【ザレゴト・タワゴト・ササメゴト】


2002年12月04日(水) ベンダマシンのフレーバティのケミカルさに気付いてしまった瞬間に

「ねえ、殺してもいい?」
「お前が死ね」

血塗れで僕らは笑う。背中の下にはガラスの破片、君の手にナイフ。
飛び散った僕らの痕跡(アト)。痛みは緩やかに脳内を蝕んで行く。

「ねえ、殺してもいい?」

左の頬が燃える。視界の隅に白い刃、傷に傷を重ねて。
君がくれる痛み、君の手を汚す僕の血。

「うるせぇ、てめえが死ね」

色素の薄い虹彩。えぐり出したい衝動。口に含めば甘く蕩けるような、そんな錯覚。
手を伸ばして触れようとした。

「殺すよ?」
「前歯欠けてる」

僕らは血塗れで笑う。止め処なく流れ出る僕らの命。
君の肩を貫く直径4mmの金属棒。血の染みた柄が揺れる。
引き抜いて滴る熱に唇を寄せた。むせ返るような鉄の匂い。

「死ねよ」
「お前もな」

血塗れで笑う。

「うん」

僕らは笑う。


 < マエ  モクジ  ツギ >


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天瀬紺太(仮) [ 俺 ]
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