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2002年11月14日(木) 喪に服します。


今日、平成14年11月14日、家の愛犬ボブが亡くなりました。
享年九歳でした。

今日は朝から暖かい日でした。
ボブは昨日から急に容態を崩し、悲痛な悲鳴を上げていました。
ボブは余り鳴く事が無く、一年に一回吼える声を聞けばいい方でした。
そのボブが昨日から悲鳴を上げていました。
相当痛かったのだと思います。
耳を患ってたのが悪化して食堂を圧迫して食事も喉を通らなくなって1ヶ月弱。
身体もガリガリに痩せ細りました。
皮膚病も、所々に腫瘍のようなしこりもありました。
目も、見えませんでした。
お尻から出血もしました。
それは、昨日、今日の話です。
朝、悲鳴を上げながら下痢をしていたので、御腹を温めたら良くならないかと思ってホットタオルを作って御腹に掛けてあげました。
其れが最期となりました。
何故、あの時頭を撫でてやらなかったんでしょう。
細々とでも、それでも生きてたのに。
元気な時は頭を撫でられると気持ち良さそうに目を細めたし、尻尾を振っていたのだからきっとそれは大好きな事だっただろうに。
私は普通に学校に行きました。
四限中におかんから『ボブ見てやってよ』とメールが入りました。
此処の所寝不足で風邪気味の疲れた私は『見ててっつってもやってあげられる事ないじゃん』と、正直面倒臭く思いました。
レンタルビデオでも見ようと思って、寄り道して帰りました。
帰って一番にボブを見たら、おしっこが下にひいてあるオムツマットに広がっていました。
よし、うんこが出たらマット替えよう、そう思ってレンタルビデオを見ました。
三十分弱です。
見終わって、ふと、気になってボブに近寄りました。
息をしていませんでした。
鼻から息も出ていなければ、御腹も上下していなく、足の裏は冷たく、心臓も動いていませんでした。
急いでおかんに電話しました。
『仕方ないよ。これ以上生きてても苦しむだけだし』と言われました。
それもそうだと思いました。
でも、泣くのは止められませんでした。
蹲って死後硬直している身体を抱き締めて足を握って嗚咽を上げました。
どうして、どうして。
いろいろ汚かったので綺麗にしてあげようと思いました。
生きていた時は凄く苦手だったシャワーです。
お風呂場に入っただけで逃げ出そうとするくらい、水が苦手でした。
でも、汚いままよりは綺麗にしてあげたかった。
抱き上げたら身体が弓みたいにだらんと撓りました。
死後硬直し始めた身体は反射しなかったです。
血便がぼたぼたぼた、と落ちました。
筋肉が弛緩するので体液と言う体液が出るからです。
ズボンが汚れました。
でも、其れすらも愛しいほどに、生きていた頃のボブが懐かしかった。
おうおう泣きながら身体を濯ぎました。
黒かったり赤かったり、ボブの身体を撫でた水は悉く色付でした。
綺麗にし終わって、ドライヤーをかけました。
生きていた時はあんなに面倒臭かったドライヤー掛けです。
ボブの犬種、A・コッカーは飾り毛がふさふさしているので、乾くまでが大変なのです。
乾かしながら泣きました。
むしろ今も泣いてます。
マサボーンが用意したダンボールにおむつマットを敷いて其の上にバスタオル、そっとボブを入れました。
其の上からまたバスタオルを掛けました。
京都の冬は寒いから。
で、今これを書いています。
隣にはボブの入ったダンボール箱。
一人にしたら淋しいから。
だって、最期は一人だったんだし。
今くらい、今日くらい。
マサボーンが入れたんだろうと思います。
ボブの上にドッグフードと散歩用のリードです。
ボブは男の子だから青。
全身黒だから、青が良く映えるんです。
元気に、楽しそうに歩くんです。
だって、親父の事も在るし、学校もバイトだって在るし散歩の時しか、ボブの事見てやれないから。
わかってたんだろうと思います。
文句一つ、言わなかった。
