皇帝の日記
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2006年11月12日(日) 通訳

こないだ、海外のメーカーが来ていたので、会社のデザイナーのために、通訳で商品会議に出席していた。

デザイナーが、メーカーの扱っているワニ革を見たいと言い出した。
だが、ワニは材料として一匹輸入することを、ワシントン条約によって禁止されている。
それなら、丸々一匹製品にして、サンプル品として輸入させたらいい。
バッグの蓋部分を、ワニにしたらどうだろう。

と、そこまでは良かったのだが、「丸々一匹ワニを使う」というアイディア自体に、デザイナーの目がきらりと輝いてしまった。

「ここをこうしてこうして、こんな風に作りたいのです」
と言いながら、デザイン画を書き始めるデザイナー。
そんな彼が書いたワニは、どう見てもツチノコ。

「彼はワニを丸ごと一匹使って、このようにバッグを作りたいと言ってます・・・」
と訳していると、メーカー側からどよめきが。
明らかに、ツチノコみたいな物体が、「クロコダイル」だったことに、驚いている。
しかし、デザイナーは斬新なアイディアに、賛美の声が響いたと思ったのか、うれしそうに絵を続ける。
彼の要求を、訳す皇帝。
「とにかく、頭のてっぺんから、足の先まで、手も全部つけて、製品にします」
またしても、メーカーからどよめき。

手も足もねえじゃん、その爬虫類。

と思っていたに違いない。


皇帝