サッカー観戦日記

2003年10月26日(日) 高校選手権大阪5回戦 清風−金光 Jユースカップ G大阪−東京

ここのところ週末は秋晴れ。ウィークデーは必ずしも好天に恵まれてはいないが、あまり関係はない。学校の運動会シーズンを過ぎてコミュニティーの運動会シーズン真っ盛りであり誘われていたのだが断り、この日もサッカー観戦に出かける。

選挙も迫り選挙カーが忙しく回る日が続くが、高槻駅近くのフットサル場駐車場には共産党の選挙カーが止まっている。朝だしサボってフットサルに興じているわけではあるまい。先週は正午過ぎに同じ場所で見かけた。

さてここのところ観たいゲームが目白押しである。土壇場まで迷ったのは高校サッカーの芥川−北陽戦とJユースのG大阪−東京戦。内容は共に後で知ることも出来る。東京の梶山の出来が問題だ。スーパー梶山なら観たい。先週久しぶりにみたスーパー家長との対決ならもっと観たい。不出来なら高校サッカーを観たいが、Jユースに賭けることにした。午前中は高校サッカー、午後はJユースを観に行く。ということで金光大阪グラウンドへ。住宅地にあるので応援禁止だが、山場にはどうしても歓声で沸き立つ。この日の第2試合はまさに大一番だ。


高校選手権 大阪5回戦 清風−金光
10月26日(日)金光大阪G 11時10分 クレー 晴 微風


清風                金光
−−−北野−−戸来−−− −−−小林−−太田−−−
−−−−−伊藤−−−−− −−−−−大谷−−−−−
−−辻−−中村−−島本− −今井−−竹林−−坂部−
小牧−植田−−池端−白国 馬場−四番−−二番−三番
−−−−−高橋−−−−− −−−−−黒田−−−−−

金光の2,3,4番については自信がないので、忘れなければ確認しだい記入しよう。

近畿大会出場の清風はこの日が初戦となる。小柄なチームで伝統的に技術重視の繋ぐサッカーが持ち味で中盤に好選手が多い。植田は長身。池端(マイケルと呼ばれる)も高い。ボランチ中村は相手を潰し、高さもある。島本は2年生ながら大阪選抜で一瞬のスピードがある。辻は確実な技術がありパスを出せる。伊藤は鋭い切り返しあり。北野が長身CFで戸来がスペースを狙う。

新人戦準優勝・プリンスリーグでも見事残留を決めた金光だが総体では初戦で清明学院に敗れたためノーシードから勝ち上がった。G大阪・西野サッカーを思わせるシンプルなサイド攻撃が特徴。LB馬場は身体能力が高く、ロングシュートあり。竹林はミドルパスもあり、中盤の底から確実にゲームコントロール。両SHはよく走る。FWはともに小柄でよく走りサイドにどんどん流れるところが西野サッカーとの大きな違いだ。太田がポスト役。

2分金光・大谷はドリブルで突っかけてFK獲得。正面22mから竹林が狙うが右上に外れる。清風も3分、伊藤のロングパスを北野が頭で落とし島本右45度シュート。5分にもFKのこぼれを島本が狙うが弱く、金光GK黒田キャッチ。序盤は清風ペース、10分頃から金光ペース。清風は最終ラインからの組み立てを狙い、池端あたりからいいロングフィードも出る。しかし金光の激しいプレスの前に中盤は繋げない。島本は今井に苦戦し突破できず、左の辻から北野の頭やスペースに戸来を走らせる攻撃が中心となる。金光もいったん引く守備で、オフサイドは奪えないが戸来にプレーさせず決定機は作らせない。金光は中では繋がずにSHとFWのコンビでサイドを狙うが清風のバランスの良い受け渡しと、空中戦での劣勢からフィニッシュには至らず。前半は両者慎重だった。0−0で折り返す。

後半3分、金光・馬場の左クロスはCBカット。SCKで目先を変えて3番のクロスに太田がニアをとり5mヘッド、惜しくも外れるが初の決定機。8分、金光・大谷→16番をLH、今井がRH、坂部がAH。11分、金光・小林DFを背負い強引に反転シュートを狙うが失敗。直後清風カウンター、ロングボールを北野が頭で戸来に落とし、ドリブルで突っかけて北野へリターンパスはミスで決定機ならず。12分、清風の右クロスに北野が頭で落とすが金光DFが拾う。裏に辻がフリーで走りこんでおり北野がスルーすれば決定機だった。15分金光右CB2番から清風・北野が直接カット。しかし2番は冷静に左サイドに追い込みシュートさせず。19分清風右コーナー付近のFKに島本→跳ね返りを再度島本がニアの北野へ、ヘッドは金光ブロック。金光はCB間の連携がイマイチで北野へのマークの受け渡しがスムーズでないため空中戦で踏み込めず完敗してしまう。そのため中盤ではやや優位に立ちながら、清風にペースを握られる。25分には清風FK、伊藤のシュートは左上スミ惜しくも外れる。27分、金光・今井→15番、清風・戸来→9番。ともによく走った選手を下げた。28分、清風・辻の左クロスを伊藤ボレー、ヒットせずGK黒田キャッチ。32分、金光・小林→13番。33分金光パスカットから13番シュート。35分CKから金光決定的ヘッド、外れる。38分、金光・坂部→20番。ロスタイム、清風の攻撃から辻の前にボールがこぼれるが一瞬早く金光クリア。金光もCKからニアに全員なだれ込むがボールはファーに流れた。結局スコアレスドローでPK戦へ。緊張のあまり両チームとも次々外してしまった。

