○「やあ、ジェニーじゃないか!久しぶりだね。」 ●「あら、ヒューイ?ホント久しぶりねえ!最近どう?」 ○「それがちょっと困ったことがあってね。」 ●「まあ、何があったのかしら?」 ○「聞いてくれるかい?実は今、僕の階の乾燥機が故障しててね、仕方がないから洗濯物を共用のスペースに干してるんだ」 ●「それは大変ね。事務室に直してもらえるように届けた方がいいわ」 ○「いや、それだけならまだいいんだよ、ジェニー」 ●「他にも何か問題があるの?」 ○「ああ。大問題さ!そこに干してた僕のTシャツがなくなったんだよ!」 ●「ヒューイ!なんですって?それ、いつの話?」 ○「今日の夕方。学校から戻って来たらハンガーだけになってたんだ」 ●「取り込んだのを忘れただけじゃないの?」 ○「まさか!朝には間違いなくあったし、それにハンガーを残して服だけ取り込んだりはしないよ。習慣なんだ」 ●「嫌ね、盗まれたのかしら」 ○「おそらくね」 ●「そんなに素敵なシャツだったの?」 ○「そう、そこが問題なのさ。全然普通のシャツなんだよ。無印良品で1,900円の、真っ白な、ごく普通の長袖Tシャツなんだ。あんなもの自分で買って着てくれよ…ジェニー、君もそう思うだろう?」 ●「まったくだわ。でもヒューイ、あなたに落ち度はなかったの?」 ○「そりゃあ反省してるさ。三日間も干しっぱなしだった訳だし。だからって人の物を奪って良いって理由にはならない」 ●「そうよね。お互い気を付けなくっちゃあいけないわね。あら、もうこんな時間?私、そろそろ行かなきゃならないわ。ヒューイ、おだいじに」 ○「聞いてくれてありがとう、ジェニー。じゃあまた」 ●「ええ、またね。ヒューイ」
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