に外れる。橘がゴールキックで必ずDFに短く出し、徹底的に繋いでくる。36分、橘・沖山に警告。偶然のハンド。そのFKを伊藤が強シュート、上に外れる。15本目のシュート。ロスタイム、神大、右クロスに長田が力強く体を入れて後方へ、誰か(分かりませんでした)
、強烈ミドル。決まって1−0。
前半はシュート数17(4)対1(1)、ゴールキック数0対15、クロス数9(1)対3(1)。神大が上回ったのは間違いない。橘のCB陣も大柄だが、長田は強烈だった。しかし神大は全体として技術で橘に劣り、第1試合の狭山にように、細かい技術はなくとも力強く直線的なパスでゲームを構成できず、スペースめがけて蹴ることが多かった。これでは関東リーグでメニーナに差をつけられるだろう。
ハーフタイム、神大・水島→��牟田佳織(157/47)、伊藤→�ナ新�詩乃(166/53)。橘・岩崎→��山口実紗(156/54)。布陣は↓
神大 常葉橘
−−−−−長田−−−−− −−−−−高木−−−−−
−牟田−−永田−−笹野− −後藤−−小田巻−石田−
−−−小山−−金子−−− −−−杉山−−山口−−−
山川−市原−−桑原−平栗 馬渡−金澤−−沖山−増田
−−−−−川口−−−−− −−−−−志村−−−−−
橘、いきなりFWに移った高木にパスが通るが神大DF落ち着いて対応。4分、橘・後藤→��平井成美(162/49)。12分、橘・石田が裏で受けようとし、神大DF体を入れるがクリアが高木へ、ロングは上に外れる。決定機。15分、神大、右クロス、GKはじくがこぼれを永田がシュート、決まって2−0。後半、神大は無理なシュートを撃たなくなった。19分、橘・高木スルーパスを受け、素早く右の石田へ、GKと1対1の超決定機、イージーシュートをGKに当ててしまう。直後にも逸機。(メモの字が汚くて自分でも読めない)21分、橘・小田巻→21梅原那奈(158/50)27分、橘、ゴール前のこぼれを杉山シュート、バーを叩く。このあと、ゲームは膠着。神大が巧みな時間稼ぎで時計を進めタイムアップ。(40分ハーフ)2−0で神大が勝利した。
後半のシュート数は5対4、ゴールキック数2対5。橘に大チャンスが2度あったが決めきれず。神大は長田が凄かった。昨年の早大・大滝も凄いと思ったが、高さでは引けをとらない。川口もいいGKだ。しかしタレント的には橘のほうが目に付いた。技術・戦術眼に長けた高木やGK志村が良かった。正直、神大は期待外れだった。協会トップが繋ぐサッカーを志向すれば、多くの(多すぎる)チームが繋ぐというこの国にあって、勝利至上主義は重要な役割を果たすはずだ。神大の主張は分かった。しかし強く直線的なパスが出せなくては、なかなか頂点にはたどり着けないだろう。