金光10○5×3×2×4○
清風7×8×18○5○16○

5人ずつ蹴って決まったのは半分だけ。観ているほうが心臓に悪そうだ。この結果清風が次戦に進む。実力的にはほぼ互角。双方ボランチが強くバイタルエリアで良い形を作れなかった。伊藤は右から左への切り返しで再三竹林をかわしたもののシュート意識が薄くラストパスは繋がらず。金光はSBが抑え気味でサイドを崩しきれなかった。リスクを犯さない、というより戸来・辻・島本の対処にいっぱいいっぱいだったのかもしれない。決定機を数多く作った清風とすればPK戦は嫌だったと思うが、途中から持ち直した。次は工大高。第1試合の終盤を見るかぎり清風優位だと思う。


第3試合を20分間だけ観て移動。本来前半終了まで観るつもりだったが、PK戦のため20分遅れだった。関大一ペースで進み、ちょうど前半20分に先制したのを確認して万博へ向かう。いつもはJR茨木からバスを利用するのだが、この日は阪急上牧から南茨木でモノレールに乗り換えて万博へ。阪急茨木市からのバスは1時間に1本だし、JR茨木へは結構距離があるので徒歩では不便なのだ。

ゲームは芝のピッチで行われる。ゴール裏観戦なので人工芝より見づらい。おまけに西日も気になる。キックオフ前にメンバー表を受け取ると梶山の名前がない。サテの試合もなかったので期待していたのに・・・・・・。呉ももちろんいない。


Jユースカップ グループE ガンバ大阪−FC東京
10月26日(日)万博天然芝 15時 ピッチ良 晴 微風


G大阪               東京
−−−江口−−三木−−− −−−−季−−永露−−−
−−−−−寺田−−−−− −−−−−−−−−−−−
−家長−−與−−−松岡− 村田−久世−−鎌田−福田
森山−−牧−−丹羽−河内 宮崎−高橋−−富田−原田
−−−−−三橋−−−−− −−−−−山本−−−−−

東京CBはともに寄せが早い。長身は高橋一人だが、足元に強いDF揃い。インサイドは鎌田があたりに強く、久世がタメを作れる選手で機を見てスルスルっと上がる。元U−17福田はスピードと技術を持ち積極的にドリブルを仕掛ける。左の村田は技術系クロッサー。季はスピードがあり、身体能力も高く体の使い方やジャンプのタイミングがよく空中戦も強い。永露もドリブラー。スタメンに3年生6人、2年生3人、1年生2人。ここまで2勝だが、G大阪には得失点差で3点開いており、直接対決では2試合で勝ち点4を奪わなければ厳しい状況である。先週スカウティングに来阪したらしく、その成果はみられるか?

