凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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目覚まし時計が鳴らないように時間前にそっと止める。 今日は小学校の遠足の日。 アイは「明日は早起きしなきゃね!」と嬉しそうに目覚まし時計をセットしていた。 「なんで?」と聞くと「だってお弁当作るの手伝わなきゃ」だそうな。 え。そんなのお願いしてませんが。 「六時におきようかな〜♪」というアイに「…六時半で大丈夫だよ」ととりあえず答える。 アイが起きる前にお弁当の用意をあらかた終わらせておかないといけないわけだし。
それでもアイはいつもより早く目を覚ましてきた。 「目覚ましより早く起きちゃった♪」と眠い目をこすりながら言う。 いや、どのみち目覚ましは鳴らないはずだけど。 はぁ。仕方ないか。 そんな気持ちが顔に出ていたのか、アイは私を見て「まだ寝てたほうが良い?」と心なしか寂しそうに聞く。 いや、はいはい、手伝っていただきますとも。 チクワとキュウリ、チーズを取り出し「じゃぁこれをお願い」と渡す。 チクワに詰めて切るだけのもの。 これならアイ一人でも出来る。 「うんっ!」と喜んで受け取るアイ。 まな板シートと果物ナイフを持ってテーブルに向かう。
手伝いもねぇ…夕飯時ならゆっくり手伝ってもらう事もできるけど、いかんせんまだ手伝いじゃなくて邪魔でしかないわけで。 朝食時の手伝いは辛いものがあるよなぁ。 でも本人のやる気はそいじゃダメだし。 こと家事に関しては好きで苦にならない人間に育てたいわけだし。 ここは親も頑張らなきゃなぁ。
チクワと格闘したアイに次にいちごのへた取りなんぞやらせる。 洗ったらこっちのタッパーに入れてね。 バランも爪楊枝も好きなの使っていいよ。 私の言葉に「うん!」と元気に答え真剣に作業するアイ。 全然手伝いじゃないし、まだ本人の練習にもなってないと思うけど、とりあえず今はメンタルな部分を育てているつもり。 技術的な部分は時間があるときに少しずつ教えていこう。 今は「お手伝いをした」「お弁当のこれは自分が作った」という満足感を味あわせてやろう。
「皆でお弁当食べるのわくわくする〜♪」とアイは喜んで登校していった。 そうだろう。お弁当箱を入れたバックもアイが(私と)先週ミシンで縫ったものだし。 皆に見せて自慢したくて仕方ないんだろうなぁ。 反対に打ちひしがれて帰ってきたら、それもまた経験なわけだし。 そうしていつの日かお弁当は自分で勝手に作る娘に育ってくれれば。 私は必要に迫られて中学の時は既に自分でお弁当作っていたけれど、高校生の姪はそんな必要がまったくないので弁当はおろか台所に立つことすらないようだし。 とりあえず目標は高校生になったら普通に家事をやる子にする事だ。 その方が本人のためにも私のためにも良いわけだし。 先は長いが頑張ろう… 朝からどっと疲れたよ。
…あ、今日は三月三日じゃん。 N●Kのスタジオパークとやらにサイバラが出るんだ。 生サイバラ。観てみたい。タイマーセットしておこうかな。
暁
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