誕生日をいつまでも「特別」にしておきたい幼さを手放せないがため、いそいそとケーキとディナーを用意する。黙っていても誰かが祝ってくれたのはもう8年も前の事。自分のためにワインを買った。こう見えて意外と小心者だからね。人には買わすけど自分では酒なんか買った事ないさ。いつかのクリスマスに母さんが飲ませてくれた、マドンナのミニボトルはあの時より美味しいと思った。