【ザレゴト・タワゴト・ササメゴト】


2002年03月04日(月) ナイキの黒いハンティング

 放課後に本屋に行って立ち読みを始めたところで隣が急に五月蝿くなった。何事かと見ればそこには見知った顔。ヘッドフォンをして向こうはこちらに気付いているのかいないのか、何とはなしにそこらを見回している。いつもながらエライ大音量ですな、と苦笑いをする。自分は慣れてるからともかく、誰かに自分の知り合いを悪く思われるのは何となく嬉しくない。
 で、僕はその人の顔や声や趣味とか色々がとても好きなので、一秒二秒横顔を見つめてしまったのだが。何と云うか、揺れない。
 別にそれはその人にこれまたとても素敵な恋人(この人も僕はとても好きだ)がいるからとかではなくて、純粋にどうも思わない。「好きな人」は周りに多いのに、その人をどうにかしようとか、その人とどうにかなろうとか、一緒に居たいとか何かしてあげたいとか、そういう諸々の、云ってみれば「恋心」のようなものが全く動かない。

人恋しさは人一倍のくせに。

気に入りの帽子を見失ったせいか、ちょっと考え事を。


 < マエ  モクジ  ツギ >


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天瀬紺太(仮) [ 俺 ]
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