吼えたりしないし、我儘も言ったりしない。
ただただ身体の内にストレスを溜め、十円禿をいっぱい作りました。
優しい子です。
吼えたりしない代わりに、目で物を言いました。
どんぐりのような大きい目が、いつもきらきら輝きました。
楽しいんだよ、幸せだよ、僕、君の事大好きなんだよ、っていつも言ってました。
こんな不甲斐無い主人だったのに。
尻尾もぷりぷり振りました。
名前呼んだだけで、なぁに、なぁに?って目と尻尾で返事しました。
私がご飯食べてたら、それくれよぅ、って前足で私の足を叩きました。
マッサージが大好きで、されるとじっとしてました。
鼻の下を撫でられるのが苦手で、撫でようとするとそっぽを向きました。
私が凹んだり泣いたりした時にはいつも一緒にいてくれました。
ぎゅって抱きしめて泣く私を気遣うように、逃げたり嫌がったりしないで、じっと抱き締められてくれました。
目では『僕は君を好きだよ』って言ってくれてました。
どんな私でも無条件に愛してくれた、大切なヒトを、私は今日亡くしました。
死ぬって重たいです。
でも、死ぬって生きると同じに『ただ其処に在る』って感じもします。
ボブは残念ながら、肉体を手放して魂だけ遠くに散歩に行ってしまいました。
私を残して。
親父よりも先に。
寝てるだけみたいなのに。
呼んだら起きてまたきらきらした目で『なぁに?』って尻尾を振ってくれそうなのに。
どうして、どうして。
喪に服します。
日記を書いたのは、ボブのことを書かなきゃ、って思ったからです。
ほんとはこんなの書いてないでボブの頭だけ撫でて泣いてたいのに。
書かなきゃ、いけないって思いました。
だって彼は、病気になってこんなに孤独に死ぬ為に生まれてきたんじゃ、無いんだから。
もっともっと、一杯のヒトに愛されて、幸せに暮らすはずだったんだから。
現実だけを書いても、なんの足しにもならないとわかっていても、それでも書かずにはいられなかった。
彼が生きてた証を、残しておきたかったから。
彼が幸せだったのかどうかなんてわからないけれど。
彼が生きていたという真実だけは多くのヒトに知ってもらいたかった。
そして、冥福を祈って下さい。
今日は、喪に服して泣き明かします。
完璧なるペットロスです。
食事、食べたくない。
何もしたくない。
ボブの事だけ考えて泣いていてあげたい。
ごめんね・・・。
辛かったね・・・。
よく頑張った。
ありがとう、ありがとう。
私は君の事大好きでした。
愛してました。
一生で一番、愛していたし愛し続けます。
お別れだなんて思いたくないです。
傍にいてよ。
私、泣いてるんだよ?
起きて、何時もみたいに『なんでもないよ』って目で励ましてよ。
今更撫でてあげても遅いです。
後悔しか出来ない出会いは痛いです。
でも、沢山の思い出をくれました。
さよならだなんて嘘です。
私の傍にいるんでしょ?
いるって言ってよ、ねぇ。
鼻かみ過ぎて痛いです。
目も泣き過ぎで腫れてます。
みっともないです。
頭撫でても、冷たいです。
どうして、死ななきゃならないんですか。
どうして、一緒に死ねないんだろう。
下らない人間がこの世で目的も無く生きさばらえてるのに、どうしてお前が。
もう、一緒に死にたいよ・・・。
ボブ、ボブ、ボブ・・・。
愛犬だけでこうなんだから、親父死んだらもっとヤバいかもね。
つぅか勢い後追いだよ。
お前の変わりに生きて生きて生き抜いてやるなんて到底思えない。
一緒にいてよ、お願いだから。
もう、意味わかりません。
死ぬって、そう言う事です。
もう、終わりにします。
お別れはしません。
したら、私の心が死ぬから。
また、いつかそっちで会おう、ボブ。
それまで、身体とは離れ離れだけど。
また、尻尾を振って私を好きだって言ってください。

















愛して、いたんです。















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