サッカー観戦日記

2007年03月10日(土) JFAプレミアカップ関西大会 第1日

今日はJFAプレミアカップに行く。この大会は昨年まで「ナイキプレミアカップ」と呼ばれていた大会で、3月時点では早生まれの中2と中1、小6以下が参加できる。そして日本で優勝すると世界大会である「マンチェスターユナイテッドカップ」となるわけだ。この大会には現在の中2と早生まれの中3も参加できる。

この日の第1試合はG大阪対C大阪西の大阪対決だが、朝寝坊して出遅れた。2−2の引き分けらしい。第2試合から観戦。

JFAプレミアカップ 関西大会 グループリーグ  
京都サンガ−ヴィッセル神戸
11時30分 万博人工芝 曇り 

京都           神戸 
−−−八番−−二十−−− 十一−−−九番−−−七番
十八−−−−−−−−五番 −−−−−十番−−−−−
−−−七番−−十五−−− −−−八番−−六番−−−
三番−十二−−四番−十三 十八−四番−−三番−五番
−−−−−一番−−−−− −−−−−十二−−−−−

京都が4−4−2なのに対し神戸は4−3−3。ともに最終ラインからビルドアップ。京都は昨年よりもキック力があり展開が大きい。いっぽうで宮吉君のような図抜けた選手はいない。2トップは俊足の8番と大柄でドリブルもある20番。対する神戸はパスセンスのある10番がサイドにタイミングよくボールを出す。またボランチの8番はボールを運ぶ、蹴るといった基本が高いレベルにある好選手。

10分、神戸、右クロスに京都GK触れず、ファーの11番がヘッドで決めて神戸先制。6分4分で神戸ペースでゲームは進む。京都はFWが孤立気味でサイドハーフと連動できない。

後半が始まっても神戸ペースで進む。しかし15分過ぎから運動量が落ち京都ペースへ。そして残り3分、京都は放り込みに中で競ってこぼれを20番が右隅に決めて同点。そのままタイムアップし、引き分けで終わった。ゲームの流れからすれば順当な引き分けだった。



第3試合は兵庫2位のエストレラ姫路と滋賀代表の甲南中である。姫路はユースをまず強化し、ジュニアユースの強化は遅れていたが、近年関西レベルでの実績を高めている。一方の甲南中は中体連では強豪として知られ、全国レベルでの実績がある。体格を見ても、普通はセレクションで選手を集める強豪クラブが中体連を圧倒するものだが、この試合は甲南中のほうがむしろデカイ。サッカーの盛んな地域なので、細かいプレーもできるが、全体にバランスのとれたサッカー。

JFAプレミアカップ 関西大会 グループリーグ  
エストレラ姫路イーグレット−甲南中
13時 万博人工芝 曇り 

姫路           甲南中
−−−十一−−十番−−− −−−九番−−十一−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
二番−五番−−七番−三番 十番−七番−−六番−八番
十七−十八−−九番−十三 十二−二番−−三番−四番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

甲南中のGKはよく声が出て指示も的確。そのため守備の統率が取れ、押し上げが正確で、姫路のプレーエリアは限定された。12分、甲南中の右クロスを9番が決めて先制。さらにロングフィードに姫路のDFが身体を入れ損ねて甲南中11番が拾い決めて0−2。甲南中は滋賀南部特有の高い技術と戦術的に統一されたサッカーとでクラブチームに対しても押し気味にゲームを進める。
姫路は後半は選手交代を織り交ぜながら五分に進め、23分には11番のシュートがバーを叩くシーンも見られたが得点ならず、甲南中が一勝を挙げた。
04年大会でも強さを見せつけ、ピークを迎える05年全中ベスト4の躍進を予感させたが、今年の甲南中のインパクトはその時に勝るとも劣らない。いいリーダーもいる。08年の全中では全国の、特に私学勢とも渡り合う活躍を期待したい。


第4試合は奈良の名門高田FCと和歌山大教育学部附属中の対決である。かつて高田FCはドリブルばかりするチームで、公式戦でも「一人抜いてから隣の選手にしかパスを出さない」などと制約をつけてプレーしたものだ。最近は少し普通のサッカーに変わってきたが、それでもドリブルを多用するチームには変わりない。クラブ員数も多く、その中から公式戦に出てくるメンバーは素質・体格等を揃え、Jユースにも引けをとらないほどだ。対する和歌山大教育学部附属中(以下和大附中)の名前ははじめて聞く。和歌山の中体連は西脇中の天下だったし、しかも入試のある国立中である。和歌山は知らないが、大阪や京都では教育大附属中は難関である。サッカーは偏差値の高い学校でも勝てるスポーツ、というのは私の持論だが、関西ではなかなかその通りにいったケースは少なかった。昨年の近畿中学総体に奈良の東大寺が出てきたくらいだろうか。そういう意味で注目してみてみた。

JFAプレミアカップ 関西大会 グループリーグ  
高田FC−和歌山大学教育学部附属中
14時30分 万博人工芝 曇り 

高田FC         和大附中
−−−十六−−六番−−− −−−−−四番−−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−十番−−−−−
三番−十四−−二六−五番 九番−十七−−十四−十八
十一−十七−−十五−十番 十二−五番−−二番−十三
−−−−−誰々−−−−− −−−−−一番−−−−−

和大附中はこの大会ではもっともフィジカルに劣り、見るからに普通の中学1年生である。コンパクトなサッカーを志向し、高田のドリブルサッカーを封じにかかるが、当たっても大柄な高田の選手はびくともしない。そのうち当たりに行くこと自体が減った。6分、目を離した隙に高田が先制。高田がドリブル&ショートパスでリズムを作る。地力で劣る和大附中はバックラインを押し上げて中盤で追い掛け回し、決定機を作らせない。しかしチャンスも作れず、前半終了。

後半5分に高田FC、5番のFKが直接決まる。さらにペースが変わらないのを見て会場を後にすることにした。

この日観た限りではどこが全国に出てくるかは分からない。明日の希望が丘には行かない予定だが、準決勝・決勝は観る。昨年ドリームチームだったG大阪が京都に敗れたようなビッグサプライズはあるのか?


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T.K. [MAIL]