開始すぐにペナ少し外で東京がFK獲得。宮崎の左足シュートは上に外れる。4分、東京・福田が右から切れ込みクロス、李に合わず。7分、G大阪・家長が3人かわしマイナスのクロス、高橋もきっちりついていたが三木がニアで強引に体を入れてシュート、左に外れる。8分、G大阪・森山からペナ少し外の江口へ、東京DF2人がきっちりつくのを見て右の松岡へ、ここにも村田と久世がつき、與に戻すが素早い寄せにバックパス、これがミスで李に渡りシュート。決定機。東京の狙いはDFが厳しく寄せて三木・江口にクサビを入れさせず、寺田に前を向いた体勢で余裕を与えない、というもの。全体に引き気味で中を固める。その分松岡や家長のサイドには余裕がありそうで、SBが上がればクロスはどんどん入りそうだ。この日も家長はショボ家長ではなく、スーパー家長。攻撃面では2トップをG大阪のCBとSBの間にどんどん走らせて起点を作る意図があり、久世・鎌田からいいパスが出る。動き出しが凄く上手いわけではないのだが丹羽も牧もカットできず、これを受けたFWがどんどん勝負を仕掛ける。12分、G大阪・松岡が右から中へ次々突破するが最後はDFに体を入れられGKキャッチ。18分、與の前が開きミドル、当たり損ねる。21分、東京のロングパスを丹羽が体を入れかけるが、李が上手く回りこみシュートも何とか触りCKへ。SCK村田から福田クロス、ファーから走りこんだ高橋が左足で決めて東京先制。25分、江口のシュートはDFブロック、これを拾った家長から寺田→家長→松岡と電光石火のGパスワークで右サイドへ、河内もタイミングよく上がるが、その河内へのパスが深すぎてGK。決定的なクロスは上がらず。30分李がいいターンで前を向きミドル、弱く三橋正面。32分、三橋の位置を見て東京長ロングループ狙う。32分、江口初めてペナギリギリのサイドに開いてボールを受ける。寺田に落とせないなら松岡・家長に落とすべきで、いい判断だと思う。33〜40分、G大阪のFKやクロスは全てミスし、丹羽がオーバーラップするが有効な攻めにならず、G大阪はやや手詰まり。江口もサイドには流れず。東京もカウンターがイマイチ。ロスタイム、バックパスを受けたうっかり三橋のキックが詰めた李に当たりゴール方向へ転がるが枠を外れる。1試合1度のお約束。結局前半は0−1で終了。

シュート数3(0)対8(2)、CK0対2、GK2対5、クロス6(3)対2(1)FK1対2。G大阪は枠内シュートが1本もなく、可能性のあるシュートも三木の1本のみ。東京はCBとSBの間で受けたFWが必ず突破を狙うためクロスは少ない。前半は東京陣内でのプレーが多く、観るほうにとっては不便だった。隣で某さんが写真を撮ってるが、選手達が遠いのと西日と金網の3重苦で大丈夫だろうか?ハーフタイムで江口に代えてサイドに流れて受けて切り込める平井を入れれば東京の守備の狙いを外せて面白いと思ったが、出口が入った。

1分、東京のクロスのこぼれを福田シュート、三橋キャッチ。3分、G大阪SCKから寺田中へ切れ込むがシュートならず。4分、村田が河内をかわし左足クロス永露ヘッド、上に外れる。4分、出口の落としを松岡クロス、出口ヘッドにいくが東京ギリギリクリア。さらにCK寺田から三木ヘッド、右に外れる。8分、家長から森山が中にいれ出口ダイレクトで東京DFの裏、左前に走る三木へ、慌てて飛び出すGK山本をかすめるソフトタッチの落ち着いたシュートが決まり1−1の同点となる。山本は飛び出さずニアに落ち着いて立ち、シュートミスを待ったほうが良かったかもしれない。9分、G大阪カウンター河内→出口→松岡とつなぎ中へドリブルもカットされる。出口のポストは流れるタイミングがよく、相手DFに易々と寄せさせず、G大阪の攻撃のリズムを作っている。一方東京のカウンターから鋭さは消えた。15分、東京、村田・永露→斉藤・仲。斉藤は2番をつけているので、もう守備を固めるの?と一瞬思ったがLHの選手。永露もドリブルばかりなので疲れていたのだろう。仲もなかなかドリブラー。16分、東京、左から右へ大きくサイドを変えて福田が森山をかわしシュート、CKへ。後半はエリア支配は互角だ。19分東京右CK福田からファーの宮崎ヘッドも三橋セーブ。23分鎌田に警告。27分、G大阪・松岡→横谷をトップ下に入れ、寺田は右に回る。すぐ三木にクロス、さらに寺田が右深く切れ込み、マイナスのGクロス、誰にも合わない。28分寺田がペナ外から浮かせたシュート、上外。29分中の家長→森山クロスを出口シュート、DFブロック。G大阪ペースで進む。東京はインサイドの二人が疲れて前半ほど攻守に目立たない。SBも守備で手一杯の状況で、前線の4人と二極化が進む。35分、家長→岡本。交代選手の姿が見えず、家長の交代を確認しているスキに横谷あたりからパスがDFの裏へ大股で走りこんだ岡本がフリーで決め2−1と逆転。東京も残る力を振り絞り最後の攻勢に出るが、なかなかシュートは撃てない。西日も落ちて物凄く観づらい。G大阪はきっちり引いて守りカウンターを狙う。43分、東京・仲→林。G大阪もなんとか逃げ切り、東京相手に貴重な勝ち点3を獲得した。

シュート7(2)対5(2)、CK2対4、GK1対3、クロス7(2)対5(3)、FK1対1.ただし途中3分ほど抜けた。こうみるとG大阪は枠内シュート2本で2得点。後半東京はFWが走らせてもらえず、SHに戻してクロスという形が増えた。G大阪はグループ1位通過が濃厚となった。東京も甲府・磐田にきっちり勝てば2位通過の可能性は高い。


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